044 1日
「そういえば、今回は入れ替え戦参加するの?」
「いやぁ、威力のもんだっがっあ?!」
ティナの質問に馬鹿正直に答えようとした、アホの口にパンをねじ込む。あとで購買に付き合ってもらおう。
…いや、待て。露骨すぎないかこの質問。
「…知ってたのか? わざと参加しないようにしてるの」
「学長にも、協力してもらってるでしょ」
「…どうやって、どこから漏れた?」
チラリとトーナの方を見る。首をブンブン振って否定している。
「どちらかと言うと、フェドの方から」
「俺ぇ? …心当たりがなさすぎる」
「正直、私は全然気がつかなかったけど…」
チラリと、ロアの方を見るティナ。
「フェドなら、多分そうするって思った」
「…マジか。墓まで持っていくつもりだったんだけど」
「じゃあ、ここを墓にしますか」
「無茶苦茶言うなロア…」
もぐもぐと、俺の昼ごはんを頬張ってるやつは、楽しそうに笑った。
「そういえば、なんで急にあの質問?」
「えっ…と? あっ、入れ替え戦の話かな。えへへ、2人が門番してたら、ちょっと嫌だなぁって思っちゃって」
「正直、あたしたちが知っていることはバラさない方が良かった気がする。トーナがいつボロを出してもおかしくない」
「…ああ、共通の話題になったせいで、隠そうって意識が減るかもなぁって話か」
「うん」
「ロアァ! フェドォ! ちょっとで良いから信用してよぉ!」
「仕方ないよ、トーナちゃん」
「わぁぁ! みんなが意地悪言ってくるぅ!」
屋上から出ていくトーナ。
追いかける? どうする? そんな一瞬の間。…あ、そういや昼ごはん買ってもらってない。
仕方ない、追いかけるか。そう思い、扉に手をかけようとしたら、向こうからガチャリと音がした。
「追いかけてきてよ! 恥ずかしい奴じゃん私!
あれ、フェドは?
…わぁ、フェド! ごめんドア近くだったとは! 治療魔術、治療魔術!」




