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えるとれ 27

 瞬時ピタリと音が止み、瞼を開けたジェニが厳しい声で言う。


「向こうだ……っ」


 視線に続いて指先で示されたのは、ウシアタマが行ったのとは反対の林の奥だ。

 聞こえた叫びが人の声で、しかもただならぬ様子であることを察していたジェニとベルエルはそこへ向かおうと踏み出すが。


「スズ、どうしたんだい?」


 スズだけは一歩も動かず、その場に佇んでいた。


「俺は行かないよ」


 事情がわからずに「どうして」と一旦は訊いたものの、スズの体が声の方へ向いていること、そして両腕が体の脇に放り出されている様子から何かを察したジェニは、「わかった」と言葉を変え、


「だけど、オマエを一人でここに置いていくわけにはいかないよ。だからついてくるだけはしてくれ。後のことはベルエルがいるから大丈夫さ」


 そう言って微笑んだ。


 対してスズは小さく頷いたが、ジェニは踵を返し、彼女の反応を待ってはいなかった。

 そうしてさっさと行ってしまったベルエルをジェニが追い、その後から重い足取りでスズが続く。


 周囲には幾本もの木が立並び、足下には緑色の濃い草が生い茂り、しかも日当たりが悪いこの林でベルエルの白い体はよく目立っていた。

 本来ならば草の色に紛れるとか何かしら気配を隠すほうが身のためだが、今ここは隣接する縄張りの主同士が戦いを終えたばかりだ。

 それがどれくらいの間続くのかは周囲の野獣次第だが、少なくとも今は野蛮な小型の野獣以外に危険な存在はいないといえる。


 しかし、誰かの叫びは聞こえたのだ。


 聞く者によって聞こえ方が違うその叫び声は、ラナイの耳の穴には悲鳴、ジェニの耳には怒号に、スズにはまた違う断末魔に聞こえていた。

 だからこその順番であり、とはいえベルエルが一等最初に現場へ駆けて行ったのは後を追うジェニにとって少しだけ危機感を覚える光景だった。

 

 数時間前にトビリュウを丸飲みにしてから、ベルエルの様子がおかしい。

 それは態度ではなく、"食欲"というそこに尽きる。

 ベルエルは、出会って倒した野獣の全てを食らっていた。小型の野獣も、縄張りの主も、死した獣を次々に。


 スズが、腹が減ったのか、と訊いても本人はそうではないと言い。

 ジェニが、喉が渇いたのか、と訊いても本人はそうでもないと答えた。

 はっきりとしないその答え方に二人が訝しむのをよそに、ベルエルが時折無意識になっているのは傍で見ていてもわかった。


 きっとそれが原因なのだろう。

 木立の陰を出たり入ったりちらちらと映る白い人型を見つめるジェニの目には、どうしてか幼さのようなものが感じられていた。


 故の些細な危機感だ。

 単に油断して野獣に押し倒されるなら問題はない。だが。


 今のベルエルには"好奇心"が透けて見える。

 輪の外側でならそれだって問題ないだろうが、今は危険なのだ。

 ジェニが過去歩いていた時よりも縄張りが狭く密接しているこの状況では特に。


 足場の悪いこの土地を颯爽と走っていく白い背中に視線を集中させながら、ジェニは最悪の事態をもう考えていた。

 むしろそうならないために、ジェニの頭には幾つかの旋律が用意されている。


 とはいえ、旋律の力は心を変えるような便利なものではない。

 その場合、だから好奇心に飲まれたベルエルを止める術は無いのかもしれない。


「スズ、聞いてくれ」


 突如足を緩め、スズと並走を始めるジェニ。

 スズはそんなジェニの行動に怪訝な表情を浮かべる。


「なに?」

「これから先、できればベルエルよりと一緒に……彼に一人で戦わせないでほしいんだ」

「はぁ?」


 先ほどと真逆の頼みごとにスズは自然と首を傾げる。

 するとジェニはスズの反応に構わず、「"獣返り"だよ」と言った。


「ベルエルにはその兆候がみられるんだ」


 そう聞いて、「獣返りぃ?」とスズの目は大きく見開く。


「……なにそれ」

「なんだ、年寄りの割にそういうことは知らないのかい?」

「そりゃあそうだよ。初めはわけがわからなくていろいろ試してたけど、【忘れられた水路】を見つけてからはずっと潜ってばっかだったし。ある程度のことはわかってるつもりだったけど……」


 尻すぼみに言ってスズの表情が僅かに曇った。

 それで、とスズがジェニにと続きを促す。


「獣返りってなんなの? 文字通りっていうんなら簡単だけど」


 それを聞き、ジェニは頷いた。


「文字通りさ」

「……やっぱり。ってことは、ラナイくんが"獣になる"ってことなの?」

「直接そうっていうわけでもないけど、そういう理解で問題ないかな。一応正確に言うと、元々人間だったはずの者が獣と変わらない存在に果ててしまうってことさ。人間が元々輪の内側からやって来たと考えられることからそう言われるんだ」


 聞いたことくらいはあるはずだ。

 言うべきことより先にそう言ってジェニは意味深な視線をスズに向け、それを受けたスズはジェニが何を言わんとするのか理解したことを示すように視線を前方に向けた。

 その横顔にジェニが続ける。


「幼獣、妖鳥、竜。人の彼らと容姿に大きな違いを持たない野獣が輪の内側にいるって……」


 ジェニの言葉に前を向いたままスズは「知ってる」と答えた。


「そんな彼らもまた、人だった。それを完璧に野獣として判断できるのは、輪の内側を深部までいくことのできる狂った猛者と、そして彼らを見たことのない輪の外側の人々だけさ。ボクは実際に獣返りを起こした彼らを見たことがある……けど……」


 言い淀むジェニに向け、「君には、人に見えた……」とスズが呟く。


「ああ。ボクにはやっぱり彼らが野獣だなんて思うことはできなかったよ」


 スズは「そっか」、と安堵するかのように言った「だから、君は……」。

 ジェニは短く頷き、


「だから、スズ。頼んだよ」


 と隣を走る彼女の背中をぽんと叩いた。


          ◯


 今、輪の内側は様子が違っている。

 違っている、というのはジェニの言葉で、そこには以前とは違うという意味が込められているが。それだけでなく、"オカシイ"という彼女の直感的な意見が多く混じり込んでいた。

  

 ジェニが輪の内側で活動していたのは、およそ五十数年前のこと。

 ゴーレムの足跡を知らず、縄張りを持つ野獣が強力になっていたことも然り、時間を経て環境が変わっているというのは確かな事実だ。

 しかし、それにしたって輪の内側はおかしかった。


 野獣が凶暴過ぎる。


 過去であればもっと輪の内側の深いところにいてもおかしくないような野獣が手前にまでやって来ているのだから、それは久方ぶりに輪の内側に侵入したジェニに順応性が欠けているからかというと、それだけとは言い切れない事実がそこにはあった。


 それが、縄張りを持たない、言ってみれば食われることが前提の小型の野獣共の凶暴化だ。


 通常であれば草や木の実を食うだけで、人間を含む捕食者からは逃げるのが基本的な反応であるはずのそれらが、捕食者を目指して襲ってきた。

 ウサギが、キツネが、ヤギが、小さな爬虫類系の生物ですら、牙を剥いて三人に襲いかかってきたのだ。


 そんな小型の野獣は、凶暴さに相まって姿形まで変わっていた。

 体の大きさこそ変わらず小さいものの、角、牙、爪は明らかに攻撃的に。

 本来肉食ではないそれらの凶暴さは、真に凶暴といえるのかもしれない。

 

 そういう意味でむしろ状況は、縄張りを保持するような強力な野獣の方がよっぽど理性的なくらいだった。


 岩石地帯の手前までにはなかったその状況は、もうすでに輪の内側の状況がおかしいことを証明している。

 しかしそれを異常だと断定できないのは、三人が情報収集という冒険の基本を怠ったせいだ。


 まさかこんなことになっているなんて。

 ふとジェニの脳裏を掠めた驚愕は、ゴーレムの足跡を知らなかったことといい、どうやら自分は役に立てないのかもしれないという一度は消えた嫌な感情を彷彿させていた。


 今はまだ滲むにも至らない些細な不安だが、これを解消できずにいればいずれ感情の背景が染まる。

 ベルエルを追って最後尾を走るジェニは、己を否定するかのように首を一往復だけさせ、ターを構えた。 

 その視線の先、前方の異変を察し即座に木をよじ登るスズの背中と、その奥で蜘蛛の姿勢で周囲を警戒するベルエルの姿がある。そして。

 

 ベルエルのそばには、大声を上げながら地面のあちこちを体躯に不釣り合いな大剣で叩きまくる少女の姿が。


 この光景だけは、ひと目でおかしいことだと感じることが許されている。

 ジェニは思わず「あ……」と声をもらしていた。

 

 それで一瞬感覚を彼女という異常にもっていかれそうになったジェニだったが、すぐに彼女の異常な行動の原因を検討し始めた。

 

 なぜ彼女は地面を叩き続けているのか。

 彼女が狂っているわけでないことは、彼女がベルエルを襲わず、ベルエルが周囲を警戒していることから察せる。


「……なるほど、あれか」


 ジェニが目を付けたのは、とある草だ。

 他に比べて異様に大きな五枚の葉で構成されているその草の名は、通称"布団"。

 正式には"座草"と呼ばれ、その分厚い葉と程よい弾力性から人にも獣にも敷布団代わりに用いられることが多い。

 この輪の内側においては珍しいものではないが、座草には一つ注意すべき点がある。


 それは、座草が場所によっては単なる座草とは限らない場合がある、ということだ。

 

 つまりは似て非なるもの。

 一見座草に見えるそれが、極小の縄張りを持つ"フイウチモグラ"の首鱗の可能性があるのだ。


 強力な縄張りを持つ野獣は、体の一部が特別な奇形になっているものが多くおり、フイウチモグラの場合、地中から飛び出した際に捲れ上がる土と穴を隠すために首周りの鱗を地上に残す習性があり、それ故"蓋"と呼ばれることもある。

 それがさも座草のような姿をしているため、気づかずに踏んだ者は足を取られ、地中に引きずり込まれるか、もしくは油断して眠る間に不意打ちを受けるだろう。


 そんな自らの特性を理解しているのか、それとも環境がフイウチモグラをそう進歩させたのか。フイウチモグラは、特に座草が群生する場所を縄張りにする傾向があり、見分けることはさらに難しい。


 ジェニの位置からはその他に蓋のされていない穴が二つ見える。

 だから、状況はおそらく"事後"。

 仲間がもうすでにフイウチモグラの餌食になったのだと窺える。

 

 ジェニは依然叫び続ける彼女を見つめ、下唇を噛んだ。


「迂闊な……」


 遠く少女を叱責し、ジェニは座草の中に他の蓋を探す。

 

「……あれだ」


 座草とフイウチモグラの腕鱗との違い、五枚の葉の中心にある芯の大きさの違いを見抜き、前方に向かって声を上げた。


「ベルエル、彼女を連れて高いところに!」


 声を聞き、暴れる少女を鷲掴みにして飛び上がったベルエルを目の端に捉え、ジェニは蓋の上に立って横に構えたターを鳴らした。


 一番太い弦を摘んで強く弾かれると、ターはブゥンと太く低い唸りのように歌い、聴く者が思わず頭を抱えたくなるような不快感を催す。

 それが一定の間隔で幾度か続き、ただの数回ほどでターの低い唸り声を聴く者にはその不快感がこびりついて離れなくなる。


 序曲開放、と名付けられたその一音のみの旋律は、世界に蔓延する呪いからジェニが作り出したものだった。

 耳にした者は感情さえ正しく機能しているのであれば、不快感を払うためにあるひとつの感情を露わにせざるを得なくなるだろう。

  

 ターの歌う開放の呪いを受け、地中では慎重さを欠いた野獣が藻掻く振動がジェニの足の裏を伝って響いていた。

 初めは微かに、そしてだんだんと大胆になっていく地中の挙動を感じ取り、ジェニはまた声を上げる。


「そろそろだっ! 冷静に頼むよ!」


 反応し、頭を振って地上に視線を集中させるベルエルとスズ。

 そこから途端に旋律は、露わになった"苛立ち"を掻き立て感情を高ぶらせる複雑で加速的なものへと変わった。


 前奏曲第三案退去か執着。

 ただ聴くだけならば、苛立ちその場を立ち去りたくなるような旋律だが、先の序曲開放に続いて弾かれることで内に潜む闘争心を呼び起され、これらを続けて聴いた者はしっかりと自らを律する理性がなければほぼ間違いなく、対象を駆除したい意識に駆られるはずだ。


 その対象とは、言わずもがな"音源"である。


 近付く振動が、ジェニの足下のすぐそこに感じられた。次の瞬間。

 ボボッ、とこもった音がし、ジェニの踏みしめる蓋がが一点に集中して地の下へと吸い込まれる。

 生じて姿勢を崩すジェニ。音が止んだ。


 ベルエルは咄嗟に「ジェニ!」と名を叫び、スズは太矢を仮面に噛ませジェニの足下に狙いを定める。

 そして、噴出。

 一時落ちた土は地の底から何かの出現により吹き上がり、同時にジェニの姿は撒き散らされる土の中に紛れて見えなくなった。


 しかし代わり、土塵に垣間見える大きな焦茶色の姿がベルエルとスズの目に映る。

 飛び出した勢いで纏わり付いていた土が迸る汗が如く。大きさは小人の三倍ほど、通常の人の二倍はあろうかという大きなそれは、全身が黒みの強い灰色の体毛で覆われている。


 その一等最初に姿を現した部分は、二本の腕だ。


 土を掻くためか、四本ある指の長い三本の先には鍬の刃を思わせる平たい爪があり、一方手首に近い太く短い指の先は尖った形をしていて、それは手の平の内側に折れたままになっている。

 

 顔は探さなければ見つからないほど小さく、というよりも寸胴な胴体とほぼ一体化している形状から頭部と判断が付けづらく。そこが頭部だと認識できるのは花冠のように一周する触手を付けた鼻が鮮やかな赤色をしているからだ。 

 目はやはり見当たらず、周囲には樹液を濃くしたような強い刺激臭が漂う。


 この野獣の姿にモグラを想像したのは、ベルエルもスズも同じだった。

 そこにジェニの姿を探すが見当たらない。

 獣の手中、周囲の荒れた地面、どこにも彼女の姿がないのだ。


 まさか、と最悪の事態が脳裏を過ったのはベルエル。

 最早声もなく、連れていた少女のことなど忘れて今また地中に姿を隠そうという野獣の元に駆けつけていた。


 振り上げられた拳は、腹の中でまだ生きているかもしれない彼女を救うために準備されていた。

 だが。


――オアアアアアっ!


 それよりもひと足早く響いた雄叫び。

 乱暴に薙ぐ大剣の一線は、下方から斜め上に向かって野獣を切り裂く。

 

「バっ……!」


 少女の一撃は野獣の体の半分ほどまでめり込み、野獣は驚いたような悲鳴を上げた。

 地上でのたうち回る野獣。

 割れた体から溢れ出る血液が草を濡らし、再び地面に穴を開けようと狂ったように掻きむしられる両手が散らす土がそれを吸い込む。


 もう標的を相手にするほどの冷静さをも失っていた野獣に向けて、次ぐ一撃。


「やめろ、バカっ!」


 それを怒号とともにベルエルが止めるが、少女は痛みに暴れ狂う野獣よりも狂っていた。

 叫び続け、怪力のベルエルを振り切ってでも野獣を殺そうとする。


「お前、人間だろ!」


 追及というよりも、叱責に近い感情を宿したベルエルの声。

 やむなしとベルエルは少女を遠くへと放り投げた。

 するといとも簡単に少女は木立の向こうへと吹っ飛んでいく。


 そんな少女の姿を見ることもせず、ベルエルの視線は野獣へと戻される。

 迷いなくおそらく頭部であるそこに白い大きな拳が落とされようという一瞬。


――ズトッ


 鈍い音とともに野獣の悲鳴が止んだ。

 瞬く間の出来事にベルエルは拳を振り下ろしかけて止めざるを得なかった。


「…………」


 今打ち砕こうとしていたその位置には、太矢が羽の根本まで突き刺さっている。 

 それを見てからベルエルの視線は木の枝で二発目を構えるスズの方へ。


「まだ!?」


 矢を噛んだまま、仮面の奥でスズが言う。


「……いや、もう死んだ」


 答えたベルエルの視線は、そしてまた野獣へと戻された。

 直後スズが枝から飛び降り、野獣の死体のそばで立ちすくむベルエルの元へ寄る。


「狙いどこに迷ってたけど、ラナイくんが狙ってくれたおかげで楽できたよ」

「そうか。でも、矢を無駄にする必要はなかったんじゃないか?」

「まあね。だけど、この撃ち方はまだ慣れてないからさ。機会があったら試しておきたかったの」


 ところであの子は。

 と、スズが周囲を見回す。


「そうだ、ジェニ……」


 そうして巡らされる死した野獣と木立のどこかへのまったく違う方に向けられた二人の目。

 そこに目的の人の姿を見つけたのは、スズだ。


 体を起こした少女とそばでしゃがみ込んで彼女を支えるジェニの姿がある。

 ベルエルに声を掛け、スズと二人で向こうに近付く。


「無事だったんだな」


 ベルエルはジェニを見てそう言ったが、状況はそのどちらにも通じたようだ。

 ああ、とジェニは気のない返事をした。

 様子がおかしいというまでではないものの、何か違う雰囲気を察したベルエルが「どうした」と訊く。すると。


「こ、この子……」


 ベルエルの質問には関係ないはずのスズが呟いて息を呑み。

 そんなスズの反応に眉を寄せてジェニがスズを見上げた。


「どうしたんだい?」


 何気ないその言葉には、驚愕が先んじて顔を出していた。

 ジェニには半ばわかっていたのだ、スズがその質問に何と答えるのか。

 だから、


「やっぱり……」


 若干動揺しながらスズが発したその言葉を聞いても、何が、と疑問が浮かぶことはなかった。

 とはいえ、それでも他の疑問は幾つかある。

 そのどれもを飲み込みジェニが発したのは、


「オマエにもそう見えるのかい?」


 スズはそれにすぐ頷いた。

 共通するその一人の名を口にしないまま、そして二人は無言になる。

 とその時。


「もしかして、こいつが"ヒイラギ"……なのか?」


 二人が口にしなかった名を口にしたのは、ベルエル。

 反射的に白い人型へと向けられたジェニとスズは、まったく同じ表情をしていた。

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