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街の一角に、教会があり、一人の神父が庭掃除をしていた。
神父といっても、まだ青年。しかし、神父服を着て晴れた青空の下、黙々と掃除をする。神父は、今日は、いつもより念入りに掃除をしようと教会の裏手に回った。すると、木の影に一枚の紙を発見する。
拾い上げると、大分ボロボロになっているが、一人の男の似顔絵が描かれていた。
笑っているが、どこか寂しそうな表情をしている似顔絵。
神父は、そのまま捨てるのは、何かしのびないと思い、丁寧に泥をはらい、掃除を終えると、それを持って教会に入った。
似顔絵を自分の部屋にしまい、礼拝堂に入る。
これから、彼は礼拝堂の「懺悔室」にて待機する。
この教会は、この街では、かなり歴史のある教会でイタリア様式を真似て作られた。その名残で懺悔室がある。
懺悔室とは、簡単に言うと、罪を告白する場だ。信者でなくとも誰でも懺悔しに来れるというのが、この教会のスタンスだ。
しかし、懺悔室には滅多に人は来ない。神父は、懺悔室で待機の間、本を読んでいた。本来なら聖書なのだろうが、神父は、新聞と雑誌を読んでいた。
刻々と時間が過ぎ、神父は、(今日は誰も来ないな……)と懺悔室を出ようとした。
その時だ。教会に誰かが入ってきて懺悔室のドアをノックする。
「よろしいですか?」と男性の声が聞こえ、神父は、「どうぞ、お入りください」と応えた。




