インターミッション 本作の世界観14 ー お風呂編 ー
古代ローマ人はお風呂好きで有名、ヨーロッパ中世人風呂嫌い(ペストのせい?)というイメージがありますが、中世お風呂画像を掲載します。むくつけき男性のもので失礼。
お馴染みSachsenspiegelマンガ版(ハイデルベルク大所蔵)から、お風呂と泥棒の図(一部トレース加工)です。なんか男供、ゴロゴロして葉っぱで体を洗ってますね。
作中では「かの伝説のヴェヌスベルクは娼館のお風呂だった」という裏設定で創作しています。
中世キリスト教絶対の世界にも、あちこちちらほら古代の神々が生き残っていいますが、えっちな儀式を捧げちゃう古代の愛の女神は、許されざる色欲の悪魔と非難される一方で、ヴェヌス讃歌が中世歌謡にしっかり残ってたりと、したたかに生き延びた様です。ヴェヌスや北欧のフライヤなど、浮気でフリーな古代の女神がいて、一方で豊穣の大地母神の巫女でもある娼婦たちは、あるときは神聖なる使徒たちで、あるときは卑しいバイタちゃんでした。
古代ギリシャで民主主義の理想像にも挙げられるペリクレスの伴侶アスパシアは娼婦と伝えられています。これは、人前に出て政治的な意見を演説するような女性活動家を娼婦と呼んで誹謗したのでしょう。
『魔女への鉄槌』Malleus Maleficarumで有名な異端審問官ハインリッヒ・クラーマーはエキセントリックな魔女裁判をいくつも強行し、地元の司教と対立して敗退しますが、この時に無罪を勝ち取った「魔女」Helena Scheuberinも、フェミニズム活動家であった可能性があります。
ちなみに本作中の審問官ヘンリック・コルラート(アンリ・コラード)のお名前は、クラーマーさんとマグデブルグのコンラッドのお二人から頂戴しました。アーメン。




