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創音王国記——シンフォニア歴の聖者と、音楽王の旅  作者: 風雅 白眉
第3章防衛編

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第48話 夜明け前

夜明け前


 深夜、全員が眠った後。


ラベルは峰の頂上で、一人でいた。




タクトを握っていた。


(師匠——聴いてるか)


(明日、全部出し切る。師匠と一緒に出し切る。タクトを通じて、一緒に)


(怖くない。師匠がいる。みんながいる。精霊たちがいる。各国の音楽がある)


(だから——行ける)


ラベルは弦を一度、鳴らした。




その音が、夜の空気に広がった。




タクトが——温かくなった。


(聴いてくれている)


(師匠が、もう準備している)




「行こう」ラベルは静かに言った。


「俺の未来のために——師匠が弾いてくれる。俺も——師匠のために弾く」




音楽は——終わらない。




旋律は——続く。




明日——全ての音が集まる。

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