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インターミッション 本作の世界観 ー 暦と年齢 ー

時系列同時進行のアナザーストーリー

「ドラ猫の憂鬱」

一足先に完結しました。

https://ncode.syosetu.com/n2740gu/


同じ事件を別のパーティ視点から記述しています。

 本作は随所に月の満ち欠けと人生の関係を意識した台詞が出てきますが、実在したヨーロッパ中世の人生観・運命観を下敷きにしています。

 作中の日付は太陰太陽暦で、必ず毎月の1日(朔)が新月になります。このとき「太陽ー月ー地球の中心ー舞台となった町」が宇宙空間でほぼ直列します。舞台となった町から見れば、太陽と月が大地の一番底にあることになります。


ーー 院長の台詞「満月は人に憑いて狂気に誘うと謂うが、そのさかしま。新月の深夜こそは太陽と月が揃って大地の最も奥底に沈む魔の刻じゃ。海は膨れ潮は満ち、邪気が強まり魔が跋扈する」


 最初の事件は、この朔に起こります。春分前の最初の新月です。海では太陽と月の引力が重なって潮流に影響し、大潮です。このとき罠が仕掛けられました。

 6日深夜にデキムスさんが殺害され、翌7日から騒ぎが始まります。そして8〜10の三日間が主な舞台となっています。この頃は日没頃に月が高く、日付が変わる頃に月が沈んで暗夜です。魔女さんは、月の力の干渉が弱まる小潮のチャンスに解呪を狙ったわけです。


 15日頃に満月になり、再び月の力が最強のピークを迎えます。このとき「太陽ー地球の中心ー舞台となった町ー月」が直列します。そして、ここから月が欠けていきます。運命が転じるわけですね。


 これに、約12年周期で公転する守護惑星『木星』の周期の要素が加わって来ます。この『合の天象』も真夜中に起こる可能性は大変低いものです。木星は十二宮の星座を一年づつ移動するので歳星とも呼ばれますが、この歳星二巡を因縁物語に仕立てたため、登場人物の年齢が高めになりました。

 この12という数字は法制面に現れる年齢と関係が深いようです。中世の法律といえば13世紀に文章化されたDer Sachsenspiegelと、その原典と言われるAuctor vetus de beneficiisが有名ですが、年齢の考え方が12の倍数になっています。木星紀年と関係あるかもしれませんね。

 より古い後者では12歳未満を未成熟児童、24歳未満を未成年、24歳以上を成人として60歳以上が老人。それぞれ社会での権利義務に格差があります。いつまでも未成年では困るのか、前者では21歳で成人と、年齢を引き下げています。この3年引き下げは12の1/4でから、何かお節句的に細分したサブカテゴリーが有ったかも知れません。未成年者の就労も実質は同じくらいか、それ以上に繰り下がっていた様です。

 実際、貴族の子弟は7〜8歳くらいから実家を離れて宮廷でお小姓勤めの集団生活をしますし、市民の子は徒弟奉公を始めました。

 本作でもこの年齢イメージを、犠牲になった未成熟児童と浮浪児グループの頭をしていた年嵩の子、未成年かつ15歳未満だが結構な戦力の少年従騎士や既に怪物じみた若殿様、17〜18の危ない青少年、成人間近にして着々と自活を図る斥候娘、成人直後の未亡人、昔の感覚でももう成人なのに箱入りになってるお姫様など、登場人物の性格づけに使用しています。猫やエルフは枠外ですが。


 相続権や刑法の話も本作の重要なテーマですが、次の機会にいたしましょう。


本日は、第23回を引き続き掲載します

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