↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神々の箱庭  作者: 星奈
第一章 神々の世界
PR
9/82

第8話 力の覚醒?

 「茜、蒼!!」


 アレスがアテナの前から消えて茜たちの前に現れた時、アテナの声が響いた。


 「お前らが人間の生贄のくせに生き残った餓鬼どもか。ゼウスも落ちぶれたな。こんな餓鬼を生かすなんて。・・・なぁ、お前ら人間の身でここで生きていくのは辛いだろ。ゼウスが喰わないなら、俺様が喰ってやろうか?」


 アレスの言葉に恐怖心よりも先に蒼を守らなくちゃという思いが出てきた。

 茜は蒼を後ろにやってアレスを睨んだ。


 「ほぉ、娘。怖がらないのか。・・・なら、先にお前から食べてやろうか。」


 「・・・蒼には近づくな。」


 茜の中で何かが大きくなるような気がした。


 『・・せ、こ・・・せ、・・・』


 茜の中で声が響く。はっきりとは聞こえないが、この声に恐怖心が湧き上がってきた。

 人間界にいた時も同じような感じがした時があった。

 その時は自分が人でなくなるのが怖かった。

 でも今は、蒼を護れるのならば人でなくなってもいいと思えた。

 

 「よかろう。なら娘、お前から先に食ってやる。」 


 アレスの手が茜に触れようとしたとき、 


 「やめろ!!」


 今まで聞いたことのないくらい大きな蒼の声が響き、茜と蒼を包み込むように蒼の背から光が広がった。

 そしてアレスが茜に向かって伸ばした手が光に触れた瞬間、アレスは光に弾き飛ばされた。

 その後、光は収まり、その場には茜と蒼が残った。


 「・・・蒼?」


 茜には何が起きたのか分からなかった。

 それでも、蒼が護ってくれたということだけは理解できた。


 「だいじょうぶ?お姉ちゃん」


 「うん、大丈夫。・・・護ってくれてありがとう。」


 そこにアテナが駆け付けてきた。

 アテナの顔は今にも泣きそうだった。

 アテナは二人を抱きしめると、

 

 「ごめんなさい。二人を護るって約束したばかりなのに護れなくて、本当に御免なさい。」


 「アテナ、だいじょうぶ。ぼく、まもれたよ。」


 胸を張る蒼にアテナも少し表情を柔らかくしたが、それでも罪悪感が残るようだった。


 「・・・蒼、それでもやっぱり・・・」


 「アテナ、私も蒼も大丈夫だから。私も蒼を護れるくらい強くなるから。だから、謝らないで。」


 茜と蒼の想いに、優しさに、強さに、アテナは触れた気がした。




 「・・・覚醒が始まったか。」


 三人の後ろからポツリと声が聞こえてきた。

 ゼウスは周りの様子を見てから茜と蒼に目を向けた。


 「ゼウス!」


 茜と蒼が振り返りゼウスに呼びかけた。


 「すまなかったな、茜、蒼。来てそうそうこんなことに巻き込んで。」


 「ゼウス様、アレスは?」


 ゼウスは息を吐き、首を横に振った。


 「逃げたようだ。・・・アテナ、茜と蒼を部屋に連れていってやれ。」


 「はい、わかりました。」


 アテナが頷くのと同時に蒼がゼウスのもとに走っていった。

 そして見上げるような形でゼウスに問いかけた。

 

 「ねぇ、ゼウスはぼくたちのおじいちゃんなの?」


 蒼の質問にゼウスは顔を顰めた。

 ゼウスが「伝えたのか?」とアテナに顔を向けると、


 「申し訳ありません。」


 「いや、いい。どうせ話したのもトトあたりだろ。・・・そうだ、汝らの母の父は我だ。他に聞きたいこともあるだろうが後で聞くから取り敢えず宮殿内に入れ。」


 ゼウスは一度溜息を吐いてから、蒼たちのほうに向きなおり答えた。


 「茜、蒼、中に入りましょう。」


 アテナは二人の肩を押して宮殿内に向かった。




突如襲い掛かってきたアレス。だが、ゼウスが来た途端に逃げ出した。

次はいつ現れるのだろう?

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。