4
1に書いたとおりご注意を頂きましたので、一度消して書き直させていただきました。
「ただいま戻りました陛下」
執務室でライガが持ってくる書類を片付けていると黒いマントを着た男が3人入ってくる。
「ああ。」
書類にペンを走らせている手を止める。
「何か新しい情報はありましたか?」
机の隣に立っているライガが質問する。
「…いえ。『銀月の姫君』についての新しい情報はありません。」
「…そうか。」
帝国に貿易に来た王国の商人達に他に情報はないかと聞いてみたがそれ以上は知らないというので少しでも姫の情報を集めようと各部隊の隊長から推薦してもらった男たちを王国に行かした。
茶色い髪の男ゼファ・ガーテ。群青の髪の男ヴァン・ニーダ。濃緑の髪の男ルイ・カタリー。
剣の扱いも一流で魔法も使える。情報集めに適した男たちである。
…こいつらでも無理なのか。
「でも…」
「なんだ」
ルイが話しだす。
「王国の城下の街に結界が張ってありました。」
「結界?」
はいとルイが答える。
「それも城下の街を覆い囲う程の大きな結界ですそれに…上級の結界魔法です。」
「そうか…報告御苦労。」
はい。と三人がうなずく。
そこまで話した後、3人は部屋を出て行く。
「…結界か…」
「王国にそんなに多く魔術師がいたでしょうか…」
「聞いたことはないが…」
王国にそんなに多く魔術師がいると聞いたことはない。それも上級魔法が使える魔術師がいただろうか…
いれば有名なはずだ。上級魔法を扱える魔術師は1人で軍の部隊1つぶんだ。
「舞踏会で国王に詳しく聞くべきですね。」
「そうだな。」
上級魔法を使える魔術師など数が少ない。…引き抜きにかかってみるか。
もうひとつ目的が出来てよかった。
姫がつまらない者だったら目的がなくなってしまうからな…
はあ…と一息つき書類に目を戻した。
「アリア…このドレスの多さはなに?」
「すべて姫様のドレスです!」
今、部屋の中はドレスがいちめんに広げられている。
「舞踏会のドレスですが…どれがいいですか?」
久々に参加する舞踏会のためアリアのテンションが高い…
「私よくわからないからアリアが選んでいいよ」
「ホントですか!!」
アリアの顔がきらきらと輝く
「うん」
アリアにそう答えるとアリアは嬉々としながらドレスを選び始める。
「あっドレスは王妃とリリューナより派手じゃない奴で」
「わかっております」
そう答えまたドレスに目を戻す。
まあ…舞踏会はめんどくさいけど帝国の『獅子王』様がどれ程の皇帝なのか見て見たいし…
それだけが楽しみかな?
そう思いながら椅子に座ってボーとすることにした。