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第37話 次の嵐へ
次の嵐へ
ウィークは夜に書物を開いていた。
帝国が——全面侵攻の準備を始めた。
アルダから届く情報は、かつてない規模の軍事行動を示していた。
帝国が「音界」への直接介入を開始した時——戦場は地上だけでなく、精霊の層にまで広がる。
「セレスティアル・フィル結成の時が来た」ウィークは静かに言った。
「師匠——何かあった?」ラベルが声をかけた。
「帝国が動く。各国の伝承楽器が——覚醒の兆候を示している」ウィークは書物を示した。
「次は——世界楽団を結成する時だ」
「セレスティアル・フィル——いよいよか」ラベルはノエルを抱えた。
「そうだ」ウィークは静かに言った。
「そして——その先に、最終決戦がある」
ラベルは夜空を見た。
八峰の結界が、光の三角形を描いていた。
その内側で——精霊たちが踊っていた。
(シンフォニックキング。師匠から次代へ。)
(俺の音楽が続く限り——この旅は続く)
ノエルを一度、鳴らした。
精霊が応えた。
夜の空に、旋律が広がった。




