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オジサン?は異世界で、思うが儘に生きて行く!  作者: ベルベットなあきのり


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25話目 ぶらぶら

ミリーちゃんが持ってきたのは綺麗な貝殻に入った乳白色のペーストだ。俺は腕輪からモノクルを取り出す。


「か〜ん〜て〜い〜モ〜ノ〜ク〜ル〜。」

モノクル越しに化粧品を見ると、原料に毒性の強い油が使われている事がわかったので、それを伝える。


「大変!最近この街の商会が売り出した物なの。伸びが良くて人気なのよ。マスター大変ですー!」


彼女の声にギルマスも直ぐに駆け付けた。

「マスター、これなんですけど、毒物が含まれるみたいなんです。」


ギルマスは胸ポケットからモノクルを取り出すと化粧品を見つめる。

「シキミの木が使われてやがる。直ぐに商会に人をやれ。販売の中止と回収を!ギルド命令として伝えるんだ!」


「はい!行ってきます!」


騒ぎを聞きつけて集まっていた職員がそれぞれ動き出す。領主に連絡だの薬師ギルドだのと大騒ぎだ。


しばらくギルドで様子を見ていたが、なんか場違いだし、みんな忙しそうだし帰る事にした。

声を掛けるのも申し訳無く思い、黙って帰ろうとした所で声を掛けられる。


「リョータ、すまないがギルドに待機しといてくれ。使用者には念の為浄化を掛けておきたい。報酬は1人銀貨3枚出す。」


「わかった。邪魔にならないように資料室に居るよ。」


「助かる!」


受付の2階にある資料室へ向かう。ここには近隣の地図、魔物の分布、弱点や耐性、薬草の種類や採取、保管方法などの直接的な物から、引退後の生活の提案や、貴族との接し方など、必要か?となる物まで色々あった。魔法入門!的な本を読んでいると直ぐに下からお呼びが掛かる。


「リョータさん。こちらの8名に浄化をお願いします。」

「はぁ~い。………はぁいオッケーで〜す。」


「ちょっリョータさん、ちゃんと真面目にやってください。」

(いや、真面目にやると髪とか肌まで綺麗になっちゃうから…大丈夫ちゃんと浄化はされてるから。)

(そのモノクル私にも貸して下さい。)


「皆さんもう大丈夫ですよ。ちゃんと浄化されてます。」

(後でお話しがあります。勝手に帰らないでくださいね。)



そんなこんなで今日は1日ギルドに缶詰状態だった。浄化の依頼も300人近くに登り、報酬も金貨8枚と大銀貨5枚に銀貨8枚と大儲けだ。

そして仕事上がりの女性職員に再生と浄化を掛けてあげた。1日お疲れさまでした。


最後にミリーちゃんに声を掛ける。

「ミリーちゃんもお疲れ様、念の為浄化掛けるね。……これでよしっと!」


「ありがとう御座います。ちょっとお話し良いですか?ここじゃまずいので資料室に行きましょう。」

彼女に引かれ2階に上がって行く。


「リョータさん、コレをお返しします。それと…リョータのステータス見ちゃいまして、普段なら見て見ぬ振りをするんですが、流石にこれは報告しない訳にも行かなくて……」

モノクルを受け取りる。


「う〜ん…出来れば内緒にしといて欲しいけど…ブレナンさんて言ったっけ?あの人になら伝えても良いかな?あんまり言いふらすなって言っといてくれ。」


「ブレナン様…昨日港に現れた魔王ってリョータさんの事だったんですね?」


「誰が魔王だ!あのおじさんそんな事言ってたのか?次会った時みっちりイヤミ言ってやる。」


「ふふっ、確かにリョータさんを魔王だなんて酷いです。私からも伝えておきますね。今日は待機部屋に泊まって行って下さい。明日の午前中には全ての被害者が集まれるように手配してありますので。」


「わかった。この街に浴場とかってある?」


「ありますよ。裏の通りを貴族街の方に向かって行けば解ると思います。大きな煙突が有りますから。」


「ありがとう。行ってみるよ。昼もギルドだったし、飯も外で食べてくるかな。」




ギルドを出て街の中心、貴族街の方に目をやると、うっすらと煙が上がってるのが見える。

途中、こじんまりした食堂で飯を食う。う〜ん…魔王の噂はだいぶ拡がってるようだ…。辺りを散策しながら銭湯を目指す。


料金は大銅貨2枚。大きな浴槽とサウナがあるのが自慢だそうだ。

体を洗い浴槽の角に体を預けてのんびりする。


「見付けた!リョータさん、俺と一緒に来てくれ!」


「キース!奇遇だな?何だ、俺を探してたのか?」


「ああ、今朝ギルドに行ったんだけど、シドの野郎に邪魔されてな。仕事終わりに行ったらみんな忙しそうで聞ける雰囲気じゃ無いし…」


「ちょっと落ち着け!まず座れ!目の前でぶらぶらさせてんじゃねぇ!」


「おっと、すまねぇ。今朝仕事に向かう途中でアマンダさんに声掛けられてな、リョータさんを連れて来るまで娼館出禁だって言われてよ。最近やっとマリーダちゃんと良い感じになってきたのに!なぁ、この後行こうぜ!」


「悪いが今夜はギルド待機なんだよ。また今度な。」


「頼むよ!つ〜かアマンダさんに何したんだ?」


「楽しんだだけだよ。お互いな。」


キースには申し訳ないが、のんびり湯船に浸かって冒険者ギルドに戻る。今日は晩酌せずに待機部屋にて早めの就寝だ。




翌朝目覚めて下に降りると既に50人程が集まっている。

「おはよう。結構集まってるね。一気に浄化と行こうか?」


「おはようございます、リョータさん。後1時間ほどで全員集まるかと思いますので、先に朝食をとってきて下さい。」


別に2回に別けた所で大した負担は無いのだが…まぁ先に朝食をとる事にしよう。


のんびり朝食をとっていると、勢い良く入口の扉が開かれる。

あぁ…。見覚えのある女性に思わず目をそらす。


そう、娼館でやっつけた2人だ。他にも薄着で色気満載の女性達がぞくぞくとギルドに入ってくる。

なるほど、そーゆーお店のお姉様たちは流行に敏感なのだな。口コミでその界隈に拡がっていたのだろう。

さてどうしたものか…キースの様子からしてもし見つかった場合は騒ぎになるだろう。

それにこれからお世話になるだろうミリーちゃんを始めとするギルドの女性職員に娼館に行っていたのがバレてしまう。まぁ別に良いのだが、騒ぎになった場合どんな噂をされるコトになるか。


そんな事を考えていると、全員揃ったようでミリーちゃんが呼びに来た。


「リョータさん。お願いします。」

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