表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
おとめの夜あけ  作者: 合川明日
♯2 もう一人のおとめ
38/131

オズの――

「ミス・大郷司だいごうじ三代目さんだいめになるといろ厄介やっかいでね――二代目にだいめ協力きょうりょく無くして『OZ』へは行けないのよ」


 それだけ『オズ』に執着しゅうちゃくしている彼女が、女性じょせい解放かいほう戦線せんせんへ協力するのは何故なぜ


 二代目って、二代目雷鳥の事でしょう。二代目は『オズ』の事を何か知っているの?――そもそも二代目は、女性解放戦線なの?それとも『しん婦人ふじん協会きょうかい』?


 もう一つ気になることがある。この女性街じょせいがい大使館たいしかんと言っていたが、何故彼女()はここにられるの?


 いや、今の私にとって重要じゅうようなことは、この大使館が何処どこの国のものかだ。もしかしたらここは――。


「『オズ』のものなのでしょう?この大使館――」


「――あら、気が付いていたの?意外だわ」


「なんとなくそう思ったの――今ならわかるわ。貴女きじょがこの国へ来た理由」


貴女あなた、ほんの少しのあいだ随分ずいぶん大人びたわね――『OZ』への手掛てがかりは世界中にあるわ。ここもその一つ。私がここへ来たのは運命うんめいだったのかもしれないわね」


 女性街は『オズ』が、魔女まじょつくったものか――。


 『オズの大使館』――ならば、もしかしたら、今もなお、ここに、この国に魔女が居るのだろうか?手掛りは女性街にあるのだろうか?


「なぁ、もういいか?時間が無いんだ――もう行くぞ」


「そうね。うれしいわ、決心けっしんしてくれて――ただし、彼女は連れて行けないわ」


「いや、連れて行く――こいつが魔法まほうで、舞踏会ぶとうかい滅茶苦茶めちゃくちゃにしてくれるそうだ。なっ!」


「――そうならない事をねがうわ…」


 女性街――オズの大使館には、数えるほどしか建物たてものは無かった。


 例えていうなら、外国の広い公園のよう。私は見た事は無いが、それが一番近いたとえだろう。


 女性街いうだけあって、たしかにそこには街があった。しかし、建物よりその敷地しきちが何倍もある。


 大通おおどおりをはさみ、建物がならび、その先一番(おく)にとても大きい建物が建っていた。まるで舞踏会ぶとうかい御誂おあつらきの様に。


 ならび立つ建物は洒落しゃれていて、一つ一つに看板かんばんがあり、名前が付いていた。


 読めはしないがきっとそうだろう。家には見えないし、お店でもないだろうし、大きい何かの施設しせつだろうか?


「これは学校?こっちは病院びょういんかしら?」


 しかし、気を取られ気付かなかったが、まるで人の気配がしない。これだけ広い街に私達しか見当みあたらなかった。


 よくよく見ると、建物のほとんどがざされ、まるで何年も使っていないかの様な――。


 その事に気が付いた瞬間しゅんかん寒気さむけがした。洒落て見えていた建物も、何か不気味ぶきみに思えてきた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ