45.球体
「奴等はこの先…心を入れ替える可能性はありませんか…」と尋ねた、。匠はベイの優しさを考慮した上で、3秒間…沈黙をした…その上で「ゼロです、奴等には1パーセントの優しさも有りません…ベイ博士、皆さん、奴等は今まで42の星を破壊して来ました…42の内、12の星が地球よりも科学力が上だったんです、当然その星の方達は、話し合いを求めましたが…聞き入れられる事も無く、戦いを余儀なくされ、皆殺しの目にあっています。ちなみに奴等の三機の球体の中に、他の惑星の生き残りの方、捕虜になって居る方が居るのか、生命反応を調べましたが…ゼロでした。球体の中をくまなく探して見たんですが…誰も居ませんでした。実は…奴等は捕獲した生き物を、大きなタンクの中に入れて、特殊な光を当てるんです、すると肉体は液状になってタンクの中に溜まって行きます、この段階で生き物の命は奪われています。タンクの中に溜まった液の分量が多い球体が勝者となるゲームを奴等はしているんです。そしてその液体はそのまま奴等の食料に成っているんです。ベイ博士ためらう必要は無いと思いますが…」と匠が言うと、ベイは冷たい微笑みを浮かべながら「…最後まで甘い考えを持っている自分に腹が立ちます…匠さんの言われる通りですよね、話し合う事も出来ない奴等に、慈悲の心は必要ないですよね」と言って皆んなの顔を見ると…全員が力強く頷いた…その時女将が「ベイ博士、予定より早く2機の球体が地球に到着します。既に月の後ろに待機して居る球体がフライングしている事がバレたようです。現在2機の球体から非難中傷を受けています…」と言ったので、8人は思わず吹き出してしまった。ジョニーが笑いながら「なんだか締まりのない話しですね〜、どんな顔をしたリーダーなんですかね?」と何気なく言った言葉に、女将が直ぐに反応してくれた「…待って下さいね…たった今リーダーの部屋まで潜り込むことが出来ました」と言ってリーダーの動く様子をデッキの中央部にホログラムとして映し出した…「想像していた通り…怖い感じの生命体だなぁ」と言ったのはボブである。リンダもアンジーもルーシーもメリーもそう思ったのか、小さく震えながら自分の夫にしがみ付いた。女将は三体のリーダーの性格を大まかに分析していた「皆さん、黒い球体のリーダーはズル賢い奴です。身長は3メートル20センチ、なんだか黒い液体のかたまりって言う感じですね、どの辺が顔なのか?よく分かりませんね。白い球体のリーダーは…コイツもよく分からない感じですね?白いスライムって言う感じですかね?身長は5メートルで用心深い奴です。銀色の球体のリーダーは、…龍…?なんで龍なんですかね?」と女将さんが首を傾げている時に…龍がライオンに変わった。ベイ博士は腕を組みながら「あなどれない奴等ですね…たぶん沢山の地球の情報を集めて…気になるモノがあると自分が変身して遊んでいるんでしょ…」すると匠が「ベイ博士の言われる通りです、黒も白も変身し出しました」女将は3体を一緒に映し出した、ベイの言う通り、変身して遊んでいるのが分かる…時には歴史上の人物にまでなって…ふてぶてしく笑っているのだ(…本当に危険な奴等だなぁ…)と誰もがそう思った。ボブが「ベイ博士、先ほど爆弾を仕掛けると言う話でしたが、具体的には…どんな風に戦うんですか?」と尋ねると「…そうだね、奴等を観て思ったんだけど…闘うと言うより…3体のリーダーの、同士討ちなんて…どうかなと思ってさ…」と言うと、7人が勢いよく頷くので、匠は笑いながら「ベイ博士、良い選択だと思います、いま女将とも話していたのですが…奴等3体のリーダーは、とにかく仲が悪いんです、自分が一番偉いんだと思っています。それから奴等は放射能のかたまりのような身体なんです、近づかない方が良いと思います…あと奴等は、変身は出来ますが、それ以外の能力は有りません、沢山の部下を上手に手なずけて、王様のように君臨していますが、中身は空っぽです」と言うと、女将が「きっと部下達の希望を叶えているんでしょうね」と言った、ベイが「例えばどんな事をですか?」と尋ねると「食料を豊富に与える、大好きな闘いを沢山させてあげる、自分の下にいくつものポストをつくって、その中に入れる事は、名誉な事なんだと精神的に植え付ける、一つの事をやり遂げた者を皆んなの前で褒めまくる…なんて言う感じですかね」「なるほど、発想は人間と同じようなモノですね…しかし面白いですね、宇宙人も権力を持ちたがるんですね。生きとし生けるもの全ての…本能みたいなモノなんですかね…」と言った。すると横からメリーが「ベイも権力が欲しい…?」と尋ねた、周りで聞いている6人は(イヤイヤ…ベイ博士は権力なんて興味ないでしょ…有るとすれば…)と思っていたら、ベイは間髪入れずに「メリーと権力のどちらを取る…と言われたら、迷わずメリーを取る‼︎それ以外の選択肢はない!…僕にはメリーが必要なんだ」と言ってメリーを抱き寄せた、メリーは真っ赤な顔で「えっ、いや、私は権力の話を…でも嬉しい、ありがとうベイ…」と言ってメリーはベイの胸の中に顔を埋めた。6人はニヤニヤしながら(…そう言うと思った、だいたい権力が欲しければ、スカイシップを造った次の日に、世界の王様に成っているよ…ベイ博士はメリーしか見てないよ…」と思った。…スカイシップの窓から見える地球は…悪い奴等に狙われているとも知らず、気持ち良いくらいに青く綺麗に輝いていた。白い球体と、銀色の球体からも6機の航空母艦が出発した。先に出ている黒い球体所属の航空母艦は、おとなしくジッとして動かない…白と銀色の球体からクレームを言われたからではない、既に生命体の数を把握ができたので(今回こそは…白と銀に負ける事はない)と確信していたからである。白と銀の航空母艦がアメリカ、ブラジル、オーストラリア、ロシア、中国、アフリカの上空に姿を現したのはそれから数分後のことである。マスコミ各社のアナウンサーは、恐怖で顔を引きつらせながら「ご覧下さい…未確認飛行物体が…また増えました…」と伝えた。白と銀の航空母艦は直ぐさま100機ずつの戦闘偵察機を出した、生命反応を少しでも早く把握する為にである、それを見た黒の航空母艦の艦長は(…我々は既に調査は終了しているが…いちおう形だけでも戦闘偵察機を出すか…)と思い、部下達を出動させた。民衆はテレビ、ラジオ、SNSからの情報を聴きながら、自分達の頭上を飛び回る未確認飛行物体に対して、恐怖を抱きながら、身をかがめる事しか出来なかった。そんな中、ベイはスカイシップの中で「さぁ…僕達の出番だ、派手にやろうじゃないか」と言って親指を立てて微笑んでいた。スカイシップから飛び立ったベイ博士達はロシアの上空に居る黒の航空母艦を挑発した。ベイとメリー、グレイとルーシーはブレスレットに白い球体所属の戦闘偵察機に化けてもうと、直ぐに黒の航空母艦にミサイルを打ち込んだ…そして[ルールも守れないのか、臆病者]と言う言葉も送った。黒の艦長が怒っている時…今度は、ボブとリンダ、ジョニーとアンジーのブレスレットに、銀の戦闘偵察機に化けてもらい、変身するや否や、黒の戦闘偵察機6機に対してミサイルを発射した、不意を突かれた戦闘偵察機に逃げ場はない、一瞬にして空のチリとかした。そしてボブ達は[我々はお前達を許さない!]と言う言葉を艦長に送りつけた。部下を失った黒の艦長は、球体のリーダーに「我等が尊敬する、黒の王よ…白の王と、銀の王が攻撃をして来ました…どう致しましょう、反撃しますか?…」と言う、お伺いを立てた。しかし、それらの言葉は宇宙に居る球体には届かない、全て女将さんが受け取り、黒の王様の真似をして「…今回のゲームが終わったら…2人の王に話しをしよう…今は挑発にのるな。もし2人の王に手を組まれたら…かなりマズイ事になる…」と言った。航空母艦の艦長達は「分かりました…」と言う事しか出来なかった。女将は笑いながら匠に「ベイ博士が予測した通りね、あの3体の王は、お互いに強いパワーを持ち過ぎたせいで、実はそれぞの存在に怯えあって居るのね」匠は頷き「そうみたいだね、一対一なら互角でも、二対一に成ると勝てる確率が低くなるからね…お互いに戦う事だけは避けたいだろうね」「ベイ博士はその部分を叩けば必ず勝てるとおっしゃったのね」「さすがだね。さてと、6か国の上空に居る航空母艦を、そろそろ太平洋上におびき出そうかな」と言う匠の言葉に、女将はニッコリと微笑んだ。まず匠は瞬間移動で太平洋の上空に姿を現した、女将は18機の航空母艦の艦長に、宇宙空間に居る王のフリをして、偽の命令を下した、まずは白と銀の航空母艦、12機の艦長達に向けて「…黒の王に不審な動きがある…調査を中断して太平洋上空に集まれ…ゲームの前に、黒の王の弁明を聞こうと思う…」と言った。航空母艦の艦長達は、黒の王が先に調査を始め、ルール違反をしたと言う事を既に聞いていたので、何も疑う事なく「了解しました」と言って太平洋上空に向かった。女将は匠の顔を見ながら微笑み…そして次に、黒の航空母艦、6機の艦長達に向けて「…白と銀の王が我々に不信を抱いているようだ…手を組まれるとマズイ事に成る…全機、太平洋上空に集まれ…弁明をせねばなるまい」と言った。黒の航空母艦の艦長達は、ロシアの上空に待機して居る艦長から「白と銀の王から、攻撃を受けた…」と言う話しを既に聞いていたので「了解しました、直ぐに向かいます」と言いながら(マズイ事になって来た…)と思っていた。いっせいに向きを変えて動き出す航空母艦を…マスコミ各社はドローンを使って後を追わせた。今や航空母艦と球体の間の通信は、全て女将と匠の手の内で操られていた。匠は瞬間移動でロシアに…ベイ博士達を迎えに行った。「おかえりなさいベイ博士、全て順調に進んでいます」ベイは頭を下げながら「ありがとうございます。御二人の仕事は何時も完璧ですね」と言うと、女将は茶目っ気たっぷりな顔で「実は…此れはトップシークレットなんですけど…」ベイを筆頭に7人は、真顔で女将を見つめた「私達夫婦の創造主が、宇宙一の天才科学者なんです…名前を教える事が出来ないのが残念です…ご了承下さい…」と言って頭を下げたので、デッキの中は大爆笑と成った。どんなに緊迫した状況の中でも、常にユーモアが必要なんだと、ベイ自身がそう思いながら2人を作り上げた…だからスカイシップの中は、常に明るくて楽しい空間に成っていた。。太平洋上空に18機の航空母艦が集まって来た…その後ろ、はるか後方にはマスコミ各社のドローンも集まって居る。18名の艦長達は血の気が多い、とにかく闘う事が好きなのだ、自らの命を失うかも知れないギリギリの闘いの中に自分が居る…そんな自分自身が大好きなのだ…けっこうタチの悪い生き物である。女将はまた黒の王のフリをして、6人の艦長達に「…いま、白の王と、銀の王と、話を進めている…なかなか疑念が晴れないようだ…しかし、もし次に、12名の艦長達から、攻撃された時は…反撃してもよい、みすみすやられる必要はない、黒の強さを見せてやれ、我々は負けない‼︎」と言った。6名の艦長達は、王様からの戦ってもよいと言う言葉に奮い立った「よし、黒王国の底力を見せてやる、白と銀が同盟を組んでも…我々は負けない、必ず勝ってみせる」と息巻いた。次に女将は、白と銀の王様のマネをして、12名の艦長達に「皆の者よく聞け、黒の王が一方的にルールを破って来た、奴は前から約束事を守らない所がある…油断するな、もし奴等の動きが怪しい時は、総攻撃を加えて構わない、我らは二国共同、黒の王に勝ち目はない、軽くあしらってやれ」と言って高笑いをした。12名の艦長達も笑いながら「黒の奴らを叩き潰して、我らの食料にしようぞ」と言って、戦う前から、勝ったような事を言い出した。。




