063 劣等感
「えーっとね。多分、炸裂の炎の方より、コーティングを強くしちゃいがちなんだよ、ティナは」
「ええ?! そんなに強くしちゃってたの…」
「多分だよ、多分。結構打ち込んだ分制御は安定してるし、ここからは威力も意識してこう!」
修正を重ねて、七発目。大幅に威力が上がったそれは、やけに美しく見えた。…炎は、やっぱり良いな。
「良くなってきた良くなってきた! やっぱり豪快でカッコいいなぁ炎!」
「えへへ…でも、これ以上はちょっと怖いや」
「怖い? …もしかして、己の成長が? うんうん、確かに。私もティナちゃんの成長はおっそろしく感じる! 仲間!」
「…もう、茶化さないでよ」
「…??」
酷かったのは最初期だけで、優れた感覚と端的な教え方がティナに合っていたようだ。
…なんというか、嫌な感じに現実を見せられてるなぁ。
「それで、あたしに相談ってわけ」
「うん。…まぁ、しょーもない話だけどさ」
「矮小化して良い話でもないだろうけど、良くある話なんじゃない? 教えることに限らず」
確かに、そうだ。もとより、今日昨日の話じゃなかったじゃないか。
…やっぱり、意識しすぎだな、俺。
「相性もあると思う。…そういうふうに受け止めるのには、時間かかるだろうけど」




