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トップシークレット  作者: toshimi1215
49/61

49.御二人は日本人


「あっ、聞こえていましたか、すみません気を遣っていただいて…」「とんでもないです、…友達が秘密にしたいと言う事は…他言はしません。あの…改めまして、妻のマーガレット、そして娘のパトリシアです」と言って2人を紹介してくれた。ベイは満面の笑みを浮かべながら「…友達に成って頂き、ありがとうございます、私も家族を紹介させて頂きます」と言って皆んなを順番に紹介していった…楽しい会話で盛り上がっているが、ここは病院である、それも先程1人の女性が亡くなった病室である…廊下に微かに聞こえる笑い声…部屋の前を通りかかった1人のナースが、首を傾げながら…ソッと中を覗いた(えっ〜?この部屋の患者さんは亡くなったって聞いていたけどな…私の聞き間違いかしら…)ナースはドクター達に知らせに行った。三人のドクターはお互いに顔を見合わせ…小さく首を傾げ(ナースが部屋を間違えたんじゃないかな?)と思ったが…「念の為に」と言う1人のドクターの言葉に、3人のドクターと婦長を含めた4人のナースが…マーガレットが眠る部屋に向かった。…婦長が優しくドアをノックすると「はい、どうぞ…」と言うパトリシアの明るい声が…婦長は(んっ?お母様が亡くなられたのに…明るい声ね…)と思いつつ「すみません、少し確かめたい事が…」と言ってドアを開け…頭を下げた状態で「実はお母様の事でチョット話を聞きたくて」と言った。するとベットの方から「あら、何かしら?私がどうかしたのかしら?…」と言う声が…マーガレット本人である。(えっー!確かに此の部屋の患者さんは息を引き取ったよね…)と思いながら顔を見合す7人、しかし現に今…目の前に座っているのだ。ドクターの1人が「あの…何があったんです…か?…マーガレットさんは…その…亡くなられたんですよね」と遠慮がちに尋ねた。マーガレットは素直に(天才科学者の、ベイ博士が私を生き返らせて下さいました…)と答えるつもりで、心の中で言葉を選んでいた…その事を彼女の表情から察したアンジーは、リチャード夫妻の前にサッと立ちはだかると「お前ら、訳の分からない質問をするんじゃないよ、いにしえの昔から不思議な出来事は、悪魔の仕業と相場が決まって居るだろう…」と言って7人を睨みつけた。7人は一歩下がりながら(…やっベー、さっきから気になってる黒装束の人が動き出したよ〜自分の事を、悪魔だと言っているし〜、きっと危ない人達だよ〜」と思った。アンジーの後ろにジョニーが入って来た、ジョニーはニヤリと不敵な笑みを浮かべた後に「俺達8人は気まぐれな悪魔の使いだ…ベットに居る女性を生き返らせたのは…俺達だ…何か文句でも言いたいのかな?」と言った。7人は(えっ〜、生き返らせたって、マジかよ〜)と思いながら黙って首を横に振った…ジョニーは1人のドクターを指差して「アンタの女房は難病に侵されてこの病院に入院して居る、しかも余命3か月と診断されているんだよな」と言った、42歳のドクターは顔を引きつらせながら「なっ、なぜその事を…?」ジョニーはニヤリと微笑んだ後に「悪魔の使いだからさ〜、何だって知ってるんだよ〜」と言って指をパチンッと鳴らした、7人のドクター達が(えっ?)と思った次の瞬間である、パジャマ姿の1人の女性が目の前にパッと現れた、それも床から30センチほど上に横たわった状態で浮いているのである…ジョニーは(匠さん、タイミングがぴったりです!)と思った。すると「ソフィア‼︎」と叫びながら1人のドクターが飛び出し…妻を抱きしめて泣き出した。ジョニーは2人のドクターに向かい「助けてやら無いのか?余命3か月だってよ、苦しそうだぜ、仲間の女房なんだろう…なぁ、助けてやれよ…」誰も言葉が出ない…今の医学では太刀打ち出来なかったのだ。その時、アンジーの両手がソフィアの身体に触れた…(何をするつもりだ?…)と7人は顔をしかめた…しかし、わずか10秒足らずでソフィアの顔色が…見る見るうちに良くなって行くのが分かる、やがて苦しげに閉ざされた目がパチッと開くと「…あなた…私…病気が治った見たい…ぜんぜん息苦しく無いの」と言って夫を見つめた。ドクターはアンジーに向かい「…神様だったのですね…失礼な事を言ってすみません、ありがとうございました…」と言った後に、泣きながら妻を強く抱きした。他の6人は目を見開いたままで絶句して居る。するとジョニーが笑いながら「神様じゃないよ、悪魔の使いだと言っているじゃないか、どうだい俺達悪魔の信者になるか?」と言ってポーズを決めた、当然ジョークである、しかし妻を助けてもらったドクターにジョークは通用しない、ドクターは真剣な表情で「はい、入会します、よろしくお願いします」と言って頭を下げた。ジョニーはアンジーと顔を見合わせると「いやいや待って、違うって、ジョークに決まってるじゃん、そんな組織作ってないし、ドクターって真面目なんだね、嘘に決まってるじゃん、ウッソー、ウッソー…」と言い続けるジョニーに、アンジーがとうとう吹き出してしまった「ジョニー笑わさないで、せっかくミステリアスな感じで頑張っているのに〜」「ゴメン、ドクターが余りにも生真面目なもんだからツッコミを入れちゃった」「モゥ〜…」と言いながらアンジーが肩をすくめた時である、後ろからベイが入って来て「少しコミカルな感じになっちゃったけど、悪魔の使いだと言う事も主張出来たし、ぼちぼちスカイシップに帰ろうか?」と言った、ボブを筆頭に7人が頷き合うとベイはリチャードスミスの前に進み「もしも、リチャードさんの方から私に連絡したい時には、この数字を押して下さい…」と言ってメモを手渡した。リチャードは直ぐにメモを開いた(…えっ?数字の…3…だけ?)と思いながらベイの顔を見つめた…ベイは頷きながら「シンプルなものにしました、スマホでも、パソコンでも、固定電話でも繋がります…ではまた、日を改めて食事でも…」と言うと、リチャード夫妻と娘のパトリシアは満面の笑みを浮かべ「…はい」と返事をしてくれた。ベイは微笑みながらスッと立ち上がると「女将さん、お願いします…」と言ってメリーの横に立った。ボブがリンダの、ジョニーがアンジーの、グレイがルーシーの手を握った時…8人の身体がフワッと光り…病室の中に居る人達が(えっ?)思った次の瞬間、8人の姿が部屋の中からパッと消えた。リチャードスミスを除いた人達が息を呑み、驚いたのは言うまでもない…が、婦長が思わず言った言葉で…ジョニーとアンジーの努力が全て無駄になった…「神様って本当に居たのね…」7人の医療関係者の声はあっという間に病院内に広がり、2日後には町中にその話しが広まる事になる。。スカイシップに戻った8人に「お帰りなさい皆さん。全てが上手く行きましたね」と匠が声をかけて来た。ベイは微笑みながら「…匠さんと女将さんと、皆んなとフリー達のお陰で、無事…恨みを晴らす事が出来ました…もう胸の中に有ったモヤモヤした物が、スッと消えました…私のワガママから始まった復讐劇に皆んなを巻き込んでしまって、本当にゴメンなさい…もうこれで全て終わりました」と言って頭を下げると、メリーはベイを後ろから抱きしめ「お疲れ様、ベイ…そして私達の為にありがとう、大好きよ」と言ってキスをした、その様子見てボブはリンダを抱きしめ、アンジーはジョニーに飛びつき、グレイはルーシーにキスをした。復讐と言う名の呪縛から開放された8人の笑顔は本当に嬉しそうであった。でもベイを除いた7人の内心は(復讐は確かに実行された…本当に良かった…でも、それまでにして来た事は…やっぱりどう考えても人助けだよね…)と思った。女将はそんな8人を見ながら「ベイ博士、1つお聞きしたい事が」ベイはメリーを抱きしめたままで「はい、何でしょうか?…」と言って顔をあげた、女将はゆっくりとした口調「世界代表会議の席上で悪い奴らを大統領に渡した訳ですけど…ベイ博士が考えておられる復讐は…あれで終わりで、宜しいのですか?」「…んっ〜、そのつもりなんですけど、良くなかったですかね?」「そうですね、悪い奴らを利用しようとする、更に悪い奴らが出て来て、奴らを…利用する事を考えています」「現在進行形ですか?」「はい、悪い奴等が今、大統領に「彼等の処分は私達の部門でします」と言い出しました」「大統領は何と?」「信頼している部門の幹部の一人ですから「よろしく頼むよ」と言って、今、握手を交わしました」「まずい事になって来ましたね」「はい、大変マズイです…きっと牢屋に入る事も無いでしょう」と女将が言い終わったとき、メリーが横から「しかし次から次から悪い奴って出て来るもんなんですね〜」と言って首をすくめた。するとリンダが「悪い事だと思ってないんじゃないのかしら、自分達は正しい…あるいは「このくらいの事は許されるはずだ」何て考えているんじゃないかしら?」と言った。ルーシーは腕組みをしながら「世界を征服したいって思っているのかしら?」と言ってリンダの顔を見ると「私は世界よりもボブがいいわ」と言ったので…ボブは真っ赤な顔で「ありがとうリンダ…比較する対象があまりにも違うので、ビックリしちゃったよ」と言ったので皆んなは、噴き出してしまった…そんな中、ベイだけは冷静な表情で「女将さん…きっと何かを考えて下さっているんですね」と尋ねると、女将は匠と顔を見合わせ…小さく頷きながら「あの…」と言いかけた…ベイは女将さんの声をさえぎるような感じで「お任せします。女将さんと匠さんが、良いと思われる通りにして下さい、宜しくお願いします」と言って頭を下げた。女将は微笑みながら「信頼して下さってありがとうございます…ベイ博士のお言葉に甘え…今、匠と私が考えた作戦を実行しました…」と言った。ベイはもう一度…静かに頭を下げた。…少し好奇心の強いグレイは、匠と女将が、何をどうしたのか、気になってしょうがない…少し遠慮がちに「…あの…どのような事をされたのか…聞いちゃダメですか?」と言って2人の顔を見つめた。すると匠は、聞いてもらえたのが嬉しかったようで、軽快な口調で語り出した「はい、喜んで答えますよ、まず最高会議の内容は、ホタル達の協力を得て全て記録しています、皆さんが登場するところ、とってもカッコ良く撮っていますよ。実は世界中のハッカー達がこの最高会議の内容を知りたくて、必死にアクセスを仕掛けて来たのですが…各国の優秀なAI達は絶対に情報を漏らしませんでした。しかし今回、また悪い奴等が出て来ましたので、私と女将はコッソリ各国のハッカー達に…全ての情報を流しました!」と言って親指を立てた。グレイはルーシーの顔を見ながら「すごいですね、でも、あの…僕達の顔も世界中に知られたって言う事ですか?」すると匠は「はい、そうです…でも皆さんは、夫婦で仲良く手を繋いでいる感じの姿がサラッと映っているだけですから大丈夫です、あまり見た人達の記憶には残らないと思いますよ」と言った。その言葉にグレイは安心したのか、胸を撫で下ろすようなポーズをとった。すると女将が横から「今回…悪い奴等に関しましては、名前と住所と電話番号まで全部出してやりました、マスコミを筆頭にSNSや色々な情報機関が奴等を叩くでしょう、そう成ると…社会の表舞台に引き出され、まぁ社会的な制裁を思い切り受ける事になるでしょう…でないと今まで殺された人達が浮かばれませんからね」と言って匠と顔を見合わせている。ベイはそんな2人を見て、ふと思った(…人間的な感情が普通に出ているじゃん…もうAIじゃないね…始めは画面に文字が浮かんで、次は声が出て、その次は画面の中に匠さんと女将さんの映像が出て来て…やがて煙の様な感じで立体化され、少し前から船内の中を普通にあるき回っているし、それにいつの間にか生身の人間ような肉体に成っているし…めちゃくちゃ進化してるじゃん…変わって無いのは外見がずっと日本人であり…着物姿と言う所だけ…ここのこだわりは強いんだなぁ…)と思いながらニンマリと笑ってしまった。そんな時、ジョニーが自分の頭をポリポリとかきながら「…あの…ベイ博士、1つ質問をしてもいいですか?」「なんだいジョニーあらたまって、僕とメリーの夫婦の営み以外の事なら何でも聞いてくれていいよ」デッキの中は大爆笑である、ジョニーは笑いながら「ベイ博士、大丈夫です、そのような質問は絶対にしません」「ごめん、ごめん、質問を茶化してはいけないよね。何を聞きたいのかな?」「ずっと前から気になっていたんですけど…女将さんと匠さんは、なぜ日本人なんですか?」「えっ?、何でと聞かれても…僕にも分からないよ、と言うか、僕も今さっき同じ事を考えていたんだよ…」と言いながらベイは女将と匠の顔を見つめ「…聞いてもいいですか?なぜ日本人なのか?」と尋ねた、匠と女将は顔を見合わせてキョトンとしている。しかし一番えっ〜と思ったのはジョニーである、ベイの顔を見ながら(いやいや、貴方が作ったんでしょ…?)と思った。女将は少し困惑気味な表情で「…私と匠の姿が日本人なのは、ベイ博士が私達2人をプログラムして下さった時に、御自分が影響を受けた日本の作家の話しをされながら、匠、女将と言う名前をつけて下さったので…私と匠は日本の歴史を調べ、特に明治、大正時代に残っている日本の女性と男性の写真を見ながら…今のこの姿にたどり着きました。私と匠は今の姿を気に入っていますが、皆さんはどう思われますか?」と言う突然の質問返しに…8人は「すっごく似合ってますよ、名前にピッタリと言う感じだし、おしとやかで、品があって…」とメリーが言うと、リンダも「私もそう思うわ、着物姿も決まっているし」「立ち振る舞い方が、落ち着いているし」とアンジーが言うと、ルーシーは「以前から思っていたんだけど、黒髪って神秘的な感じで素敵よね」と言った。ジョニーは女将さんの説明を聞いて大いに納得したのか「すみません急に質問なんかして、でも今の女将さんの説明を聞いて、あぁベイ博士の想いがこもった御二人の姿なんだって、理解することが出来ました、質問に答えて下さって、ありがとうございます」と言って微笑むと、ベイが「…私の想いを反映させて下さった上での、今の御姿なんですね、ありがとうございます、そして今まで気づかずに本当にすみません」と言って深々と頭を下げた。。。。。。

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