表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
8/10

もう一人の転生者

今回はヒロイン視点での話です。


ここクリスティーネ王国は前世の『クリスティーネの花園』という乙女ゲームの舞台でもある。(シェル)はプレイしていなかったから知らなかったのだが、このゲームは前世ではかなりの人気でアニメ化もされたほどであった。内容はクリスティーネ王国の第一王子であるカディス、第二王子のサイアン、グリーシアン・ローズ学園の教師、第一騎士団長などの攻略対象とヒロインが学園で出逢い、卒業してからも様々なイベントで好感度をあげ逆ハーしていくというthe王道の乙ゲーなのだが、多彩なキャラクターとルート、スチル、そして豪華な声優陣が声を担当する事でかなりの人気を誇った。また裏ルートで第三王子やカディス王子のバトラー(執事)などもあり、世の中の女性を虜にしたゲームなのだ。


そんな中ーー森崎 愛果はこの乙女ゲームにずっぽりハマった1人だった。


それはちょうど全ルート(裏ルートも)を攻略し終わった時に起こった。


「よっしゃ!やっと全ルート攻略〜!!長かった~!もしかしたら公式で発表されてないルートもあるかも知れないけど…。」


この『クリスティーネの花園』には実際に隠しルートがあり、プレイヤーがたまたま見つけるという変わったゲームなのだ。またそれがこのゲームの良さでもあるのだが。



「やっぱりカディスのツンデレ俺様なのが一番!でも第三王子の腹黒ショタも良い…。あぁ早くアニメ見たい…。ふふっ、また人生の娯楽が増える。」


愛果はテレビをつけ番組表を開く。深夜のアニメ欄からお目当ての番組を毎週録画に設定する。



「よしっ、これで大丈…」


そういった瞬間手に持っていたスマホが光り、強烈な立ちくらみが襲う。段々と意識が無くなってゆき愛果はついに気を失った。




*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*◇*◆*



次に目を開けたのはポスターが至る所に貼ってある自室。ではなく、いかにも高級そうな西洋式でピンクを基調とした女性らしい部屋。天井には見たことがないくらい豪華で華美なシャンデリアが、そして自分は何故かふかふかのベットに寝かされている。あまりにも突然過ぎて何が何だか分からない状況だ。


「お嬢様!目が覚められたのですね、良かった。安心しました。


「…!?…ええと…ここは?」


「お嬢様のお部屋ですよ。体調が優れないようで先日気を失って倒れてしまったのです。とても心配しました!」




まさか…?いやでもそれしか考えられないよね。


…あぁ…なるほど。これは異世界に転生しちゃったパターンね。ラノベも読み漁ってたオタクの理解力を舐めるんじゃない。



…とりあえず私はヒロインの座に転生したのだろう。侍女らしき人と会話をしていくうちに少しずつこっちの記憶が流れ込んできたからね。向こうでのヒロイン設定は確か、公爵令嬢だったはず。名前は自分で決めるから公式の名前は無かったはずだけど、この黒髪とこの素晴らしい容姿はヒロインで間違いないだろう。この世界では黒髪は珍しく()は美しいものの象徴とされてるから、ヒロインはモテて大変なんだよね。


ちなみにこっちでの名前は


リラ=サリヴァン となっている。


せっかくこっちの世界に来れたんだから、悪役令嬢が攻略対象と結ばれるっいう最悪なルートもあるけどそんな風には絶対にさせない!

何回もこのゲームをプレイしてきた私からすればそんな失敗はしないし、全攻略対象を惚れ込ませて逆ハールートにしてやる。


そう覚悟してから私はまだ見ぬ学園の入学式パーティに意気込む。


確かこのパーテイで滅多に女性とダンスを踊らないカディスが私をダンスに誘って出逢うんだったっけ?私だけが誘われたから色んな女に疎まれるけどそんなのは私の逆ハールートへの材料に過ぎないから気にしないでいっか。



はあ。早く会いたいカディス…。私だけのものになって…。



前世では決して触ることが出来ない架空の存在。しかし今は見る事も触れる事も出来る。そんな状況に急激に変化したことにより今まで抑えていた欲望が一気に爆発してしまったのだ。



不敵な笑みを浮かべ、ぶつぶつと何かを呟いているリラを見て


「やっぱりまだ体調が悪いようですね」


と心配した侍女によってもう一度医者に診てもらったのはサリヴァン家の領主である父には内緒である。




そして1ヶ月後、リラは未来の旦那様(全攻略対象)に逢いに行くべくグリーシアン・ローズ学園の入学式に向かった。


(ちなみに入学式ではリラは前の方の席に座っていたためシェルの存在はこのときはまだ知らない。)




評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ