礼
バイロン「勝手にしろ、私らは行かせてもらう――」
――パッーン!!
奴は撃ちやがった。
弾は私には当たらず、何事も無かった。しかし、それが何を意味しているか――。
一歩間違えば全員があの世逝きだった。
キレるには十分な理由だろ。
私ぁ、懐から愛用の十四年式を取り出し、奴の眉間に狙いを定めた。外せばどうなるか分らないからな。
奴も私を狙い定めていた、次は外さないだろう、外せば私が殺すからな。
互いに動けずにいた。引くに引けず、時間だけが過ぎ、焦りが募った。
――負けたのは私だった。根負けした私ぁ銃を下ろした。
しかし、時間切れだった。火はすでに火薬に引火してしまっていた。
爆発と共に火は一気に燃え広がり、たちまち私達は火に囲まれ、もはや逃げ場の無いような状況になった――。
火はたちまち全てを焼き尽くし、爆発は私にも襲い掛かった。
そんな私を、朴は助けようと――助けようしただけの朴を…、奴は撃った。
――――。
バイロン「だから私も奴を撃った。爆発で更に炎が増し、どうすることも出来なかった――朴を、奴を置いていくほかなかった。殺したのは私だ、見紛う筈がない」
朴「!………」
バイロン「――礼がまだだったな…。朴を救ってくれてありがとうよ。朴、お前もな」
おとめ「私は何も――だとしても、腑に落ちない事が…」
バイロン「いいんだ、朴が生きていさえすれば――それが魔女の証明になると思わないか?ゲーテ、この際彼女は魔女であっても構わないだろ?」
ゲーテ「…執行猶予付きでなら――問題なのは貴女が『オズ』を探す理由。その存在の有無は問わない」
おとめ「私は――」
ハイネ「二代目は『OZ』の存在を、魔女の存在を証明すれば協力してくれると――二代目自身も『OZ』へ行くと言っているわ」
ゲーテ「何の為に?貴女は何の為に『オズ』を探す?『オズ』に行き何をする?――本来、この裁判で裁かれるべきは君なのだよ、ハイネ」
ハイネ「何を、言って――」
ゲーテ「我々が何も知らないと思ったか――バイロン、証人の召喚だ。環をここへ」
おとめ「環を!?――」
―――。




