僕の中のもう一人
Gift 2 「僕の中のもう一人」
「あっ!目撃者はっけぇーん!」
「目撃者は始末するよぉー」
僕は背筋が凍った。
なんだ、あれは?
にん…げん…なのか?
どうする…どうする…
パンッ!っと銃撃音がする。
「ギフテッドの犯罪者発見」
そう言って現れたのはそこまで大柄ではない細マッチョのような警官らしき人物だった。
『……そいつが『あの組織』に関係あるかを徹底的に吐かせろ』
「了解しました。」
「チェッ!邪魔が入ったなぁ」
僕は全く状況が理解できずにオドオドしていると、
「とりあえずはお前を始末するか。」
そう言ってその男が指をさしたのは警官らしき人物だった。
「良いだろう。ギフテッドを捕虜する。」
その言葉に応えるように警官らしき男がそう言うと、その男の腕は刃物のようになった。
「うわ!?なんだあの腕…!」
僕はこの異様な光景につい、反射的に声を出してしまった。
「お前の能力はなんだ!」
警官らしき男が強気で語りかけると、犯罪者の男は黙った。
すると、しびれを切らしたのか、警官らしき男が犯罪者に斬りかかる。
その時には、もう犯罪者の姿は消えていた。
そして後ろから警官らしき男は銃を何発か撃たれる。
だが、流石はエキスパート。
咄嗟の判断で刃物に変えていない左腕をシールドに変え、防いだ。
「コイツの能力は…一体…?」
警官らしき男はその言葉を発した瞬間には既に地面に押さえつけられていた。
「お前の最期に仕方ないから教えてやるよ。俺の能力を」
「俺の能力はお前の心を読む能力だ。」
「何!?」
「つまり、俺はお前の行動を先読みすることができていたって訳だ。」
「これでお話は終わりだ。グッバイ!」
そう言うと男は忍ばせていたナイフを取り出し、警官らしき男の心臓を一直線に貫いた。
僕には怯えることしかできなかった。
「次はお前だよ〜!」
僕はこれまで感じたことのないぐらいの危機感を感じた。
もう、終わりだ。
そう思った瞬間。
僕は意識が無くなっていた。
意識は僕の心の中にだけあった。
『おいおい健!こんなとこで死なれちゃ困るぜぇ!』
「君は一体……?」
『俺様は訳あって今はお前と同化してるんだ!』
『だから、今お前が死ぬと俺も死んじゃうんだぜ?』
「じゃあ僕にどうしろって言うの?」
『今の俺様は直接現実に干渉する事はできないんだ。』
『そこでだ!俺様の力をお前に少し貸してやるから、アイツに勝て!』
「え…?」
僕は戦ったことなんて無いし、そんな自分ができる奴だとも思っていない。
なのに、そんなことを言われるとは思っても見なかった。
『お前が今1番欲しい武器を言え!なんでも良い。一つだけ能力付きで作ってやる!』
そう言われても僕にはパッと思いつくものが無かった。
そんな中、一つのアイデアが浮かんだ
「あっ!」
「刀なんてどう?」
『うーん、まぁ良いだろう。』
「じゃあなんでも斬れる刀作って!」
そう言うと、その怪物?みたいなのは本当に刀を作ってくれた。
『お前が「太刀」と声を出すと、この太刀を召喚することができる。』
「なるほど!」
『じゃあ後は頼んだぜ!』
え……、
怪物みたいな奴にそう言われると、僕の意識は現実に戻ってきた。
ゆっくり瞼を開けてみると、そこには興味津々に覗き込むあの男の姿があった。




