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おとめの夜あけ  作者: 合川明日
♯4 今までも、これからもおとめ
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自由の為

「じゃ…、じゃあ、この人達全員が万千まちに助けられたってこと?――」


あるいは――そして今度はお嬢様じょうさまを助けに…」


 そんな…、万千はここにる女性全員をすくったというの?


 彼女達のために、彼女達を助ける為行動(こうどう)こした。


 万千の事だ、そんな生易なまやさしい事ではない、きっと何かと戦って――それで、万千の婚約こんやくを聞きつけ彼女達は集まった。


 きっと婚約を阻止そしする為、万千のちからになる為。


「――貴女あなたがた、どうしてここに?」


「お嬢!結婚するって本当ですの?」


「私達、それを知って、ても立っても居られず――」


 「お嬢」、「お嬢」、「お嬢」――。


「わたくしの為に――婚約の事は本当よ。その事で今からお父様とお話しますの」


「でしたら、私もおともします。私、お嬢の為なら何でもします。お嬢に助けられたこの命、お嬢の為なら――」


 「私も」、「私も」、「私も」――。


「でしたらその命、わたくしがあずからせてもらいますわ――わたくしの為、デモクラシーを体現たいげんし、その命()きるまで働いてもらいますわ」


「一体何をすれば――」


こいよ!――女学校じょがっこう卒業そつぎょうし、進学や社会進出(しんしゅつ)なさい。自立じりつした女性になれば、自由に恋愛れんあいを、恋をする事が出来る。それがわたくし達の権利けんりであり、わたくしの夢の一歩になりますわ。社会へ、世界へばたくのです」


「お嬢の夢。それは一体?――」


「女性の自由――手始てはじめに、女性であるわたくしが女性(はつ)政治家せいじかり、この国をおさめる。そうすれば恋愛の自由、進学の自由、働く自由、全ての自由を手に入れる事が出来る」


 その一瞬いっしゅん、その場に居た女性達はしずまりかえった。


 それは、万千の言葉におどろいたわけではなく、万千ならそれが実現じつげん出来てしまうのではないか、という予感よかん希望きぼうに言葉をうしなったのだろう。


 この私がそう思ったように。


 女性じょせい解放かいほう戦線せんせんが万千をこの国の指導者しどうしゃにしようとしていることを聞いたときは馬鹿ばかげていると思ったが、誰でもなく彼女の、万千の口からそのことを聞き、この場に居る多くの女性達を目の前に、私まで言葉を失っていた。


「さぁ、わたくしの夢の為、貴女方にはやる事がいっぱいありますわ。こんなところあぶらっているひまはありませんわよ――わたくしは大丈夫だいじょうぶ。自分の結婚けっこん相手あいてくらい、自分で決められますわ」


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