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第28話 防衛戦線の完成ー帝国の新たな手

一 帝国の新しい手

 アルダからの最新の報告が届いていた。


「帝国枢密院が、新たな部隊を動かした」ウィークは全員に内容を伝えた。

「音殺しの呪奏者——音楽を沈黙に変える呪術の使い手たちだ。そして、さらに悪い報せがある」


「さらに悪い?」ラベルが聞く。


「帝国が——静寂の花嫁と呼ばれる新たな干渉を始めた。音楽を直接消すのではなく、音楽の意味を消そうとする呪術だ」


「意味を消す?」セシルが問う。


「音楽が聴こえても、心に届かなくなる。旋律が聞こえても、感情が動かなくなる。精霊の声が聞こえても、何も感じなくなる——そういう干渉だ」ウィークは続けた。


「今回の作戦は、三角形の外周から持続的に干渉を続けるものだ。直接突破するのではなく、長期間にわたって結界の外側から音楽的な汚染を続ける」


「帝国は学習した」カイが静かに言った。


「正面攻撃が通じなければ——侵食で崩す」


「どう対処する?」ドノヴァンが問う。


「二つの作戦を同時に行う」ウィークは言った。

「外周では——ドノヴァンとカルテットが音戦闘で対応する。内側では——ラベルが開拓民たちと共に音楽を続けることで、精霊密度を保つ」


「俺が内側を守る——か」ラベルは言った。


「そうだ。しかし——その前に、一つやるべきことがある」ウィークは書物を開いた。


レベル百五十——達成。ギフト召喚・第三英雄。


「第三の英雄か」ドノヴァンが言った。

「俺が第一、カルテットが第二——次はどんな人間が来る?」


「北から来る人物だ」ウィークは静かに言った。


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