072 爆発魔術2
「組み上げ速度で…?」
「考え方は炸裂の元と似てる。魔素によって生まれたものを、ギュッと握るような感じ。
それを、爆弾にするのが爆発魔術。わざわざコーティングなんてしなくても、特定のタイミングでだけ爆発させられる、安全機能つき」
「…おお! めちゃ良いじゃんそれ! 私たちがやってることの延長線上! 分かりやすくてすごく良い!」
「…聞いた限り安全そうだ。死亡事故なんて、本当に起こるのか?」
「まぁ、ここまでは授業でわざわざやらないし。知らなくても仕方がない。
この魔術は、使い始めに秒数をセットして、爆発までの間に術式をひたすら組み込む。それで、カウントが0になった瞬間どかーん。
死亡事故は、だいたいカウントの記憶間違い。威力を出そうと欲張って、目の前で…。というのが、次に多いケース」
「…秒数は固定にして、体に覚え込ませるのが確実だな」
「組み上げ終わってから秒数をカウントすれば良いのに!」
「…多分、そうすると起爆リスクが出てくるんだろうなぁ」
「そう言われてる。そもそも、初級中級の中で、属性に左右されない唯一の戦闘魔術。正直、起爆の危険が無いってのがあまりにも異例」
「…で、実際威力はどうなの? 死亡事故が出るってことは、やっぱりすごく強い?」
「中級だと、間違いなくいちばん強い。多分、あたしたち三人ともしばらくお世話になると思う」
「わぁ…頼もしいような、怖いような…」
…ふう、と一つ、ため息。それは、師匠が授業の終わりを示したものだろう。
「何はともあれ、だ。まず、中級魔術資格を手にしないと、訓練も何もってことだな」
「そう。だから、トーナ」
「えっなに?」
「中級から、魔術の資格試験は座学もある。だから、試験の勉強、頑張ろう」




