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石油王ユダ氏の異世界漂流。  作者: ググりながら書いてます。
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いざ、旅立ちの時…の前の準備 一

「これはシュビムワーゲン。ナチスドイツで利用された水陸両用車だな」


 雑談とも議論ともとれる鼎談から一夜。十三はクラゲン二体と共に洞窟に来ていた。神力の問題で前回諦めた漂着物の回収と新たな漂着物の確認のためだ。


「見た感じ、ナチスっぽいなとは思っていたけど、やっぱナチスの軍用車なのか。この間のUボートといい、ここはナチスの兵器が流れ着きやすいのか?」


 ゲンの説明に十三は呆れる。

 洞窟の奥に着いて目に着いたのは一台の自動車であった。普通の自動車ならわざわざアンキトーストを出すまでもなく十三も運転出来たのだが、見た所水陸両用車っぽかった。となると十三では操作がわからない点もメンテナンスに戸惑う点もあると予想された。幸い前回この洞窟を訪れた時と異なり今は神力にたっぷりと余裕があった。ゲンが機械いじりに興味があるとのことだったので、これから機械の類のメンテナンスはゲンに丸投げしようと目論んだ十三はアンキトーストをゲンに食べさせたのだ。


「しかしワーゲンか。ナチスの御用工場だった会社が今では欧州でも随一と言っても良い自動車メーカーになってるんだな。そう考えると思想がアレで色々アウトな集団ではあったけど、技術力は確かなもんだったんだな」

「そりゃ『ナチスの科学力は、世界一ィィィイイイイ!!!』って言うらしいからな」

「その手のネタどこで仕込んでくるんだよ?」

「どこって、そりゃお主からに決まっておろう」


 十三のツッコミにゲンは「なにわかりきったことを」と呆れたように答える。

 油田十三という人間とナガイキというクラーゲンが九龍玄女に吸収されたことで混ぜられ、再構築されて吐き出されたのが、今の十三とクラ、ゲンの一人と二体なのだ。当然クラとゲンが持つ地球の知識は十三由来である。


「それでこのクルマはどうする?」


 十三とゲンだけだと話が逸れそうなのでクラが戻す。


「当然、リセットしよう!アポートすること考えたら神力の消費も大したことないだろうし、水陸両用車なら船から上陸するのに便利だろう」


 昨夜の雑談の中でも出てきたが、いざメイン大陸にたどり着いたとしても無用のトラブルを避けるために船はある程度沖に置いとく予定だ。そうなると上陸のためのボートが別途必要になるのだが、その点この水陸両用車は合格だ。


「今の欧州車ならしっかり排ガス規制して環境にもお財布にも優しいクリーンディーゼルなんだろうけど、さすがにこのクルマにそこまで求めるのは無理か」

「そりゃ、戦争の道具だからな。環境に優しいって言われてもな」


 ゲンの指摘も尤もだ。


「ま、でも見ろ。軍用車だから走破性高そうだし水陸両用だしオープンカーだし、こいつを運転するときっとまさに『ゴキゲンワーゲン』なんじゃないか?」


 そう言ってさっそく十三はシュビムワーゲンをリセットし使える状態に戻し、給油もした上で乗り込む。なお、洞窟まで乗ってきたイカダはシュビムワーゲンで牽引するようにした。


「ゴキゲンワーゲンだねぇ」


 ご満悦だ。


「じゃあ、ぼちぼち運ぶか?」


 残念なことにシュビムワーゲン以外に新しく漂着した物で目ぼしい物はなかった。しかし十三は「何か使い道があるかも知れない」と物を捨てられない性質の人間であったので、前回諦めた漂着物含めて洞窟内の物全てを港へ運ぶことにしていた。

 前回と違って今回はクラとゲンという(ハイ)クラーゲンが二体もいた。一人と二体で手分けして運んだので、全ての漂着物と言っても前回運んだ時ほど時間はかからなかった。

ふと気付いたんだけど、最近全然話進んでない気がする。

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