074 中級試験2
「お、訓練棟で会ったのは久々だな」
「うるっさいなぁ! 1ヶ月で60点まで来たことを褒めて欲しいよ…」
「座学に関しては本当に物覚えが悪くて驚いた。一週間で炸裂弾を覚えたあのトーナはどこ行ったのか」
「ひどい!」
「それで、フェドは魔術の調子どう?」
「炎で試験受けようと思う。完成度は、まぁ見てくれ」
魔素を術式に組み込む。ピースをはめ込むような感覚には、だいぶ慣れてきた。炎の球は、少しずつ大きくなる。
ある程度大きくなった。ここらが、限界出力一歩手前。
手のひらの少し上に浮いていたその炎の球を放つ。
炎の球は的に着弾し、小さな爆発を起こした。的が少し焦げる程度。
「ほぼ満点。座学の方優先した方が良い」
「よし。…ちなみに減点部分は?」
「術式の構築に時間かけすぎ。採点で少し点数引かれる。
あと、実用面の話をすると。魔法と違って、魔術は管理下にあるだけで魔素を継続的に消費する。もったいない」
「すっげぇ…。よし、私も頑張る!」
「魔素をギリギリまで使ったらすぐに座学に戻るよ、トーナ」
「すっごいスパルタ!」
「…あれぇ。魔法…じゃなかった。実技なら自信あったのに…」
「魔法と魔術は、たとえ効能が似ていたとしても、実情は似て非なるもの。
魔法が身体なら、魔術はパズル。そのことを脳にちゃんと刻み込むこと」
「まずい…。いよいよ間に合わない可能性が出てきた」
「まだ二月の頭。不可能ではない」
「…一応聞きますが、風魔術で受験ってできませんか? 多分、炎より習得しやすそうなんですけど…」
「試験要項では、自身の魔法属性以外で受験すること、と書いてある。私も風で受けるつもり」
「ですよね…」




