表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
【完結】害獣認定  作者: みっど
第9章 弱肉強食
22/52

9-1 棄却

「アルファチームの諸君、貴様らが、この動画を見てもなお、私たちに挑んでくることを心から願っている。さあ、一緒に楽しもうじゃないか、フフフ、ハハハ――」


「これは……」

「完全に罠……俺たちの情報が、全てやつらに流れていると思っていいだろう」

「そんな……」


 今理解しました……首相官邸で、北上さんがハヤトさんを制止した理由が。

 あの時に、こちらの戦力を分析されていたのだと。

 相手は、『新人類側』は、大胆にして恐ろしく狡猾……このまま進めば、私たちも彼らの『餌食』になるのは火を見るより明らか。


 シーーーーン……


 しばしの沈黙。

 それは当然、この状態で発言できる人なんて……


「作戦は続行だ、そのまま潜入を続けてくれ」

「この声は……三本木内閣情報官!?」


「このあと『特別拘束部隊』の潜入も予定している、このまま何もせず放置すれば、彼らにも危険が及ぶ」

「三本木内閣情報官、私たちも捕まったら、命の危険が……」

 私は、必死に三本木内閣情報官を説得……でも、


「大丈夫だ、君たちの情報は敵側には極力流れてはいない、やつらの虚をつくのは今しかない」

「しかし……」

「しかも、レセプターが屋上のヘリポートにヘリコプターを呼び寄せた。

 おそらく他の地域に移動し、さらなる『ヒューマンスレイヤー』を覚醒させるつもりだろう」

「他の地域に……?」


「もう時間的猶予もない、一刻も早くレセプターを制圧し、これ以上の被害を抑えなくてはならない」

 三人とも悩んでる……それはそうだ、自分たちと仲間の命がかかってる。


「これは『命令』だ、世界の命運は、君たちの双肩にかかっている」

 三本木内閣情報官は、おそらく私たちの中にいるであろう『スパイ』の殲滅も計算している……私が何とかしなくちゃ!


「わかりました、作戦を続行します」

「北上さん!?」

「このまま戻れば、待ち伏せされている可能性がある。

 俺たちが進めば、この局内にいる人たちに及ぶ脅威も減らすことができる」

「で、でも、でも……」

「大丈夫だミサオ、お前も見ただろう、俺たちの強さを。

 俺たちはそう簡単にやられたりはしない」

「……」


 北上さん、私に余計な心配とプレッシャーを与えないように……

「了解した、ではこのまま作戦は続行、少しでも戦闘を避けるため、

 そのまま三階の食堂の社員通路を抜け、西側の階段から四階のスタジオのエレベーターまで移動してくれ」

「わかりました」


 *****


 私たちは、三階の食堂へ。


 ウイィィン……

 従業員約二千人を抱える大企業の食堂。

 いつもなら、何百人という人たちが食事したり、談笑したりする、憩いの場……

 でも今は、破壊され、人っ子一人いない、ただの広い空間。

 二、三日放置されているからだろうか、いろんな匂いが混ざった不快な臭いが鼻をつく。


「社員通用口は、厨房の奥からだ、行くぞ」

 ガチャッ


 カサカサカサ、ブ~ン……

 食堂の厨房の扉を開けると、そこには、空中を飛んでいる小さな黒い虫と、フレンチブルドックのワンちゃんが、私たちを待っていた……


「よう、やっと来たな、待ってたぜ。

 オレ様の名前は『G』、こっちは犬の『サラダ』だ、よろしくな、ギャーハハ」

「ワンワンワン……腹減ったぜ、早く食わせろ!」


「マジか、ヒューマンスレイヤーって、人間だけじゃないんだ……」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ