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三国凌華伝 ーあなたがくれた、もうひとつの時ー  作者: 隆月 アン
第三章 赤壁編 ~抗えない運命~
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第二十七話 父のいない朝


 赤壁の空が白み始めた頃、呉軍の陣には、勝利を告げる声と死者を悼む静けさが同居していた。


 曹操軍は退き、長江を埋め尽くしていた大船団も、今はその姿を変えていた。それでも陣には次々と報告が届き、負傷者を運ぶ兵や、戻らない仲間を捜す者たちの足は止まらなかった。


 幕舎の中だけは、夜から切り離されたように静かだった。


 敷かれた布の上に、孫策が横たわっている。


 血は拭われ、乱れていた髪も整えられていた。傷の手当てを終え、衣を直されたその姿は、遠くから見れば眠っているようにも見えた。


 凌華は傍らに座ったまま、何度もその胸元へ目を向けた。


 息をしていないことは分かっている。


 それでも、確かめずにはいられなかった。


「……寝すぎ」


 声をかけて、待った。


 いつもなら、うるせえなと眉を寄せるか、もう少し寝かせろと背を向けるだろう。そんな顔が簡単に思い浮かぶのに、目の前の孫策は動かなかった。


「曹操、退いたよ。朝になっても、みんな忙しそう」


 凌華は膝の上で指を握った。


「勝った後も、やることいっぱいあるんでしょ。こんなときだけ、寝てないでよ……」


 声が途切れた。


 起きないと分かっている相手に、何を言っているのだろう。


 そう思った途端、また涙が込み上げてきた。


 助けたかった。


 一度助かったから、今度も助けられると思いたかった。けれど、昨夜の矢も、腕の中へ崩れてきた身体の重みも、なかったことにはならなかった。


「……もっと、出来たんじゃないかな」


 凌華は俯いた。


 弓兵に、もう少し早く気づけていれば。


 退くときの立ち位置が違っていれば。


 敵が、自分と長剣を狙っていなければ。


 考えるたびに別の可能性が浮かび、その一つ一つが、今からでも選び直せる道のように胸を刺した。


『凌華』


 隣へ置いていた長剣から、低い声が届いた。


「……何」


『全部、お前一人のせいにすんな』


「でも、私たちを庇った」


『ああ』


「私がいなかったら――」


『そこから先は、分からねえだろ』


 凌華は口を閉じた。


 外を行き交う兵の足音が、幕舎の前を通り過ぎていった。


『お前がいなきゃ、別の誰かの前に立ってたかもしれねえ。分からねえことまで、全部お前が悪かったことにすんな』


「……でも」


『俺が言うのも変だけどな。孫策って男は、自分で決めたことを人のせいにするような奴じゃねえよ』


「知ってる」


 知っているから、苦しかった。


 きっと孫策は、自分を助けたことを悔やまない。責めたりもしない。助かって良かったと、それだけで笑ってしまう。


 凌華は孫策の顔を見た。


「親なんだから、もう少し自分を大事にしてほしかった」


 剣の孫策は、すぐには答えなかった。


 やがて、小さな声が届いた。


『……そうだな』


「あなたもだよ」


『ああ』


「同じことしそうだもん」


『……否定はできねえな』


 凌華は唇を噛んだ。


「そういうとこ、嫌い」


『ああ』


「大嫌い」


 返事は、少し間を置いて届いた。


『……聞いてるよ』


 その声が優しかったから、凌華はそれ以上、何も言えなくなった。


 目の前の孫策の衣へそっと触れたまま、もう一度泣いた。


     *


 幕舎の外では、孫権が一人で立っていた。


 夜の間、何度も兄の傍へ戻った。離れたくなくて座り続け、それでも報告が来れば立ち上がった。


 今も、戻ろうとしていた。


 ただ、垂れ布へ手を伸ばすことができなかった。


 中へ入れば、兄は横たわっている。


 外でどれほど時間を過ごしても、その姿が変わるわけではない。それを、入るたびに確かめなければならなかった。


「孫権」


 呼ばれても、すぐには振り向けなかった。


 周瑜が隣へ並んだ。


「少し身体を休めろ」


「眠れると思うか」


「思わない。だが、座ることはできる」


 孫権は返事をせず、幕舎を見つめた。


 中から、凌華の泣く声が微かに聞こえた。


「兄上は、本来なら、もっと前に亡くなっていたのだな」


 周瑜が視線を向けた。


「昨日、凌華と話した。兄上が生きている今の私は、これから自分で道を決めればいいと……そう言ったばかりだった」


 孫権の指が、ゆっくりと握り込まれた。


 昨日は兄が外にいた。


 聞こえるように悪口を言えば、すぐに名前を呼び返してきた。振り向かなくても、どんな顔をしているか分かった。


「凌華が兄上を救ったから、我々には、その先の時間があったのだろう」


「……そうだな」


「感謝している」


 孫権の声が僅かに揺れた。


「それでも、悔しい」


 周瑜は何も言わなかった。


「もっと兄上と言い争いたかった。無茶をするなと止めて、聞かない兄上に呆れて……また同じことを言うのだと思っていた」


 そこで言葉が途切れた。


 孫権は顔を伏せ、呼吸を整えようとした。けれど、息を吸うたびに喉が詰まり、思うように続かなかった。


 肩へ、周瑜の手が置かれた。


「今は、泣いていい」


 孫権は首を振ろうとした。


 だが、周瑜の顔を見た途端、その動きが止まった。


 声はいつもと変わらないのに、目元には深い疲れがあった。夜から一度も眠っていないその人もまた、同じ幕舎へ目を向けていた。


 孫権はとうとう顔を伏せた。


 周瑜は肩に置いた手を動かさず、傍に立ち続けていた。


     *


 昼を過ぎる頃、凌華はようやく孫策の傍を離れた。


 立ち上がった途端、膝が痺れて上手く伸ばせなかった。しばらくその場で足を動かし、長剣を抱えて入り口へ向かう。


 垂れ布を持ち上げる前に、一度だけ振り返った。


 孫策は、さっきと同じ場所にいた。


 戻ってくるからと、心の中で言った。


 外へ出ると、陸議が少し離れたところに立っていた。


「……ずっといたの?」


「少し前からです」


「声、かければよかったのに」


「もう少し、お傍にいたいかと思いましたので」


 凌華は頷いた。


「ありがとう」


 陸議の目が、泣き腫らした目元へ向いた。


 けれど、何も尋ねなかった。


「歩けますか」


「うん」


「では、少し食べましょう」


「……いらない」


「昨夜から、ほとんど召し上がっていません」


「食欲ないの」


「分かっています。少しだけでも、温かいものを」


 凌華は目を伏せた。


 空腹かどうかも、よく分からなかった。口に何かを入れることを想像するだけで、億劫だった。


 陸議は急かさずに待っていたが、やがて静かに言った。


「そのまま倒れたら、孫策様に怒られますよ」


 凌華の足が止まった。


 休めと言われたときの声が、すぐに思い出された。


 立てるのと、休まなくていいのは別だ。


 ついこの間のことなのに、もう返事をすることができない。


「……それ、ずるい」


「はい」


「認めるんだ」


「食べていただけるなら」


 凌華は目元を拭った。


「少しだけね」


「ええ」


 陸議の表情が、僅かに和らいだ。


     *


 差し出された粥から、細い湯気が上がっていた。


 凌華は匙を取り、少しずつ口へ運んだ。


 味はよく分からなかった。けれど、飲み込むと喉から胸へ温かさが下りていき、自分の身体が冷えていたことに気づいた。


 向かいでは、陸議も同じように食事を取っていた。


 ときどきこちらを見るが、口をつけるたびに何か言うことはなかった。凌華も、その静けさに助けられながら、匙を動かした。


「……子供じゃないんだけど」


「知っています」


「じゃあ、そんなに見なくても食べるよ」


「それなら安心です」


 凌華は返事の代わりに、もう一口食べた。


 半分ほど減ったところで、匙が止まった。


「陸議さん」


「はい」


「これから、どうしたらいいのかな」


 陸議は器を置いた。


 凌華は粥の表面を見つめたまま続けた。


「孫策が死ぬ未来を変えたと思ってた。でも、違う場所で死んじゃった。だったら、他の人も同じなのかなって……」


 呂蒙も、周瑜も。


 そして、目の前にいる人も。


 名前を並べようとして、声が出なくなった。


「どれだけ頑張っても、結局、私の知ってる未来に戻っちゃうのかな」


 陸議はすぐには答えなかった。


 慰めを探しているようには見えなかった。凌華の言葉を、そのまま受け止めて考えている顔だった。


「……分かりません」


 やがて、静かに答えた。


 凌華は顔を上げた。


「分からない?」


「ええ。ですが、今回のことで、すべて同じになると決まったわけでもありません」


「でも、孫策は……」


「はい」


 陸議は目を逸らさなかった。


「お亡くなりになりました。私にも、そのことを変える言葉はありません」


 凌華は唇を引き結んだ。


 陸議は少し間を置いてから、続けた。


「ただ、昨夜お話ししたことは、今も同じように思っています。孫策様があなたに感謝していたことも、皆で過ごした日々も、消えてはいません」


「……うん」


「それが、あなたの望んだ長さではなかったことも分かります。もっと生きていてほしかったという気持ちまで、捨てる必要はありません」


 凌華の目から涙が落ちた。


 生きられた時間があった。


 だから十分だったと、今すぐ思えなくてもいいのだろうか。


 ありがとうと言った後で、まだいてほしかったと泣いてもいいのだろうか。


「……私、欲張りなのかな」


「大切な人と、もっと一緒にいたいと思うことですか」


 凌華は頷いた。


 陸議は僅かに目を伏せた。


「それなら、私も同じです」


 凌華はしばらく彼を見つめ、それから涙を拭った。


「陸議さん、ほんと、ずるい」


「またですか」


「……そういうふうに言われたら、泣く」


「我慢しなくていいと思います」


 差し出された布を受け取り、凌華は目元を押さえた。


 陸議は何も言わず、粥が冷めきる前に、器を彼女の手元へ少し寄せた。


 凌華は落ち着くのを待ってから、もう一度匙を取った。


     *


 夕刻、呉の主要な者たちが再び集められた。


 中央には、孫策が座っていた席があった。


 誰もそこへ腰を下ろさなかった。


 凌華は入り口に近い場所に座り、膝の上で手を重ねた。ふとした拍子に、外から大きな声で孫策が入ってくる気がして、足音がするたびに顔を向けそうになった。


 その席の前へ、孫権が立った。


「兄上は、亡くなった」


 少し硬い声だった。


 誰もが知っていることなのに、言葉として聞くと、凌華の胸はまた強く痛んだ。


「曹操軍は退いたが、戦も、その後の始末も終わってはいない。今、我々が立ち止まれば、守れるものまで失う」


 孫権は居並ぶ者たちを見渡した。


 疲れも悲しみも消えてはいなかった。それでも、最後まで顔を上げていた。


「兄上の跡を、私が継ぐ。皆の力を貸してほしい」


 周瑜が一歩進み出た。


「もとより、そのつもりだ」


 呂蒙も、他の者たちも続いた。


 孫権はその返事を受け止め、深く息を吸った。


 周瑜が、彼にだけ確かめるような静かな声で続けた。


「伯符と同じであろうとする必要はない。お前が考え、決めろ。我々も、それを支える」


 孫権は周瑜を見た。


 しばらくして、ゆっくりと頷いた。


 凌華はその光景を見つめていた。


 孫策が死に、孫権が跡を継ぐ。


 知っている歴史と重なる形に、胸が冷えるような思いがした。


 けれど、目の前の孫権は、昨日まで兄と話していた人だった。赤壁をともに戦い、もっと言い争いたかったと、その別れを惜しんでいる人だった。


 同じ名の出来事であっても、その中にある時間まで同じとは限らない。


 凌華は、昼に陸議と交わした言葉を思い返しながら、膝の上の手を少し緩めた。


 必要な報告と指示が交わされ、皆が席を立ち始めたところで、孫権が彼女を呼び止めた。


「凌華」


「はい」


「お前にも、一つ頼みたい」


 凌華は顔を上げた。


「これからも、呉にいてくれ」


 言葉の意味が胸へ届くまで、少し時間がかかった。


 孫権は彼女を見つめたまま続けた。


「兄上は、お前を娘にした。兄上がいなくなったからといって、お前まで我が家の者でなくなるわけではない」


 凌華の喉が詰まった。


 居場所を失ったと思っていたわけではなかった。


 ただ、孫策がいなくなった後も、自分がその娘でいていいのか、まだ考えることさえできていなかった。


「未来を知っているからでも、剣を持っているからでもない。お前は兄上の娘だ。これからも、それは変わらない」


 凌華は俯いた。


 涙が膝の上へ落ちた。


「……はい。ここに、いたいです」


 孫権は静かに頷いた。


 返事をするまで待ってくれていた皆の前で、凌華はもう一度、深く頭を下げた。


     *


 その夜には、孫策を送り出すための準備が進められていた。


 凌華は見張りのいる陣近くの川辺へ出て、長剣を抱えて座った。


 水の音が聞こえた。


 昨日も一昨日も流れていた川が、今日も同じように流れている。そのことが不思議で、少し残酷に感じられた。


「……孫策」


『何だ』


 返事があった。


 凌華は長剣へ目を落とした。


「変な感じがする」


『何が』


「孫策を失ったのに、孫策がいてくれること」


 柄へ添えた指を、ゆっくりと曲げた。


「声が聞けて、嬉しい。でも、その声を聞くと、もう返事してくれない方の孫策も思い出す。嬉しいのに、苦しい」


『……ああ』


「あなたが悪いんじゃないよ」


『分かってる』


 凌華は長剣を抱え直した。


 黙ってほしいわけではなかった。


 この声まで聞こえなくなったらと思うと、それも怖かった。


「呼んだら、返事してね」


『してるだろ』


「うん。……これからも」


『ああ』


 短い返事を聞いて、凌華は少しだけ息を吐いた。


 しばらく川を眺めてから、もう一度口を開いた。


「あなたが死んだときも、前の私は、泣いた?」


 孫策はすぐには答えなかった。


 凌華は急かさずに待った。


『……泣いたよ』


「そっか」


 まだ思い出せない自分が、少しだけ身近に感じられた。


 そのときの景色も、交わした言葉も分からない。それでも、大切な人を失って泣いたのなら、その気持ちだけは、今の自分にも分かる気がした。


『でも、ずっと泣いてたわけじゃねえ。そのうち、また笑った』


「……私も、笑えるかな」


『今日、少し笑ってただろ』


 凌華は顔を上げた。


 陸議と食事をしたとき、ほんの少しだけ口元が緩んだことを思い出した。


「笑った後、急に寂しくなる」


『そうか』


「忘れたわけじゃないのに、今、笑ってよかったのかなって思う」


 孫策は少し黙った。


 それから、静かに言った。


『笑えたからって、あいつが大事じゃなくなるわけじゃねえだろ』


 凌華は長剣を見つめた。


 返事をしようとしたところで、背後から足音が聞こえた。


 振り向くと、陸議が立っていた。


「こちらでしたか」


「……ごめん。少し、外にいたくて」


「見張りの者に聞きました」


 陸議は近づくと、凌華の隣へ腰を下ろした。


 すぐに戻れとは言わなかった。


 二人の前を、暗い川が流れていた。


     *


「陸議さん」


「はい」


「私、まだ立ち直れないと思う」


「当然でしょう」


「たぶん、また泣く」


「ええ」


「急に、何も出来なくなるかも」


「そのときは休んでください」


 凌華は隣を見た。


「それでもいいの?」


 陸議は彼女へ顔を向けた。


「今日、大切な人を亡くしたばかりです。何もかも普段どおりに出来る必要はありません」


「……未来を変えるって、言ったのに」


 凌華は腕の中の長剣へ視線を落とした。


「孫策を守れなかった。次も、助けたいって思っていいのかな」


 陸議は少しの間、黙っていた。


「一人を救えなかったら、もう誰かを助けたいと願ってはいけないのでしょうか」


 凌華は首を振った。


「……違う」


「私も、そう思います」


 穏やかな声だった。


「今、すぐに何かを決めなくていいのです。けれど、また助けたいと思うときが来たら、その気持ちまで否定することはありません」


「怖くても?」


「怖いことと――」


「動けないことは、別」


 凌華が言葉を継ぐと、陸議は僅かに目を見開いた。


 それから、静かに頷いた。


「覚えていたのですね」


「忘れないよ」


 凌華は目元を拭った。


 覚えている言葉があった。


 孫策からも、陸議からも、周瑜や呂蒙からも、何度も言われてきたことが、自分の中に残っている。


 今はそれを、上手く使えなくても。


「次に誰かが死ぬ未来を思い出したら、また抗っていい?」


「あなたがそうしたいなら。ただし、一人で抱え込まずに話してください」


 凌華は隣を見た。


「……一緒に考えてくれる?」


「はい」


「助けに行くときも?」


「必要なら、私も行きます」


「ずっと?」


 口にしてから、凌華は止まった。


 陸議もすぐには答えなかった。


 静かな間に、自分の言葉だけが残った気がして、凌華は慌てて目を逸らした。


「……今のなし」


「聞きました」


「忘れて」


「難しいですね」


「陸議さん……」


 責めるように呼んだつもりだったのに、声の終わりが少しだけ笑いに変わった。


 陸議の口元も、僅かに緩んだ。


 それを見た途端、凌華の胸にはまた寂しさが押し寄せた。けれど今度は、笑ってしまった自分を責めずにいられた。


 孫策のことは、忘れていない。


 これから先、笑うたびに忘れていくわけでもない。


 凌華は涙の残る目で川を見つめ、長剣を抱く腕を少し緩めた。


 剣の孫策は、二人の会話を黙って聞いていた。


 今の凌華が誰に何を話し、どんな返事を受け取るのか。その一つ一つは、ここで初めて交わされるものだった。


 陣の方から人を呼ぶ声がした。


 凌華は振り返り、立ち上がろうとして、少し足を止めた。


「……戻ったら、また会えるんだよね」


 陸議は、その言葉が誰を指しているのか尋ねなかった。


「はい。まだ、お傍にいられます」


 凌華は頷いた。


 差し出された手を借りて立ち上がり、長剣を抱え直した。


 帰れば、孫策が起きて待っているわけではない。


 それでも、まだ伝えたいことがあった。孫権が、これからも家族だと言ってくれたこと。粥を少し食べたこと。陸議が、隣にいてくれたこと。


 返事がなくても、話しておきたかった。


 凌華は陸議と並び、灯の残る幕舎へゆっくりと歩き出した。


――第二十七話・了

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