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【完結】害獣認定  作者: みっど
第11章 女王の采配とメビウスの輪
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11-3 迷宮

 下の階から魔術師に、ハヤトさんが指差して叫ぶ!


「どうだ、見たか!

 オレっちたち『防衛大カードゲーム同好会』の四人はなぁ、

『盤上の戦術女王タクティクスクイーン』ことりっちゃん先輩と、

触れられない者ジ・アンタッチャブル』こと北上が二人揃って、負けたことなんて一度もないんだよ!」


「『カードゲーム同好会』……そんなふざけたやつらに、私の計算が……」

 魔術師が、私たちを見下ろしながら、呟きます


「やれやれ、少し計算違いがあったようだな、

 まあいい、少し早いがキグルミ、お前の奥義で終わりにしよう」

 魔術師が、上からゴンドラを下りて、北上さんと同じ場所で対峙する

 ハヤトさんも、下の食堂から、階段を使って北上さんたちと合流


「あの魔術師だかっておっさんもきたか」

「ああ、そしてまだあのキグルミってやつも、真の能力をまだ残しているみたいだ」

「へっ、あの絵心じゃ、たかが知れているけどな」


 魔術師が私たちに、まるで死刑台に向かう死刑囚のように話しかける。

「お前たち、残念だがこれで最後だ、言い残したことがあれば今聞いてやるぞ?」

 ハヤトさんが、みんなを代表して、

「じゃあ一つだけ、『そんなもん、クソくらえ!』だ!」

「フッ……そうか、ではさらばだ」


 キグルミの左手の甲の部分に、ヒューマンスレイヤーの紋章が浮かび上がる

「見せてやれ、お前の最大の奥義『人身掌握術・ヒトフデガキ、メビウスの輪』!」


 キュウゥゥン……

 キグルミが指で空中を、『メビウスの輪』のようになぞる……

 ズズズズズ……

 カアァッ!


 突然周りを、眩い光が包む

「なに……? いったい何が……?」



「お前たちを、『メビウスの輪』という、限定空間に閉じ込めた。残念だがもうお前たちは、そこから抜け出すことはできない、永遠にな」

「はあ? 何いってんだおっさん?」

 ハヤトさんが喋っている、その横で大門さんが……

「人身掌握術・ヒトカゲ!」

 シュン……

 ヒトカゲは発動しない

「なっ……?」


「言ったはずだ、お前たちが今いる場所は『ヒトフデガキ』が作った限定空間、こことは別の空間だ。

 そこからは、こちらの空間に干渉することはできない」

「そんなっ……?」


「これがキグルミの『人身掌握術・ヒトフデガキ』、最大の奥義『メビウスの輪』だ。

 一応電波などの類は通るようだから、お前たちの上司に、最後のお別れなどを言っておいたらどうかな、フハハハ」

「律子情報官、なんとかなりませんか?」

「今調べている、少し待って」



「ただの幻覚かもしれない、オレっちがいっちょ隣の部屋に行ってみるぜ」

 ハヤトさんは走り出し、隣の部屋へ行くドアを開け、中に入る

 ガチャ

「えっ?」


 ハヤトさんから見えたのは、北上さん達の背中……

「ハヤトくん、なんでそこから……?」

「マジか、隣に行ったはずなのに、元の場所に戻ってきちまった……」

「なるほど、これが『メビウスの輪』か……」


 私が急いで、タブレットで『メビウスの輪』を調べる

「『メビウスの輪』……

『数学的には、向き付け不可能な、境界成分数一の二次元多様体のこと』

 簡単に言うと、ねじれを加えることで表裏が一体となり、一つの面だけになることです。

 メビウスの輪は端がなく途切れないため、永遠や無限の象徴として扱われることが多いです」


「これ、マジでやべーじゃん……?」


 魔術師は椅子に座り、まるで動物園の動物でも見るかのように話し出す。

「ハハハ……このまま『メビウスの輪』を収縮して、お前たちを圧死させるという手もあるのだが、

 このままお前たちが餓死していくのを旧人類たちに見せつけてやるのもまた一興、楽しませてもらおう」

「あのおっさん、趣味わりぃな……」


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