030 炸裂弾1
会議室。緊急に近い用件のため、メンバーはかなり絞られている。
「さて、今回の議題。炸裂弾が広まって来ている影響についてだ。言い方を変えるなら、炸裂弾に手を出した炎19名と、風1名の成績向上についてだな。修得まで行けた者は、もちろん威力の成績が飛躍的に上昇している」
「まぁまぁ複雑な操作を要求されるからな。結果的に、早撃ちや遠距離射撃などの制御能力にも好影響を与えている」
「しかし、実戦ではかなり問題点のある技だ。風使いが使う分には大歓迎だが、炎使いに覚えさせる利点はあるのか?」
「別に、学生に大きな問題があるわけでもない。自身の訓練のアプローチ手段は、多ければ多いほど良いだろう。実際、例年と比べても総合成績で優秀な年だ」
学長が、それに被せるように発言した。
「いや、実戦以外にも致命的に大きな問題がある。
暴発だ。
魔術じゃないんだ、安全機能がない。
だがまぁ、それでもこの火を絶やすのはもったいない。だから、禁止処置以外で早急に対応する」
「と、いうわけだ。フェド、お前の協力を頼みたい」
「あー……原理と、危険性。その二つの説明ですよね。原理についてなら、まぁ自信はあります。先生が教えた方がいいような気もしますが。
ただ、危険性って意味じゃ俺は弱い。多分、風じゃ暴発しても死なないし」
「ふむ、そうか。じゃあもう1人か、そいつに両方やってもらうか」
「候補は、います」
「と、言うわけだ。私はこいつら2人が無茶苦茶言い出したら突っ込む役だ、では、あとは任せた」
「あー、3年前にこの技を開発したフェド・アルネスだ。開発といっても、そんなややこしいギミックではない、受け継がれなかっただけで、先駆者は存在していただろう。
だから、先になぜ普及していないのか、それに関わる危険性の話からだ」
「4月の試験前にこの技を解析、模倣を成し遂げ、5月試験で次席になった。炎の炸裂弾使いだ。
…くぅーっ。師匠! 今の俺めちゃかっこよくありません?」
「はいはい、カッコいいからさっさと続き」
「っと、そうだった。んと、今回の特別講義の対象は、炎全員だ。その理由はズバリ、炎の場合、威力が特にヤバくて、暴発したら100死ねるから!
…そこ! そんな大袈裟なって一瞬でも思ったな? じゃあ、俺の炸裂弾喰らってみっか? 人間相手に試したことねぇから、どうなるか見ておくのもありかも知れねぇな」
空気が冷える。ミスった場合、あれをモロに食う。それをちゃんと感じさせるには、こいつ以外いないと思った。適任だったようで良かった。
それはそうと、ティナ。そこまで怯える必要はないぞ。




