082 勝敗2
ついに、入れ替え戦の当日。月末試験の結果、俺は23位。
披露順は、21位、19位、22位、20位、23位。
…だから、俺の順番が来る時にはすでに結果は分かりきっていた。
いつのまにか、爆発魔術の腕でも差ができていた。お前に足りないのは魔法だけではないと、突きつけるように。
工夫の手は、何も用意できていなかった。
ベッドで寝転ぶ。…何をムキになってんだ、俺は。結果なんて、見えていたじゃないか。
強いやつが順当に勝った。それだけの話だ。悔しがる資格なんて、もはや存在しないじゃないか。
…なぜ、同じ土俵に立たされた。俺とトーナには明確に差があった。それをわざわざ見せつけるような戦いをさせるなんて、理不尽だろ。
「…クッソ」
…知ってたはずのことを、いつまで悩んでる。…切り替えろ。そうだ、ここで燃え尽きるわけにはいかないだろう。腐るな、諦めるな。上位に行く。俺自身のために。
4月末 入れ替え戦後
9位 ティナ・レイベル
19位 ロア・アルネス
20位 トーナ・パーナ
21位 フェド・アルネス
「私とロア、2人の上位昇格とティナの一桁順位を祝しましてぇ! ッかんぱい!」
「「かんぱいー」」
「か、かんぱいー」
鏡はしっかり見てきた。大丈夫、ある程度落ち着いた。…まずは、ちゃんと祝う。それができないほど、クソにはなりたくない。
「あー、3人とも、改めておめでとう」
「ふっふん! 勝負は私の勝ちだね! フェド!」
「まったく、ムカつく顔だぜ」
「ひっどぉ!」
「煽る言い方したトーナが悪い。甘んじて受け入れるべき」
「勝負に勝った者の特権を味わってるだけだもん!」
「トーナちゃん。お下品だよ」
「女の子に使う言葉じゃない!」
薄めたりんごジュースと、暗い感情を一気に飲み込んだ。…間ができた。だから、言う。
「…すぐに、追いつく。だから、待っててくれ」
「うん、待ってるよ! フェド君!」
「頑張りたまえ!」
「…変わらないね」




