↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
恋の始まりは身体から?  作者: 暦海


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

17/34

プール

「……あの、更科さらしなさん。どうして、僕はここにいるのでしょう?」

「……いや、そんな記憶喪失みたいこと言われても。確か、四日前に言ったと思うんだけど」



 それから、二週間ほど経て。

 そう、おずおずと尋ねてみる。すると、呆れたようにお答えになる可憐な少女。クラスメイトで僕の友達の女の子、更科唯菜(ゆいな)さんで。……うん、僕なんかが友達なんて我ながら烏滸おこがましいとは思うけれど……でも、そんなに的外れでもないよね?


 さて、今いるのは学校から少し遠めに在する屋内の市民プール――そこに、なんと更科さんと一緒に訪れているわけでして。





『――ねえ、ようくん。プール行こうよ!』



 四日前の夜のこと。

 本日の勉強が一段落した辺りでスマホを見ると、画面に一件の着信履歴が。お相手は、なんとあの更科さん。まあ、僕の場合、そもそも他に連絡をくれるようなお相手もいないので更科さん以外の方がびっくりで……あれ、前にも言ったかな? これ。ともあれ、未だにドキドキしつつかけ直すと、さっそく上記のお言葉が届いたわけで。


 ……うーん、プールかあ。もちろん、こうしてお誘いしてくださったのはとても嬉しいしありがたいのだけども……正直、泳ぐのはそれはもう苦手中の苦手で。なので、おずおずとその旨をお伝えすると――



『……ふーん、遥くんは見たくないんだ? あたしの水着姿。そっか〜、遥くんはあたしに興味ないんだ〜。やっぱり里中さとなかさんの方がいいんだ〜』

『……いえ、決してそういうわけでは……』



 すると、スマホ越しにもありありと伝わる不満な声音でそう口になさる更科さん。……いえ、決してそういうわけでは……あと、里中さんは関係ないかと。


  


 そういうわけで、改めてだけど今、更科さんと二人でプールサイドにいるわけだけども――



「ところで、遥くんはラッシュガードなんだね。すっごく似合ってる」

「……あっ、ありがとうございます」



 隣から、柔らかに微笑み褒めてくださる更科さん。彼女の言うように、僕が着ているのはラッシュガード。機能性を重視して、というよりは、下半身だけでなく身体全体が隠れるため選んだのだけれど……そっか、似合ってるならよかった。悪い意味で目立つようなら、一緒にいる更科さんに申し訳ないし。そして、



「……その、更科さんもとてもお似合いです」

「ふふっ、ありがと。でも、他の人達がいるところじゃ流石に恥ずかしいからこれにしたけど、ビキニの方がよかった?」

「あっ、いえ! ……その、その水着は本当によくお似合いで……その、とても可愛いです」

「……そっ、そっか……ふふっ」


 そう、たどたどしく感想を口にする。更科さんが纏っているのは、フリルワンピースの純白の水着。もちろんお世辞とかじゃなく、爽やかで清楚な彼女の雰囲気によく似合っていてとても可愛かわ……いや、それはいつものことだけども。



「それじゃあ、泳ごっか、遥くん!」


 飛び交う水飛沫みずしぶきを背景に、パッと僕の手を取りそう口にする更科さん。射し込む光にキラキラと映えるその笑顔に、未だにドキドキしつつ僕も笑顔で答えプールの中へと向かっていく。……あっ、ちなみにですが準備運動はちゃんと終えてます。






評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。