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神々の箱庭  作者: 星奈
第二章 魔界での出会い
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第39話 頭脳・心理戦

 いち早く城に戻った茜とマモンは城に入ってすぐにあるホールに机と椅子を用意していた。

 茜はどうせなら全員と顔合わせをしてしまおうとマモンに皆にこれからレヴィアタンと勝負することを伝えてもらうことにした。


 「では、私は他の者を集めてきます。」


 「うん、よろしく。」


 マモンが準備しに行っている間にラプラスが起きた。


 「ラプラス、起きた?」


 「茜、もう大丈夫なのですか?」


 「うん、大丈夫。ラプラス、迷惑かけてごめんね、それと、ありがとう。」


 倒れてしまってごめん、と一緒にいてくれてありがとうその二つの気持ちを込めて茜は言った。


 「お礼はいいですよ。私も茜が元気になってくれて嬉しいです。ところで、今は何をしているのですか?」


 ラプラスも茜が元気になったことに嬉しそうにしながら様子がおかしいことに気づいた。

 広い空間に机と椅子があり、茜は1人でここにいるのだ。


 「喧嘩を売られたから、返すところ。もうすぐ、相手が来ると思うよ。」


 そういったのと同時に城の玄関が開き、レヴィアタンが入ってきた。


 「何で勝負するんだ?餓鬼」


 入ってきて早々のその一言に茜は苦笑を漏らした。


 「頭脳・心理戦。互いに質問を出し合って答えられなかった方の負け。」


 「なっ!?ずるいぞ。」


 予想していなかったのかレヴィアタンは大きな声を出した。         


 「何が?私はまだ十歳だよ。そんな餓鬼にも勝てないほど馬鹿なの?」


 馬鹿と言う茜の挑発にレヴィアタンは頭の中でブツッと何かが切れた音を聞いた。


 「いいだろう。返り討ちにしてやる。」


 「じゃあ、先行どうぞ。」


 立ったままだったレヴィアタンに席に座るように示して、ゲームは始まった。


 「悪魔の九階級のうち上位三人は?」


 「『ルシファー』、『ベルゼブル』、『レヴィアタン』。それじゃあ、レヴィアタンが不死身になった訳を答えよ。」


 「そりゃあ、俺たちがあまりにも危険だから繁殖しないようにつがいとなるヘビモスを殺し、残った俺らを不死身にしたから。」


 レヴィアタンもまだ余裕で答えている。

 茜はほんの少しだけレヴィアタンに対する評価を上げた。

 最初の設定が低すぎたため、馬鹿であることには変わりはないのだが。


 「正解。流石に自分のことは分かるよね。」


 「馬鹿にするな。なら、俺の霊格を答えよ。」


 「本来の海で暴れていた怪物と同じく、海または水を司るもの。つまり、怪物レヴィアタンと言うものが概念化した存在。」


 茜も茜で普通に答えていっている。

 そんな茜に対してレヴィアタンの中で焦りが生まれてきた。


 「なんで、そんなにすらすらと出てくんだよ。」


 「じゃあ、天使のミカエルの階級を上位から順番に階位で答えよ。」


 「嫌がらせか。仮にも悪魔なら天使の名前なんか出すんじゃねぇ。」


 「だって、負けたくないし。」


 茜の負けず嫌いな性格も出てきて、レヴィアタンはいよいよ手詰まりとなっていた。


 「くそっ!!」





 少し離れた所では2人のゲームを他の面々が見ていた。

 茜がマモンに頼んで呼んできてもらった4人だ。


 「すごいな。いくら相手がレヴィアタン(馬鹿)が相手といえど、十歳の子供がここまで出来るものか?」


 「茜は一度見たものは忘れないそうですよ、サタン。」


 「お~、すごいなぁ。がんばれ~」


 「レヴィアタン、頑張れ~。」


 「・・・・・・」


 サタンの問いにマモンが答え、アスモデウスは面白そうに成り行きを見ている。 ベルフェゴールはあまり興味がないのか眠そうにしながらもレヴィアタンを応援している。

 そしてベルゼブルだけは黙って茜を睨んでいる。





 

 「あ~、分かんねぇ!!降参!!」


 悔しそうに髪をかき上げながら叫ぶレヴィアタン。


 「そんな問題出したんだから、答えは分かるんだろうな?」


 「一位・熾天使、五位・力天使、八位・大天使」


 茜は何でもないことのようにスラスラと答えている。


 「お前何でそんなに知ってんだよ!」


 何十倍、何百倍と生きている自分が苦手な分野と言えど負けたのは悔しいのだろう。 


 「・・・約束。」


 茜がポツリと漏らすと、レヴィアタンは本当に忘れているのか間抜けな声を漏らした。


 「は?」


 「レヴィア、この勝負で賭けたことをもう忘れたんですか?きちんと名前で呼ん

であげてください。」


 「あ~、分かったよ。呼べばいいんだろ、茜。」


 漸く思い出したとレヴィアタンが茜の名前を呼んだ。


 「うん。」


 茜の笑顔にレヴィアタンは顔を赤くして逸らした。

 周りで見ている他の悪魔たちに心の声は見事に被った。

 あ、惚れたな。


 「そういえば、あの笑顔は危険でしたね。」


 思い出したように言うマモンにそれを横で聞いていたサタンが問いかけた。


 「どういうことだ?」


 「あ、いえ。茜の母親とは私も面識があるのですが、ルシファー様がやられたのもあの笑顔でした。」


 マモンは「ま、私もですけどね。」と最後に聞こえないように漏らした。

 行動不能になっているレヴィアタン、レヴィアタンを弄るアスモデウス、茜はその横でラプラスを抱えて楽しそうに笑っている。





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