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宇宙人襲来!!  作者: Minoru
1章 調査編
58/66

#1-32 現状報告会 襲来!!

 「CT(クールタイム)って?」


 「一度スキル使用してから再発動できるまでにかかる時間。」


 「えっ!? 連続で使用できないの!?」


 「多分ね。」


 「そんなの聞いてない……」


 「谷口さんはコマンド式1作しかやったことないからね。そもそもゲームに触れてない人間として、分からなくて当然か。」


 「MPとSTのせいで使用回数が有限なのにCTを用意する必要があるの?」


 「スキルは好きなタイミングで念じた回数だけ使用できる。だからズルできる。」


 「全然意味が分からないんだけど……」


 「例えばだけど……戦士1人・魔法使い3人のパーティーがいるとするじゃん。」


 「うん。」


 「まず戦士が前に出て、壁になる。」


 「うん。」


 「もしCTの概念がなかったら、魔法使い3人で【ファイアボール】を連発するだけで、ボスくらい一瞬で倒せる。」


 「だから全然意味が分からない……」


 「単純計算だけど、CTの概念がなく魔法使い3人いれば、10秒で【ファイアボール】60発は撃てる。」


 「ふぁっ!?」


 「念じるだけでスキルが使えるんだ。【ファイアボール】と念じるのに必要な秒数が0.5秒くらいだとすると、10秒で20発、3人いれば60発撃てる。単純な計算だろ?」


 「確かにそうだけど、MPやSTがあるからそんなに打てないって……」


 「MPやSTを回復する消耗品があればその問題も解決できる。」


 「あっ。」


 「そういう事よ。CTがなくなるだけで色々悪さできそうでしょ? 無限にバフ・デバフされたり、無限に回復されてもバランス的に困るだろうし。」


 「そういう事か。」


 「とりあえず、【ファイアボール】のCTの秒数を調べようか。」


 「全部のスキルが同じ秒数じゃないの?」


 「まぁ、スキル別にCTが違うと仮定していいんじゃない? 同じだったら同じで直ぐ分かるし。」

 

 「そうだね。」


 という訳で【ファイアボール】のCTを調べる。【ファイアボール】の使用時、画面右に【ファイアボール】の円のアイコンが出現する。アイコンの外周に光が時計回りに流れ、1周したらアイコンが消滅し、再度使用可能になる。


 アイコンは谷口さんにしか見えないので、彼女が【ファイアボール】を放つのと同時に計測を開始する。


 カチッ。


 「5秒。」


 「ピッタリ?」


 「うん。」


 CTにばらつきがあるかもしれないから、3回ほど計測してもらう。


 カチッ。


 カチッ。


 カチッ。


 「全部5秒ピッタリだったよ。」


 「STやMPが少ないとCTが長くなるとかはなさそうだな。」


 「でももう限界……」


 【ファイアボール】を打ち続けたせいでSTがすっからかんになった彼女は苦しそうに呼吸している。


 「そっか、じゃあ休んでて。」


 「はひぃ……」


 STがなくなったので彼女には休んでもらう。レベルアップして全回復したばかりだから不服そうな顔しているが、休んでもらう。体力が有り余っている自分は再び作業を開始した。




***************




 リアルRPGが襲来してから2週間程が経過した。朝起きて、ステータスの検証。昼は谷口さんとヴリドラさんのステータスを知る作業をこなし、夜はその成果を攻略サイトに書き込む。そんな生活習慣がずっと続いた。小さな積み重ねだが、現状報告をしようと思う。


 まずは敏捷性。これは長い時間を掛けて、速度と敏捷性の関係性を把握したので、求めるのは簡単だった。ヴリドラさんの速度の平均値を公式に当てはまればいい。それだけ。



ーーーーーーーーーーーーーーー

 【敏捷性】= 2.42 × 【速度】^2


 ヴリドラLv.3:平均速度6.59m/s

 ヴリドラLv.4:平均速度6.71m/s

 ヴリドラLv.5:平均速度6.83m/s


 【敏捷性】

 ・[ヴリドラLv.3] = 2.42 × 6.59^2 = 105

 ・[ヴリドラLv.4] = 2.42 × 6.71^2 = 109

 ・[ヴリドラLv.5] = 2.42 × 6.83^2 = 113

ーーーーーーーーーーーーーーー



 レベル帯でしっかり速度が変わっていたため、敏捷性と速度は依存していることが証明された。これだけで充分な成果である。敏捷性は速度と全く関係ない可能性だってあったからな。回避率やクリティカル率だけだった可能性も否定できなかった。



 続いて、魔法攻撃力と魔法防御力について。残念ながら、こちらは未だに関係性を完全に証明出来ていない。


 まずは魔法攻撃力。こちらは魔法を使える人間がまだ谷口さんしかいない。自分は無論、魔法は使えないし、谷口さんも【ファイアボール】しか使えない。せめて、【ファイアボール】のダメージ数を知りたかったが、これもダメだった。彼女の【ファイアボール】の威力がえぐすぎるせいで、ヴリドラさんを全て一撃で葬ってしまうからだ。


 魔法は強力だが、一つだけ弱点がある。それは力の加減をコントロールできない事。物理攻撃の方は、100%の力で殴れば100%のダメージが入るし、50%の力で殴れば50%のダメージが入る。しかし、魔法は少し念じるだけで100%の威力になってしまい、MP、ST、CTも固定で消費してしまう。力のコントロールが出来ないので、コストパフォーマンスが悪い。


 コントロールが効かないのは別に谷口さんに限らず、魔法使っている人全てが同じ状況下に置かれている。少なくとも、SNSで調べた範囲で力をコントロールしているプレイヤーは見当たらなかった。知力依存でコントロールできるようになる可能性もあるので、彼女には定期的にコントロールする練習をしてもらっている。今の所進展はないみたいだが、焦る必要はないだろう。


 とりあえず、谷口さんの魔法攻撃力を知りたかったら、彼女の【ファイアボール】に耐えられる魔物が出るまで強くなるしかない。そんな未来も遠くなさそうだし、気楽にいこう。



 魔法防御力に関しても、まだ魔法攻撃力と魔法防御力の関係性を把握していないので求められなかった。とりあえず、現在の進行状況を教えよう。


 ヴリドラさんは【アースボール】という【ファイアボール】の岩石バージョンをぱねってくるので、【防御】で受けてダメージ数を調べた。



ーーーーーーーーーーーーーーー

 ヴリドラLv.3の【アースボール】で受けた平均ダメージ

 ・松本直人Lv.4:16.7ダメージ(試行回数100回)

 ・谷口彩香Lv4:1.75ダメージ(試行回数100回)


 【防御】はダメージ量を三分の一に減らすので本来のダメージは

 ・松本直人Lv.4:16.7 × 3 = 50.1 ダメージ

 ・谷口彩香Lv.4:1.75 × 3 = 5.25 ダメージ

ーーーーーーーーーーーーーーー



 自分Lv.4の守備力は118、谷口さんLv.4の守備力は105とそこまで相違がないのにも関わらず、【アースボール】のダメージ量が10倍程差がある。これは守備力に依存するのは物理攻撃力のみで魔法防御力は全くと言いほど別物と考えてよさそうだ。1.5倍~2倍の差だったら耐性が関係しているのかと考えていいけど、10倍だからね。流石に擁護できないよ。


 とはいえ、10倍もダメージに差があるのは他のステータスに影響があるかもしれない。自分が圧倒的に低くて、谷口さんが圧倒的に高いもの。それは敏捷性と知力だ。


 敏捷性と魔法防御力が依存しているとは考えにくい。となると、一番の候補は知力だ。

 

 自分Lv.4の知力は118、谷口さんLv.4の知力は180とかなり差があるので、知力は魔法攻撃力にも魔法防御力にも依存しているステータスだと考えてよさそうだ。

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