表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宇宙人襲来!!  作者: Minoru
1章 調査編
35/66

#1-9 師弟関係 襲来!! ②

ーーーーーーーーーーーーーーー

【松本直人の速度がα倍になると → 松本直人の敏捷性がβ倍になる】

 α倍 → β倍

 0倍 → 0倍(0m/s → 0)

 1倍 → 1倍(5.9m/s → 79)

 1.28倍 → 1.89倍(7.6m/s → 142)

 2倍 → 5.28倍(11.8m/s →?)

ーーーーーーーーーーーーーーー


 さて、ここからは数学だ。アホみたいに分からないと思うから、適当に読み飛ばすがいい。


 速度の倍率を横軸、敏捷性の倍率を縦軸とするグラフを考えてみる。ここで、(0倍,0倍)、(1倍,1倍)、(1.28倍,1.87倍)の3点を通るグラフを想像する。すると、3点を通る曲線は原点を通る2次関数だと想定できる。


 2次関数の式は『y = Ax^2+Bx+C』。3点を(x,y)に代入して、連立方程式よりA、B、Cの値を求める。


ーーーーーーーーーーーーーーー

 0 = C

 1 = A + B +C

 1.87 = A×1.28^2 + B×1.28 + C


 A=1.64 B= -0.64 C=0


 二次関数の式を代入して、

 y = 1.64x^2 - 0.64x

ーーーーーーーーーーーーーーー


 よって、速度倍率による敏捷性倍率の関係性は、


(敏捷性倍率) = 1.64 × (速度倍率) ^2 - 0.64 × (速度倍率)


 上の式で速度倍率を2に代入することで、松本直人の速度が2倍になった時の敏捷性倍率を求めることができる。


ーーーーーーーーーーーーーーー

 2 × (1.64 × 2 - 0.64) = 5.28

ーーーーーーーーーーーーーーー

【松本直人の速度 → 松本直人の敏捷性】

 0倍 → 0倍(0m/s → 0)

 1倍 → 1倍(5.9m/s → 79)

 1.28倍 → 1.89倍(7.6m/s → 142)

 2倍 → 5.28倍(11.8m/s → 417)

ーーーーーーーーーーーーーーー


 最後に『松本直人の速度』、『松本直人の敏捷性』、『敏捷性倍率の公式』を用いれば、速度を敏捷性に変換する公式が完成する。式の過程は面倒くさいので飛ばす。最終的には以下の公式になる。


ーーーーーーーーーーーーーーー

 (敏捷性) = 3.72 × (速度)^2 - 8.56 × (速度)

ーーーーーーーーーーーーーーー


 さて、地獄みたいな計算だったがなんとか公式まで導かせた。だが、ここまで頑張っておいてなんと正しい公式ではない。速度が一定値より小さくなると、敏捷性が負の値になってしまうからだ。


ーーーーーーーーーーーーーーー

【速度[m/s] → 敏捷性】

 ・0 → 0

 ・1 → -5(負の値)

 ・2 → -2(負の値)

 ・3 → 8

 ・4 → 25

 ・5 → 50

 ・10 → 286

 ・100 → 36344

ーーーーーーーーーーーーーーー


 こうなったのは、おそらく50m走の記録が正確な値ではなかったからだろう。


 そのため、無理やり負の値が出ないように、場合分けをして式を変える。数学的にはよくない行動だが、今回の目的は速度と敏捷性の関係を大体(・・)でいいから知っておく事。ここは妥協して、正確な値は専門家の方々に任せるとしよう。


 速度が大きい場合、かなり信頼できる値になるのでこの公式のまま使用する。速度が小さい場合のみ……今回は速度が5m/s未満の場合のみ式を変換する。


 適当な数字を当てはめると、2次数の次数が『2』になると速度が5m/sの時に敏捷性が50になったのでとりあえず適当にこの式を使う。


ーーーーーーーーーーーーーーー

【速度が5m/s未満の時】

 (敏捷性) = 2 × (速度)^2


【速度が5m/s以上の時】

 (敏捷性) = 3.72 × (速度)^2 - 8.56 × (速度)

ーーーーーーーーーーーーーーー

【速度[m/s] → 敏捷性】

 ・0 → 0

 ・1 → 2

 ・2 → 8

 ・3 → 18

 ・4 → 32

 ・5 → 50

 ・10 → 286

 ・100 → 36344

 ・1000 → 371万

 ・10000 → 3億7000万

ーーーーーーーーーーーーーーー


 お待たせしました。ここまで導くのに滅茶苦茶頑張ったから誉めて欲しい。折角なので、身近の速さを敏捷性に表してみる。SNSではこの情報だけを共有すればいい。


ーーーーーーーーーーーーーーー

 【速度 → 敏捷性】

 ・レベル1の人間の平均速度(6.5m/s) → 100

 ・車(100km/h) → 2,500

 ・新幹線(300km/h) → 25000

 ・ジェット機(800km/h) → 18万

 ・光の速度(30万km/s) → 3.4 E+17

ーーーーーーーーーーーーーーー


 「ずっと気になってたけど、師匠って数学だけは出来るよね? もしかして数学だけ出来てる理由って……」


 「ん? 全部RPGの為だよ?」


 おい、ドン引きするな。


 RPGはとにかく数学が大事。敏捷性と実際の速度の関係性を知れるだけじゃない。ボスのダメージ計算などにも高い暗算力が必要である。自分が理系になって数学を必死で学んでるのも、暗算力を高める為に独学で十露盤(そろばん)を勉強しているのも、全部RPGの為なんだけど……何か質問ある?


 「速度と敏捷性の関係性を見つけたのはいいけど、これが実際に何の役に立つの?」


 「魔物の『速度』を計測すれば、その魔物の『敏捷性』が予想出来る。」


 「あっ」


 彼女は何かを察した様に目を曇らせる。


 「敏捷性とレベルが分かれば、今後相手のレベルを見るだけでどれくらい速いかが分かる。見つからないようにやり過ごすべきか、戦うべきかという選択肢を決める重要な材料になる。」


 「自分より相手の方が敏捷性が高いと、逃げ切れないから?」


 「そういう事。けど、同レベル帯でも魔物やプレイヤーによって敏捷性が変わる。なるべく出会った全ての魔物の敏捷性を知っておく必要がある。」


 「魔物の速度の計測って大変じゃない? それに魔物は一体何百種類、何千種類いると考えると……」


 「これが『創る』側の真骨頂、まさに地獄。でも相手のステータスを知れるだけで勝率は大幅に変わる。これで犠牲を少しでも減らせるならやるしかない。」


 「相手のステータスを見れる能力(スキル)とかあったら楽なんだけど……」


 「鑑定系の能力(スキル)か。一応、『盗賊』が一番そういうのを覚えそうだから選んだんだけど、期待はしていない。鑑定系は本当にチートだから。基本職で出てきたらヌルゲーになるから覚えないと考えた方がいい。あるとしても特別職、もしくは神話級のアイテムで出来る様になる可能性の方が高い。」


 「じゃあ、鑑定系の能力(スキル)は無いと思った方がいいね。うわぁ、攻略サイトを作る人ってこんな大変な思いしてたんだ。」


 攻略サイトはググるだけで簡単に出てくるが、作る側となると作業という地獄が待っており、何も得する事が出来ない。


 サイトを必死こいて作っても、知名度が無いとそもそも存在すら認知されない。どんなにクオリティが高くても、どんなに有益な情報を提供しても、知名度が低いせいで誰にも見てもらえない。それが現実だ。


 もし知名度がある程度あって、ある程度見て貰えるようになっても、『感謝』される日など決して訪れない。貴方は攻略サイトを利用したら、作成者さんにお礼をわざわざ言うだろうか? 答えは否である。


 誰にも感謝されずに、死に物狂いで集めた情報を奪われ、道具の様にただ利用される。これが『創る側』の人生。何百倍も努力している『創る側』は決して讃えられる事は無い。讃えられるのは最前線で活躍している『攻略する側』だけである。


 「やっぱり谷口さんは今すぐにでも『攻略する側』に移行するべきだと思うんだけど……」


 そんな言葉をボソッと(こぼ)してしまった。その一言に彼女は目を細める。


 「……どうして?」


 あ、やべ。変なこと言っちゃった。まぁ、それは自分の本心だし全部話すか。


 「谷口さんは世界ランキングで34位だから。当初、34位ということは『全人類がレベル1の状態でステータスが34番目に高い』と言う事。レベルさえ上げれば、きっと谷口さんはとんでもないステータスになる。『創る側』の環境は前線と比べて、レベルなんて全然上げれない。RPGプレイヤーに憧れたなら、今すぐにでもレベル上げて少しでも強くなるべき。」


 「でも、ここに居ないと欲しい知識と情報を得ることが出来ない。」


 「別にここに居なくても知識と情報は得られる。自分の攻略サイト見ればいい。自分は谷口さんに攻略サイト(知識と情報)を提供する。自分が強くなるための材料を与え、谷口さんが強くなる。こっちの方がお互いに都合が良いと思うんだけど?」


 「……」


 道理は合っている筈。


 谷口さんは強くなりたいと願った。だから自分の弟子を希望した。自分は師匠として弟子を強くなるために最善を尽くしたい、それがこれだ。


 どうせ自分の攻略サイトなんて知名度が無い以上、誰も見て貰えない。まぁ、龍君は利用してくれると思うけど。そして谷口さんも利用する側になって欲しい。


 「ふざけないで。それって私が師匠を踏み台にして強くなれと言う事だよね? そんなの絶対に認めない!」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ