MORITARIN 25
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Episode -6 D
クラクたちが集まり、パイと友だちが焼いたパンを味わっている。
彼らは焼きたてのパンがとても熱いのに、ふうふう吹きながら、がつがつ食べるのに必死だ。
レオがかまどから次々とパンを取り出すと、ダビとエリがそれを整え、
列に並んだクラクたちにヨナがパンを配った。
パイは発酵が終わった生地をまたかまどに入れながら、それぞれの役割を分担した。
子どもたちも合間にパンを口にくわえ、もぐもぐするのに忙しかった。
ロギもパンを口にくわえてもぐもぐしながらヨナを手伝い、
エティはパンを二つ口にくわえてパイを手伝った。
イトもパンを味見しながらレオを手伝ったが、思ったより美味しくて、次々と口に入れるのに忙しかった。
クラクたちはなぜか何も言わず、食べるばかりだった。
エティは彼らの反応が不思議で、近づいて様子を見ることにした。
彼らの顔はまるで衝撃を受けたように見えた。
エティ: 「美味しくないの? 表情が…」
クラク: 「いえ…」
エティ: 「???」
クラク: 「これは一体何なんですか?」
エティ: 「パンだよ〜」
クラク: 「パン…!」
再び黙ってパンを手に取って食べ始めるクラクたちを見て、
エティは口を尖らせて友だちの中へ戻ってきた。
かなり時間が経ってようやく、みんなもう何も食べられないほどお腹いっぱいになった。
それで休もうとするが、パイとレオはまだパンを焼き続けている。
ダビ: 「もう焼くのやめて。みんなもう食べられないって〜」
パイ: 「だめ! 過発酵になったらこの生地全部捨てなきゃ〜」
ダビ: 「何だって! …」
ヨナ: 「どうしよう? …」
パイ: 「そうだよね… 多い… どうしよう…」
パンが山のように焼き上がったのに、まだ焼かなきゃいけない生地がたくさん残っている。
その時レオがいい考えを思いついたのか〜
レオ: 「いや。残りも全部焼け。俺が処理する。」
エティ: 「お兄ちゃん、あれを一人で全部食べるの?」
レオ: 「違う〜 全部焼いてから教える。ちょっと待って〜」
エティ: 「うん〜」
エティもパン焼きの手伝いをまた始め、それを見た友だちもつられてパン焼きにみんな合流し、
作業は順調に終わりへ向かって走れるようになった。
ロギ: 「レオ、これどうする? クラクが食べる分は十分に分けておいたのに、まだ多すぎる〜」
ダビ: 「私たちが持って帰ることもできないし…」
ヨナ: 「あっ! イト、これ私たちが持って帰ろうか? できる?」
イト: 「だめ〜 『お話遊び』が終わったら終わりだ〜 何も持ち出せない〜 [笑み]」
ヨナと子どもたちの表情がしょんぼりする。だがレオは何の心配もない顔だ。しばらくして
黙々とどこかで巨大な木の葉を何枚も探してきて、うまく折りたたんで大きな袋の形を作った。
そして慎重にパンを入れ始める。それにパイが尋ねる。
「レオ、何してるの?」 包装中のレオが答える。
「うん、これちゃんと詰めて、ポッピーとプップーのところへ配送を頼むんだ〜」
「おお! いい考えだ〜」 だがパイの明るい顔が一瞬で固まって
「ポッピーが食べるには全然足りないんじゃない?」 レオが答える。
「やっぱりそうだろ! だからパイの助けが必要なんだ〜」
レオはパイを連れてポッピーとプップーのところへ近づき、頼む。
「このパン、子どものポッピーたちに先に食べさせてくれって言ってくれ〜」
パイは心配そうな顔で言う。
「お願いしてどうにかなるかな〜 大人のポッピーが奪って食べたらどうする?」 レオはプップーを撫でながら答える。
「プップーが隊長だよ。プップーが守ってくれれば何の問題もないさ〜」
それにパイは快くレオの意向を伝え、言葉を添えてクラクにも脅かさないでくれるよう頼んだ。
その後、子どもたちとポッピー、プップーは別れの挨拶を交わし、ポッピーとプップーも子どもたちに頬ずりしてから、すぐに自分たちの棲み処へと去っていった。
それからネブを含むクラクたちとも別れの挨拶を交わし、次にまた会えることを願うが、クラクの中には感謝して
笑顔で明るく挨拶を交わす者もいれば、反対に申し訳なさで涙を見せる者も少なくなかった。
ネブ: 勇者様ありがとうございます… きっと! またお会いしたいです…
パイ: ネブ、ありがとう 次は絶対また会おう〜
ネブ: また会える時は、私たちが勇者様たちのお役に立ちます。必ずです!
パイ: [パイが笑って答える] 次にまた会ってまた勇者って呼んだら許さないからな!
ネブ: はい?
パイ: 分かった?
ネブ: はい?
この時ロギは誰にも気づかれないように一人で回復の実をこそこそ集めてズボンのポケットに入れた。
そして周りを見回して誰にも気づかれていないことを確認した後、友だちの群れの中へ急いで戻る。
「さようなら〜 元気でね〜」 クラクたちと別れの挨拶を終えた子どもたちは皆で物語の終わりを叫ぶ。
「王の名の下に!」
手を振り続ける子どもたちの周りが明るい光を放つ。そうして風に舞う光の粉と共に消える。
ネブ: ありがとう… また会いましょう。
クラクの長老は静かに村の裏手、回復の実が実っている場所へ足を運ぶ。
そこには幼いクラクのモリングが回復の実を不思議そうにいじっている。
静かに近づく長老を見上げるモリング。
「長老様、ここに不思議な実がたくさんなってますね〜」
長老はモリングの頭を撫でながら言った。
「そうか… モリングよ、私たちはこれで… 何ができるのだろうな?」
♢ ♢ ♢ ♢ ♢
いつの間にか子どもたちは再び広場へ戻っていた。そして一人、また一人と目を開ける。
ダビ: あ… 何だよ、ここ?
ヨナ: うーん… 物足りない!
レオ: そうだ… すごく物足りないな〜
エティ: 何か置いてきた感じ?
パイ: 何をしてきたんだっけ?
数分後、記憶が戻ってきた子どもたち〜
ざわめく子どもたちの中でロギが寂しそうな表情をしている。
それを見たパイが声をかけた。
パイ: どうした、ロギ?
ロギ: …
ダビ: ロギも物足りないんだろうな〜
ロギ: …
レオ: 勉強部屋行く。いっしょに行く人?
エティ: うん! 勉強部屋行こう〜
ヨナ: 別れたくない感じだ。私も勉強部屋〜
ロギはこっそりポケットに入れておいた回復の実が消えたことを確認し、とても寂しい気持ちになる。
その実を母さんにあげたかった。
母さんにこの実をあげられさえすれば『愛する僕の母さんもきっとすぐに起き上がれたはずだ』と思ったからだ。
しかし何度もポケットに手を入れてみるロギ。何も掴めない。
勉強部屋へ向かう友だちの後ろで、ロギは力なく足を運ぶ。
「一つくらいくれてもいいのに…」
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