39.秘密クラブ
ルーシーは4人に…「あとテーブルに運ぶ料理は、フリー達に運んで貰いますから…エプロンを外された方が…良いかと思うんですけど」と言った。4人は嬉しそうな顔で「はい…」と頷きながら自分達の部屋に駆け込んで行った。エプロンを脱ぎながらレイチェルが「あなた、どんな服装にする?」と尋ねた、ブラウンもトムもニーナも(えっ〜?エプロン脱ぐだけじゃなくて…着替えるの…)と思ったが(待てよ〜このままじゃ失礼だよね〜)とも思った。レイチェルがもう一度「あなた…」と言った時…ブラウンは意を決した感じで「ナイアガラの滝の時に、頂いた洋服にしよう…」と言って三人の顔を見た…うなずく三人に「皆さんを待たせてはいけない、2分以内に着替えようね」と言うと4人は一斉に服を脱ぎ始めた。それから5分後…4人はテーブルに着いた。4人の前にも皆んなと同じ料理が並んでいる(えっ〜?8人分しか使ってないのに…なんで?)と思った、レイチェルとブラウン。…「…いただきまーす」と言って食べ出すトムとニーナ…。難しい話しではない、女将と匠はホタル達から事前に料理のレシピを教えてもらい、スカイシップのキッチンで、あらかじめ作っておいた物を、瞬間移動させただけである。
食事の間に出る話は…遠足の時の事ばかりである、それだけ楽しかったのだ、身振り手振りで話をするトムとニーナの可愛いこと、大人達は胸がキュンとなりながら、2人を見つめていた…そして遠足の話が落ち着いたな〜と思っている時…トムが小さな手をソッと上げ「…あの…ベイ博士、質問をさせて頂いて宜しいでしょうか?」と尋ねた、ベイはコップをテーブルに置くと「何かなトム、何でも聞いてくれていいよ」と言った「…あの…テレビでもラジオでもネットでも…今すごく注目されている事があるんですけど…あの、死んだ人が生き返ったって…家族の人達がスっごく喜んでいるって言うニュースが…その…」そこまで聴くとブラウンは、慌ててトムの質問を止めようとして「あっ、すみませんベイ博士、トム、ダメだよ…」と声をかけた、するとベイは小さく笑いながら「ブラウンさん、大丈夫ですよ…トムはその事を僕達がしていると思っているんだね…」「…はい…」「その通りだよ、いちおうトップシークレットと言う事にはして居るけどね、今さらブラウン家の方達に…トップシークレットですから、なんて言ってもね…今現在、トムとニーナがここに居る…それに皆んなで、宇宙まで一緒に遠足に行ったのにね…今さら嘘は言えないよね…いま世間で騒がれている事は全部僕達の仕業だよ。でもね、1つ聞いてほしいんだけど……トップシークレットで生き返る人達は、誰でも彼でもと言う訳じゃないんだよ…他人の心や、身体を、傷つけるような人は、生き返るリストには入ってないんだ、例えば…子供や女性を襲う男性、幼い子供をイジメる大人、他人の命を奪う人…まだ他にも沢山の細かい項目があってね、いずれにしても、女将さんと匠さんの審査を通り、OKと言うサインが僕達に来ないと、生き返る事は出来ないんだ…かなり条件が厳しいんだよ、分かってもらえるかな?」と言ってトムの顔を見つめると…トムは満面の笑みで「はい、分かりました、質問に答えて頂き…ありがとうございました」と言って頭を下げると、ブラウンが横から直ぐに立ち上がり「あの…よろしいんですか?…私達にそんな大事な事を…」と言って皆んなの顔を見回した…ボブとリンダが親指を立てている、ジョニーとアンジーは微笑んでいる、グレイとルーシーは頷いている…。メリーはブラウンに向かって「私達の秘密を知ってしまった以上…ベイ博士が運営する、秘密クラブに入会される事を勧めます。クラブに入られますか?…私達のクラブには定期的に、遠足に連れて行ってもらえると言う…特典付きです、かなり楽しいですよ…」と言ってウィンクをすると、ニーナはトムに抱きつきながら歓声を上げ、レイチェルもブラウンの胸に抱き着き…そしてブラウンは…涙ぐんでしまった。ベイはその光景を見ながら「いいね…家族が増えたね…嬉しいね…」と呟くとメリーはベイの手を握りしめて
「…皆んなで居るこの部屋、この時間…なんだかスっごく和むの、このフンワリ感ってなに…この幸せな時間がずっと続くといいなぁ…」と言った。しかし世の中はそんなに甘いものではなかった。……食事が終わるとグレイとルーシーは厨房に洗い物のお手伝いに行き、ボブとリンダ、ジョニーとアンジーは、トムとニーナの家庭教師を…そしてベイとメリーといえば、皆んなから少し離れたソファーに座り、フリーを通じて女将と匠からくる報告に耳を傾けていた…「…ベイ博士、以上が私と匠の分析結果です…」ベイは大きく息を吸い込みながらソファーに背中を埋め「…ありがとうございます匠さん、女将さん…」と言った後にメリーの太もも触り「やっぱり地球に近づいて来てるみたいだね…」と言うと、メリーは少し怖くなったのか?ベイの膝の上にまたがるように座り「…大丈夫よねベイ…」と言った。メリーの唇は、微かに震えて居る。ベイはメリーのお尻を抱き寄せながら「大丈夫だよメリー、地球には匠さんと女将さんが居るんだから」と言うと、女将はすかさず「違いますよメリーさん、地球にはベイ博士が居るので、大丈夫なんですよ」と言い直した。すると匠も「私達はベイ博士の構想を、1つの形として創り上げて行く事が、楽しくてしょうがないんです、またその事自体が私達夫婦の存在の意義だと思っています。ここで一つ付け加えさせて頂きます。メリーさん…私達の方が、彼等のAIよりも優秀です、その理由は…私達はAIであるにもかかわらず、夫婦で居る事です、それに子供のようなフリー達も居ます、孫のようなホタル達も居ます、女将と私は最強のAIです。任せて下さい、宇宙の果てから誰が来ようとも、ベイ博士に作って頂いた私達は絶対に負けません」と言って胸を張ると、女将が小さく笑いながら「メリーさん、匠の言う通りですよ、未来永劫、ベイ博士とメリーさんは常に一緒ですよ、ボブさんとリンダさんも、ジョニーさんとアンジーさんも、グレイさんとルーシーさんも…私達AI家族が皆さんを絶対に守りますから」と言って話を締めくくってくれた。ベイはメリーの背中を優しく撫ぜながら「頼もしいね…女将さんと匠さん、有り難いよね…落ち着いたかいメリー、今から皆んなにも説明しないとね…」と言うとメリーは頷きながら「あのねベイ…今さら信じて貰えないかも知れないけど…一応言うわね…怖くて膝の上に股がったんじゃないのよ…あのね、私の体内時計が、メリー、甘えっ子をする時間だよ、早く理由を見つけて抱きしめてもらわないと…身体が震えだすよって…だから私…焦っちゃって」ベイは真面目な顔で頷きながら「…実は僕も…メリーをギュッと抱きしめて、お尻を触りたいと思っていたんだよ、僕達って本当に相性がピッタリだね」と言ってメリーのお尻に手を回すと、メリーもベイの首に手を回し…もう一度キスのやり直しである。その様子を見たアンジーが「…もう私達の博士は、所構わず直ぐにくっついてしまうんだから」とジョニーの耳元で囁くと…ジョニーは冷静な表情で「アンジー、僕も後でキスをするつもりだから…」と言ってウィンクをした。そこに洗い物を終えたブラウン夫妻とグレイ夫妻が入って来た、ボブ達もちょうど勉強が終わったのか、リンダはニーナの頭を、ジョニーはトムの頭を…「よく理解出来たね…」と言いながら、優しく撫ぜた。そして…10人が同じ部屋に揃うと、視線はなんとなくベイとメリーに向けられた。(あらま…また、くっつき合っている…)と誰もが素直にそう思った。ボブはすかさず、トムとニーナの前に立ち、二人の視界を遮った。リンダは腰に手を当て冗談っぽく2人を睨んでいる…するとニーナが「リンダ先生、私達は大丈夫ですよ、パパとママもよく…くっついていますから」と言うと、トムも続けて「僕とニーナは、愛し合っているパパとママが大好きなんです、だから愛し合っておられる先生方も大好きです」と言ってくれた…グレイとルーシーは二人のセリフを聞くと思わず「大人…」と呟いてしまった。10人の熱い視線に最初に気がついたのはベイだった…メリーとキスをしているので、右目だけで10人を確認した。10人は(…おっ、私達に気づいたな、もう直ぐ終わるな…)と思った、しかし次の瞬間、ベイが立ち上がった(立つの…)と誰もが思った…だってメリーは抱き着いたままだし、キスまでしているのだ、おまけにベイがメリーのお尻を支えてはいるが、メリーの両足はしっかりとベイの腰に巻きついている、8人の大人が思わず(あかん…ビジュアル的にエッチ過ぎる…)と思っているとニーナが大きな声で「メリー先生、コアラみたいで可愛い〜」と叫んだ、その声で…メリーは…やっと皆んなの存在に気がついた。日頃おしとやかなメリーなのに、10人に見られて、よっぽどバツが悪かったのか………なぜか開き直ってしまった。「悪魔の使いには理性がないのよ、本能のままに大好きな男に食らいつくの、時も場所も関係ない、欲しいものはそうやって手に入れるの…」と言ってポーズまで取ってしまった。するとリンダが冷静な顔で「メリー、止めた方がいい?それとも、もう少し続ける…」と尋ねた、メリーの顔は既に真っ赤に成っていて「お願いリンダ、私を止めて、恥ずかしくて、顔から火が出そうなの」そう言った後にメリーはベイの胸の中に「もっ〜やだっ〜」と言いながら顔を埋めた。ベイはメリーの背中を摩りながら「可愛いだろ〜僕の奥さん、もう子供の頃からズッと大好きなんだよ」と言いながらメリーをギュ〜ッと抱きしめた、皆んなは大爆笑である…しかしベイの目は…笑っていない、その事にいち早く気がついたのはボブである。ボブはリンダの手を握り…真顔で小さく首を横に振りながら「リンダ、違う、違う、違う、ベイ博士はもっと他の事を考えておられる、メリーの事じゃない、違うよ…」ボブの言葉にリンダもベイの目をジッと見つめ直した(…本当だ…違う…)リンダは急いでベイとメリーの前に立つと「皆んな、ストップ、ストップ…今からミィーティングを始めるわよ…」そう言って振り返ると「ベイ博士…何か大事な話があるんですよね?」ベイは黙って頷いた後に「リンダの言う通りなんだ…誰が聞いても、嫌な話をしなければならないんだ、皆んなソファーに座って貰えるかな」と言うと、ブラウンはレイチェルの手を握り「さっ、大事な話が始まるから私達は席を外そう」と言って子供達に手招きをした。するとメリーが「あらあら、さっき秘密クラブに入会したばっかりなのに、ブラウン一家の方達は、ミィーティングを欠席されるんですか?」と言った。するとトムが嬉しそうに「えっ、僕達も聞いていいんですか?」と言って目を輝かせた、ベイが笑顔で頷くとブラウンとレイチェルは満面の笑みを浮かべながらソファーに腰を下ろした。。。。。




