謎の男
Gift 4 「謎の男」
バンッ、
どこからともなく銃声が聞こえる。
そして、その音のすぐ後にゴンッと鈍い音が聞こえる。
犯罪者が僕のすぐ近くを歩いていた人を殺したあの時と全く同じ音がした。
僕は急いで犯罪者の方を向くと、
次の瞬間、犯罪者が倒れた。
さっきの銃声は僕の後ろから聞こえた。
後ろを振り返ると、謎の男がそこには居た。
「あなたは?」
謎の男は一瞬ニヤリとした。
「君も『アビス』に入らないか?」
謎の男が一言話すだけでも、威圧感が凄い。
とてつもない覇気すら感じてしまう。
「その『アビス』ってなんですか?」
「我々の『組織』だ。」
「ほら、そこの俺が殺した男もアビスの一員だ。」
僕は戸惑った。
なぜ自分と同じ組織の者を殺すのか。
到底理解できなかった。
「君のギフトは価値がある。」
「是非アビスに入って欲しいところだね。」
「大体…なぜあなたは自分の仲間を殺したんですか!」
僕は怯えながらもそう言った。
すると、謎の男は鼻で笑った。
「私がアビスの『創設者』であり、『ボス』だからだ。」
僕は息を呑んだ。
普通ボスというのは、こんなに外で偵察したりしないと思っていた。
というか、普通はしないはずだ。
「そもそもなんでそんな組織を作ったんですか!?」
「フフッ、ギフテッドこそが人類の素質を引き出した究極形だからだ。」
「だから、我々はギフトを持たない『不良品』は廃棄するべきだと思っているのだよ」
「さぁ、どうかね?」
「君は私の組織に入るかな?」
「僕は、あなたみたいに人間を駒のように扱う人の組織なんかに入りません!」
「なら、交渉決裂だな。」
謎の男がそう言うと、その男の雰囲気がガラリと変わった。
そのまま謎の男がなにか仕掛けてくるかと僕は思った。
しかし、男は立ったままだ。
僕は太刀を持ったまま男に向かって全速力で走った。
そのまま僕は太刀を振りかぶった。
そして僕が太刀を振り下ろした
その時、
男は腕を岩のように変え、僕が斬ろうとしていた所に腕を持ってくる。
ガキンッ!と鋭い音が響く。
「斬れないッ!?」
僕は反射的に口から声が出てしまった。
男の腕に少しずつひびは入っていく。
でも、腕にひびが入るというのは日本語的におかしい。
だが、本物の岩のようだった。
そこで、僕は少し間を取ってみて、別方向からも斬りかかる。
しかし、またもや男に防がれた。
僕は男に首を掴まれ、
そのまま投げ飛ばされた。
投げ飛ばされた先で、僕は壁に吸収されるようにぶつかった。
「ぐはぁ!?」
「やはり、私には及ばないか…」
「しかしここまでとは…とんだ期待外れだったようだな」
「まだ…終わってないッ…!」
僕は食いつくように言った。
「それでこそ私の見込んだ奴だ」
男は見下しながらそう言った。
僕は最後の力を振り絞って男に斬りかかった。
だが、男にはあっさり避けられ、僕は強烈な一撃を喰らった。
僕はそのまま気絶し、
気がついた頃には病室のベッドで寝ていた。




