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おとめの夜あけ  作者: 合川明日
♯2 もう一人のおとめ
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あたし

 走馬灯そうまとうでは気が付かなかったが、彼女、外国人だったのか?


「最初に言っておくが、これはめているだけだ。外人じゃない」


 染めるって、そんな事出来るの?と言うか、そんな事より、あかバイで人をねといて心配しんぱいもしてないの?


「生きてる…。現実よね?これ」


 どうやら、走馬灯から生還せいかんしたらしい。もう少し見ていたかったが、そのままあっちの世界にきかねなかったと思うと、ゾッとする。


 私の名前を知っている――彼女もそうだろう。私の走馬灯を見たに違いない。


「何でお前、怪我けが一つしてないんだ?魔女まじょだからか?魔法まほうを使ったのか?そもそも、さっきのあれは何だ?走馬灯か?」


 彼女は私に目もくれず、赤バイの心配ばかりしており、私よりやさしく介抱かいほうしているようだった。そもそも、そんなもの何処どこから…。


貴女あなたこそ、赤バイになんて乗って、お婆様ばあさまが知ったら何とおっしゃるか」


 彼女は一体、私の何を見たというのだ?魔女や、魔法なんて、私もついさっき知った事なのに――!という事は、紅館くれないやかたでの出来事を見たのだろうか?


たがいに、互いの秘密ひみつを知った――といったところか。でも、変じゃないか?何であたしは、お前の走馬灯なんて見なきゃいけないんだ。…まぁ、おかげで良いものが見れたが」


「それはお互い様よ――貴女一体何者?女性じょせい解放かいほう戦線せんせんと、どういう関係なの?」


あながち無関係とも言えないか――それじゃ、教えてしかったら魔法を見せてみろ」


「今見たじゃない。走馬灯を――それに、二人ともあれだけの事故じこ無傷むきずでいる。魔法にほかならない」


「そういうんじゃない。もっと、どーんと。わかやすいやつ――そうだな…、あの自転車。あの自転車をばして見ろ」


 彼女が指差ゆびさした先には、事故にったにもかかわらず、無傷でそこに立つ私の自転車だった。


「そんな事をしたらこわれるじゃない!そもそも、何故なぜ貴女にしたがわなくてはいけないの」


「――何でも話してやるよ、お前の知りたい事全部。それに、あたしは今から女性街じょせいがいへ行く。お前も連れてってやってもいい。お前が本当に魔女だったらな」


「『女性街』の場所を知っているの!?――やるわ。約束よ」


 どうせばれている事、今更いまさらかく必要ひつようもない。それに彼女無しではもう、女性街には辿たどり着けないだろう。


 それならば母もゆるしてくれるはず


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