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最終章 第56話 ウィーク、限界へ

ウィーク、限界へ 


           その時。 ウィークの体に——異変が起きた。 


グリムを抑えながら、ナノ・ワールドで大陸全体を整えながら、音界の経路を確保しながら——

その全てを同時に行うことの消耗が、限界を超えようとしていた。


(アーティファクトボディが——限界に達しようとしている)

(器が、壊れかけている)


「……来た」ウィークは感じた。


レベルが——動いている。百九十七。百九十八。百九十九——


「師匠——!」ラベルの声が届いた。


音楽の中に混じって。旋律の隙間に。


「大丈夫だ」ウィークは答えた。


「続けろ。今止めてはいけない」


「でも——」


「続けろ、ラベル」ウィークは静かに言った。


「お前の音楽が——音界の柱を支えている。今止めれば、全てが崩れる」


「……わかった」そして——レベルが、動いた。


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