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異世界転生した俺のスキルは「生成AI質問」だったので、最適解を聞きまくって無双する  作者: ameumino


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2/5

生成AI質問

気づけば、柔らかい感触に包まれていた。

ゆっくりと目を開ける。

視界に入ったのは、見知らぬ天井。

木でできているが、どこか滑らかで、わずかに光沢がある。

体を起こすと、ふかふかのベッドが沈んだ。

(……ベッド?)

昨日までの記憶が、一気に蘇る。

会社。

ミス。

怒鳴り声。

帰り道。

そして――

「……トラック」

小さく呟いた瞬間、頭がズキリと痛んだ。

「起きたのね」

不意に、声がした。

驚いて顔を向ける。

そこにいたのは、一人の女性だった。

年は二十代くらい。

長い髪を後ろでまとめ、落ち着いた雰囲気を纏っている。

服装は見たことのないローブのようなもの。

「無理に動かないで。まだ完全に回復してないから」

落ち着いた声。

だが、その言葉以上に――

部屋の光景が、目に入る。

机の上に並ぶ、ガラス瓶。

中には淡く光る液体。

壁には奇妙な紋様の刻まれた紙。

そして、彼女の指先に――

「……っ」

一瞬、淡い光が灯った。

まるで、空気そのものが揺れたような感覚。

(今の……何だ?)

思わず息を呑む。

女性はそんなこちらの様子を見て、少しだけ首をかしげた。

「……もしかして、まだ混乱してる?」

当然だ。

混乱しない方がおかしい。

「……ここ、どこですか」

絞り出すように聞く。

女性は一瞬だけ考えたあと、あっさりと言った。

「ここはリド村。私はマリー。この村で魔法使いをしてる」

――魔法使い。

その単語が、はっきりと耳に届いた。

「……魔法、使い?」

思わず聞き返す。

マリーは軽く頷いた。

「ええ。さっきも治療に使ってたけど……覚えてない?」

治療。

さっきの光。

頭の中で、点と点が繋がる。

(ありえない……いや……)

部屋を見渡す。

見慣れない道具。

理解できるはずのない言葉が、自然に分かる違和感。

そして――“魔法”。

現実ではありえないものが、当たり前のように存在している。

喉が渇く。

「……俺、どうしてここに」

マリーは静かに答える。

「森の近くで倒れてたの。ガルドが見つけて運んできた」

ガルド。

どこかで聞いた名前。

だが、それよりも。

「……ここって、日本じゃ、ないですよね」

恐る恐る、聞く。

マリーは一瞬だけ不思議そうな顔をしてから、首を横に振った。

「ニホン? 聞いたことないわね。この国はアルディア王国よ」

その一言で、確定した。

現実じゃない。

自分の知っている世界じゃない。

「……マジかよ」

思わず、力が抜ける。

異世界。

そんな言葉が、頭の中に浮かぶ。

非現実のはずのそれが、今はやけに現実味を持っていた。

その時だった。

ふっと、視界の端が揺らぐ。

「……?」

瞬きをする。

すると――

目の前に、半透明のウィンドウが浮かび上がった。

まるでゲームみたいな表示。

【ステータス】

名前:???

職業:なし

スキル:

・言語理解

・生成AI質問

「……は?」

思わず、声が漏れる。

マリーがきょとんとした顔でこちらを見るが、それどころじゃない。

“生成AI質問”。

見覚えがありすぎる単語。

ついさっきまで、自分が使っていたもの。

「なんで……これが……」

異世界に、魔法に。

完全に場違いな“現実の言葉”。

まるで――

あの時の続きを、強制的に始めさせられているみたいに。

喉が鳴る。

ゆっくりと、その文字を見つめる。

(……使えるのか?)

心臓が、ドクンと大きく脈打った。


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