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【完結】害獣認定  作者: みっど
第6章 愛の定義
16/52

6-1 一筋

 私たち四人は、そのままエレベーターの前へ。


「このまま最上階まで行くことができればいいんだが……」

 その時、インカムに連絡が入る。


「ジジ……こちら『チャーリーチーム』、地下駐車場の東口から潜入しましたが、

 最上階への直通エレベーターがなく、四階のスタジオを経由して、西側の直通エレベーターから、再度アタックします」

 祥子先輩の声だ。

「了解、くれぐれも注意して、警戒を怠らずに」

「はい」

 律子先輩のサポートも入る。


「どうやら直通のエレベーターは、西側にあるようだな」

「そうだね、まずは四階まで上がって、西側のエレベーターを目指そうか」

 北上さんと大門さん、この二人の指示に従って行けば、問題なさそう……


 私たち四人は、エレベータに乗り、四階を目指す。

 ウイイィィン……


 ガタンッ!


「キャーー!」

「停電か?」

 エレベーターの中は真っ暗に。

 北上さんが、手持ちのライトを照らす。


「いくらなんでもタイミングが良すぎる、敵側の妨害の可能性があるな……」

「とりあえず、エレベーターの扉を開けてみよう」

 エレベーターの扉は停電時、手動であけることが可能です。

 ギギギギ……


「ダメだ、丁度フロアとフロアの間で、外に出ることはできなさそう……」

「仕方がない、上から出て、エレベーターシャフトから直接上がろう」

 エレベーターの上の非常口から、エレベーターシャフトへ出ると……


「結構あるな」

「地下三階からだからな、一階のフロアも吹き抜けで、二階まで相当な高さがある」

「こんなの私じゃ無理です~」

「だよねぇ……」

 困りました、また私が足引っ張っているかもですぅ……


 北上さんが、ハヤトさんと私の方を見て、

「確か二階に『配電室』があったはずだ、タブレットで確認できるか?」

「あ、はい、確認します」

 私のタブレットには、この『テレビギルド』局内の地図情報がインプットされているのだ。


「あった、ありました、二階の奥の方に『配電室』が」

「そこに行って、直接停電を解消した方が早そうだな、ハヤト、ミサオを連れて行ってくれ」

「え、オレっちとミサオっちで?」

「お前だけじゃ、『配電室』の場所がわからないだろ?」

「いや、そうだけど……」


 私は素朴な疑問を一つ。

「でも、どうやって……?」

「あ~、それは大丈夫、オレっちの『人身掌握術』を使えばね」

「ハヤトさんの、『人身掌握術』……?」


 ハヤトさんは、両手を合わせて、集中する。

 ヒイィィン……

 ハヤトさんの首の左側に、ヒューマンスレイヤーの紋章が浮かんでいる

「オレっちの『人身掌握術・ヒトスジ』は、電気を作り、操ることができる能力」

「電気を……?」

 バチィッ!

 ハヤトさんの手の中で、電気が光る!


「その電気の力を使えば、『イオノクラフト効果』で、空中を浮遊することができるはずだ」


『イオノクラフト』……

 20キロボルト以上の高電圧を電極にかけることで、周囲の空気分子が電離しイオンを生成、イオンは空気分子と衝突することで空気分子を動かし、推進力を生みだす


「凄いですね北上さん、こんなことも知っているなんて……

 そりゃ、こんなこと『学校のテスト』にはでませんよね」


 ブワアァァ……

 ハヤトさんが集中すると、ハヤトさんの体がボヤっと光る……


「ハヤトさん~、なんか体がうっすら光ってますよ、うえ~」

「ハヤトお前、キモイな」

「キモイって言うな! お前ら、オレっちの扱いが少し雑過ぎるぞ!」



 私とハヤトさんは、イオノクラフト効果により、ゆっくりとエレベーターシャフトを上がっていく。

「ハヤトさん、なんかこれ、独特な臭いがしますね……あ、髪の毛も逆立ってる」

「ちょっとだけ我慢してくれミサオっち、この術はオゾン臭がでちまうのと、静電気がでるのがたまにキズでな」


 しばらくすると、着きました、二階のエレベーターの扉です。

 私とハヤトさんは、二階の扉を開けて潜入、

 中は停電していて真っ暗、でもハヤトさんがボヤっと光っているので、道は見えます。

「ハヤトさんの『ヒトスジ』、役に立ってますよ!」

「それ、嫌み?」


 そのまま奥の『配電室』へ。

 ギイィィ……


 ガシャンッ、ピカァッ!

「眩しっ!」


 中に入ると突然電気が!

 中には若くて派手な衣装を着た女性と、その後ろに屈強な数名の男性たちが、私たちを待っていた。


「やっぱりここに来たわね、あいつの言う通りだったわ。

『計算』『計算』ばっかり言うから、あんまりアタシのタイプじゃないんだけどね」


「お前も、ヒューマンスレイヤーか?」

 ハヤトさんが、警戒する。


「そうよ、アタシは『嫉妬のリカ』って呼ばれているわ」

 ヒイイィィン……

 女性の額には、『ヒューマンスレイヤーの紋章」が……


「でも残念ね、少し細いわ」

「?」

「アタシはね、強い男が好きなの! 強くないと燃えないのよ!」

 嫉妬のリカは、そばにいる屈強な男の腹筋を触っている。


「あの子何言ってんだ? オレっちは、基本全ての女性を尊敬しているけど、あのタイプはちょっと苦手かも」

(ハヤトさんでも、苦手なタイプっているんだ……)

 そう思ったのは内緒です。

「あのリカって人の周りにいる人たち、テレビで見たことあります、確かプロボクサーや空手のチャンピオンの人たちですよ」

「え、それって、ヤバいじゃん?」



 嫉妬のリカは、異様な構えをみせる。

「人身掌握術、ヒトメボレ!」

 フワアァァ……

 何か、甘い香水のような香りが、辺り一面に漂う……


「アタシの『人身掌握術・ヒトメボレ』は、男たちをアタシに『ベタ惚れ』させて、さらに能力を二倍にする術よ」

「何それ!?」

 男たちは皆、嫉妬のリカを見て、目がハートになってる!?

「さあ、お前たち、アタシに愛されたいのなら、まずあいつらを始末して!」

 シャキーンッ!

 男たちの目線は、全て私たちに……


「うおおぉぉっ!」

 全員襲い掛かってきた!

「マジか、こういうのはオレっちじゃなくて、北上の担当なんだけどなー!」

 そう言いつつ相手の攻撃を逸らし、触れる。


 バチィッ!

「がっ……」

 バタッ……

「へへ、どうだい、オレっちの『人身掌握術・ヒトスジ』を使った、『簡易スタンガン』の味は!」


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