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神々の箱庭  作者: 星奈
第四章 新たな世界へ
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第68話 世界の終焉


 蒼とミカエルが戻ってきて話し合いが始まってしばらくした時異変が起きた。

 影が落ちたと思い、空を見上げるとそこには太陽も雲も空さえもなくなっていた。

 闇が世界を覆い、今にも飲み込もうとしていた。

 地は揺れ始め、山は崩れ、すごい勢いで罅が入っていく。

 地上に立っていられなくなり悪魔も天使も翼を広げ飛び上がっている。

 海は荒れ、津波が陸地を襲っている。

 世界が壊れる、これを見ている誰もがそう感じただろう。


 「始まったか・・・世界の終焉が。」


 ゼウスが呟いた。

 いつか来るのは分かっていてもこのタイミングで来るとは誰も思っていなかった。

 準備が完全に終わったわけではないが天界と魔界の間での戦いが終わったこのタイミングで来たのはまだ僥倖だろう。

 問題があるとすれば・・・

 ゼウスは茜と蒼を見た。


 「ゼウス!!」


 二人ともこの異変の正体を理解しているらしく準備は出来ていた。

 不安要素があるとすれば2人の身体が成長しきっていないことだけだ。

 強すぎる力は自らの肉体を滅ぼす。

 最悪、命を懸けなければならない。

 けれどもそんなことを言っていられるような状況でもない。


 「お前たちの出番だ。必ず生きて戻ってこい。・・・頼んだ。」


 ゼウスの言葉に頷くと2人は勢いよく飛び出した。

 2人は8枚の翼をだし空高く上る。


 「行くよ。」


 誰もがその光景を見守る中、2人はしっかりと手を握った。

 そして目を閉じ集中する。


 『We of God make it, and destroy the old world.(私たちは神の造りし古き世界を破壊する。)』


 『I grow, I do it, and the thing halls to sleep and we protect it.(生きしものは眠りに落ち、私たちはそれを保護する。)』


 歌を歌うように声は世界に広がっていく。

 この世界だけでなく5つの世界全てに届く。

 その声は破壊であり、その声は救いである。

 何処までも綺麗な声は人々を魅了し、誰もが耳を澄まし聞いている。

 身体の異変に気づいて耳をふさごうとも頭の中に直接響きわたっていく。


 「何だ、これは・・・」


 地上にいた悪魔や天使は力の弱い者から倒れるように眠りについていく。

 それは空中宮殿に居る者も例外ではなかった。

 コンッ

 ゼウスは杖を一つ突いた。

 周りにはベリアルやベルゼブル、ラファエルが倒れている。

 ミカエルとルシファーは呆然とそれを見ていた。


 「お前たちには最後まで見る義務がある。あいつらは自分の存在全てをかけて望んでいるのだから。」


 この世界で今も眠りについていないのは茜たちを覗けば、この3人だけだろう。


 『We create the new world.(私たちは新しい世界を創造する。)』


 『God and an angel and the devil and an apparition of a living person and the human being will create the world where all is equal.(神も天使も悪魔も精霊も人間も全てが平等な世界を創造しよう。)』


 『There is there in the good and the evil and the wealth and the poverty equally.(そこは善も悪も富も貧も平等に存在する。)』


 世界が塗り替えられていく。

 地割れは収まり海も落ち着きを取り戻し、大地には光が差し始めた。

 世界がありえないほど静寂に包まれている。

 ただただ2人の声だけが響いていく。


 『I make a sleep in the new world, and the person reopens activity.(新たな世界で眠りし者は活動を再開する。)』


 『We will become everlasting King watching the world.(私たちは世界を見守る永遠の王となろう。)』


 この間にどれほどの時間が流れたのだろうか。

 眠って居る者にとっては一瞬、だが起きていた者にとっては数秒が何時間にでも感じられただろう。

 それは起きていた3人とそれを実行していた2人にしか分からないことだ。


 「・・・終わった。」


 「終わったよ。少し休んでいて、蒼。」


 二人とも力を使い果たしていた。

 倒れそうになった蒼を茜が支えている。

 蒼も体に力が入らず起きているのは不可能なようで茜に体を預けた。

 蒼が眠り始めたのと同時にゼウスの力で宮殿内に戻ってきていた。




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