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【完結】害獣認定  作者: みっど
第6章 愛の定義
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6-2 育愛

「へへ、どうだい、オレっちの『人身掌握術・ヒトスジ』を使った、『簡易スタンガン』の味は!」


 ハヤトさんが、襲い来る猛者たちを、避けては倒す、大立ち回り。

「ハヤトさん凄いです、こんなに強かったなんて」

「一応これでもオレっちだって、『自衛隊格闘術』を習っているんだ、

 北上とまではいかなくても、これぐらいは、まあな」


 あっという間に、全ての男性を倒してしまったハヤトさん、あとは『嫉妬のリカ』だけ。


「さあどうするんだい? 『嫉妬のリカ』ちゃん。

 頼むからオレっちに、女性を叩かせないでくれよな」


 嫉妬のリカは、全く動じず、ハヤトさんの方を見つめる。

「ふ~ん、ナンパな感じなのに、術は『ヒトスジ』って、なんか変なのー」

(あ、それ言っちゃう? 私は我慢していたのに……)


「でも、思ったよりやるのね……アタシは『強い男』が好きよ、アナタもアタシの虜にしてア・ゲ・ル」

「へっ、そう簡単に……」

 その時、足元に倒れていたプロボクサーが、ハヤトさんの足を掴んでる!

「しまった!」


「人身掌握術・ヒトメボレ!」

 フワアァァ……


「う、ううぅ、ああああ……」

 ハヤトさんが、嫉妬のリカの術にかかってしまった!

「そんな、ハヤトさん!」


 ハヤトさんは、フラフラしながらも嫉妬のリカの方へ歩いていき、目の前で跪く。

「ウフフ、アハハ……アタシはね、欲しい男はいつだって、奪って手に入れるわ!

 だっていい男はいつだって、みんな他の女に取られているんだもの!

『愛』はね、待つか、奪うしかないのよ!」


「……」

 ハヤトさんは、うつむいたまま……

「さあ、アナタもこれから一生アタシのそばにいて、私に『甘い言葉』を囁いて……だって、それが『愛』だから」


 バシッ!

 ハヤトが嫉妬のリカをひっぱたいた!

「!」

 嫉妬のリカは、目を見開き、もの凄く驚いている。

「な、なんで? アタシの『ヒトメボレ』が、効いていない……?」


「いいえ、ハヤトさんはまだしっかり、あなたに惚れています。

 一生そばにいて、『甘い言葉』を囁く……『愛』ってそれだけじゃありません。

 その人のため、あえて遠くから見守る、それもまた『愛』です」

 私は、信じられないと言った顔をしている嫉妬のリカに、そう言い放つ。


 ハヤトさんも、術にかかりながら、嫉妬のリカをさとす。

「『愛』は、待ったり奪ったりするモノじゃねぇ……『愛』は、二人で育てていくもんだ」

「!」


「そんな、アタシにそんなことをいう人、初めて……

 そんなにアタシの事を思って、アタシのために、そんな……」

 嫉妬のリカは、目からポロポロ涙を零し、泣き崩れる。


 *****


「この後、特別な拘束部隊が来る、それまでおとなしくしていろよ」

 嫉妬のリカは、観念したのか、一切の抵抗をみせず、ハヤトさんの指示に従っている。

「お前はきっとまたやり直せる、オレっちが保証するぜ」

「ハヤト、さん……」


 嫉妬のリカをその場に残し、私たちは『配電室』の装置を復旧させた。

 ガシャンッ

 ウイイィィン……


「よし、これでオーケー、エレベーターも動き出すはずだ」

「北上さんたちと合流しましょう」

「ああ」

 私たちはそのまま『配電室』を出て、エレベーターの方へ。


 その時、律子先輩からインカムに連絡が入る。

「アルファチーム、応答して」

「はい、こちらアルファチーム、現在停電を復旧させ、合流する予定です」


「了解よ……移動しながら聞いて、事態は最悪な方向に進みつつあるわ」

「えっ?」

 私は思わず立ち止まる。


「ブラボーチームとチャーリーチームとの連絡が途絶えてしまったわ……

 おそらく、敵側に捕まった可能性が高い」

「そんなっ!?」


「この事態を受けて、自衛隊本部の複数の『AI』が、最悪の答えを導き出したわ」

「自衛隊本部の『AI』が……? だって最新型ですよね?」

「ええそうよ、その『AI』が導き出した答えは……

 アルファチームの中に、相手側のスパイ、つまり『裏切者』がいるという結論に達したわ」

「ス、スパイ……? 私たち、四人の中でですか?」

「そうよ……敵側は、ブラボーチーム、チャーリーチームの二チームの能力を完全に把握していた……

 加えて、もし捕まって排除されたのなら、『裏切者』はアルファチームの可能性が高いと……」

「……」


 私は絶句して、その場で固まってしまった。

「ミサオっち……? 大丈夫か?」

 ハヤトさんが、私を気遣い、声をかけてくれた。

 でももしかしたら、これもスパイだから、バレないようワザとの可能性も……


「だ、大丈夫です、合流しましょう……」

 アルファチームの中に、『裏切者」が……、そんな、私は一体どうしたら……


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