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国王の誤算

侍従の報告で事態を重くみた国王トロイーヨ・フォン・ローゼンハイトは、カイセルとコロネを近衛騎士に拘束させた後地下牢に入れた。


……軍事力に長けたローゼスター大公国と繋がりが欲しくて、姫君と婚約を結ばせたのに。


やはり、頭の悪い母である側室と同じように頭も悪かったか。


明日にでも攻めてくるに違いない。


何せ我が国は、歴史が古いだけの小国だ。


小国は大公国に攻められたら一溜りもない!!


「直ちに近衛騎士団を集めよ!!王城を防衛するのだ!!」



翌朝、東と西に分かれたローゼスター大公国軍は瞬く間に、地方領地を制圧して行き昼前には王都で合流した。


民達には手を出さず、ローゼスター大公国軍は王城を包囲する。


武装した凛々しい女騎士となったクリスティーナが歩み出てきた。


ローゼンハイトでは使えなくなった魔法を自由自在に使う姫君。


魔法で栄えるローゼスター大公国が羨ましかった。


だから、使者として赴いたクリスティーナを引き止め婚約者にしたのだから。


王城の窓から見るトロイーヨは、クリスティーナが眩しく映った。


「トロイーヨ国王陛下並びに王族に忠告致しますわ。直ちに近衛騎士達の武装を解除して我が軍に投降して下さい」


拡声器魔法で声を広げてクリスティーナは忠告する。


「期限は今宵の20時頃。それまでに投降為されなければ武力行使に移ります」


クリスティーナの声は響いた。




トロイーヨは、城に避難した王族を集めて会議を開く。


既に他の貴族達はクリスティーナに降伏して投降しており、王族しか残って居なかった。


「私は投降すべきと思います」


トロイーヨの弟で、公爵が言い切る。


公爵令嬢と公爵婦人も頷いた。


「最後まで闘うべきです!!」


だが、カイセルが反発する。


「私も投降すべきと思いますわ。無駄に血を流す必要はありません」


ヒドイン王妃も賛成する。


「はあ!?有り得ないんですけど!!」


頭のおかしい事を言う側室イカレテールヨは喚き散らす。


「うむ、では投降するとしよう」


トロイーヨはカイセルとイカレテールヨを無視して決めた。


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