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おとめの夜あけ  作者: 合川明日
♯4 今までも、これからもおとめ
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などなかった

 私にいたっては、万千まちの顔がいつものよう自信じしんあふれており、何の心配しんぱいも無かった。


 私が一緒いっしょることが必要ひつようないと思えるほど


 問題もんだい夜音よねの方だ――。


 万千の事が片付かたづいたら、今度は夜音をすくため女性じょせいがいへ行かなくてはいけない。


 さいわい、大郷司だいごうじていから女性街は近く、女性じょせい解放かいほう戦線せんせんに夜音の事をつたえ、彼女を救い出しに行かなくては。


 夜音の事もあるが、私以外の魔女まじょ存在そんざいを知れば、きっと協力してくれるだろうし、もしかしたら『オズ』をさが手伝てつだいもしてくれるかもしれない。


 そんな期待きたいてた。


 ――ほどなくして大郷司邸の近くまで来たとき、その異変いへんに気付いた。


 大郷司邸へ続くみちが人でごったがえしていたのだ。


 その大衆たいしゅうはどうやら近所きんじょ住人じゅうにんたちで、クルマに気付きづくと道を開け、先へ進むよううながしてきた。


 大衆の好奇こうきな目は私達にそそがれ、それらの人々がただ野次馬やじうまであることにぐに気が付いた。


 ゆっくりと進むクルマから見えてきた大郷司邸には、野次馬達から一線いっせんかくし、これらの原因げんいんが分かった。


「これは一体――」


 そこには大勢おおぜいの女性たちが、大郷司邸をかこように集まっていたのだった――。


 その中には私も見覚みおぼえのある人物や、私の学校の女学生、さらに大人の女性までり、そこに集まっていた人々は全て女性で、ざっと百人は居そうだった。


 その異様いよう光景こうけいに私はおどろいた。


 しかし万千は、最初こそ驚いてはいたが、何かをさとったのか今は落ち着いていた。


 クルマは大郷司邸の前まで付くと、集まっていた女性達にクルマは囲まれ、みな一様いちように『おじょう』とけてきた。


 万千を『お嬢』と呼ぶということは、万千をしたっているあかしでもある。


 ならば、ここに集まった女性達は、万千のために集まったのだろうか。一体何の為に――。


 万千は女性達の声にこたえる様にクルマからり、彼女達は万千を囲み、私は降りようにも降りられない雰囲気ふんいきだった。


 車内しゃないには私と運転手うんてんしゅの男性の二人きりになってしまい、私はどうすることも出来ず外をながめていると、運転手の男性が口を開いた。


「――屋敷やしきの前に集まっている女性(がた)は、お嬢様から何らかの御恩ごおんけたかた々でしょう。お嬢様の婚約こんやくを聞きつけ、きっと居ても立っても居られなくなり、お集りになられたのかもしれません」


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