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682 装備更新 1

装備の更新になります

「それじゃあ、坊やたちの服は全部これに替える感じでいいのね」


 神殿領に到着して、おれ達の装備品の更新をするのに、工房に来たんだけど見覚えのあるお姉さんが対応してくれてるんだよね。なんでも俺たちがこっちに来ることになった時期に、ライワ伯爵の指示で出向することになったらしいんだよな。


「それにしても、坊や達のためだけに神殿がこんなに至れり尽くせりで、職人や設備を手配して、伯爵家騎士団での装備更新も後回しにして私たちの派遣までするって、ほんと坊やって何者、いや気にしちゃだめだねこういう事は。それで服なんだけど今言った通りこの『極蚕糸』を使うのね。ほんとにいいのね、これで、戦闘服や野外服だけじゃなく、普段着や下着、礼服にドレスも人数分数着作るってことで」


「ああ、その予定で数を用意してあるので、採寸と各自の意匠の希望が終わったら、よろしく頼む」


「そう、この素材は一人分いいえ、上着一着だけでも結構な財産になるんだけどね。それを各自上下数十揃いか……」


 お姉さんがちょっと遠い目をしてるけど、まあこれは仕方ないだろうな。


極蚕糸


付加効果 不断 斬撃無効 不変(中) 分解無効 腐食液・酸・塩基無効無害化 毒物無害化 衝撃拡散(大) 不燃(大) 散雷反射(大) 不凍(大)


「反則よねこれ、ただの糸なのに、これで布を織って服にしたらそれだけで防具として優秀だなんて、斬られることはないし、酸や毒をかけられても分解しちゃうし、殴られても衝撃を減らせる、燃えないし、雷も散らせる。破る方法で考えるなら、この素材の効果より強力な斬撃や火炎を出せるスキルや効果、でなきゃ『勇者』様や『高難易度迷宮ボス』みたいな高ステータスの攻撃とかなら負けちゃうかな。あとは布だから編目の隙間を通り抜けるような針みたいな武器、刺突剣とか毒針なんかだと防げないかな。それに、火で炙られたり、熱風や冷風だと、布に覆われてない部分とかから熱や冷気が入ってくるかな。まあ、そこらへんは、鎧なんかと組み合わせたりすればいいだけだけどね。確か坊や達の装備品の補強にもこの布と糸を使う予定だったから、それで何とかなるかな」


 やっぱり『勇者』とか相手だと心もとないのか、それに突きに弱いってのは意外だったな。ああ、そういえば昔工業系の会社に営業行ったときに、防弾チョッキは種類によっては弾丸を止めれてもナイフには弱かったりするって話を聞いたような気もするな。


「まあ、いいわ、それで衣類なんだけれど、この糸だけで作るのかな、他にも何か布や糸系統で使えそうな素材とかレベルを上げて来た装備品とかあるなら組み合わせるけど」


 布系の装備か、俺たちの服とかは一応防具として強化されてるしレベルも上がってるだろうけど、元が対して強力な物じゃないし、特殊な効果が付いてるわけでもないからな。思い当たるものが……


「御主人様、私たちの靴下やアラちゃんの下着はどうでしょうか。『鬼軍荘園』や『蠕虫洞穴』で手に入れたものですが、そのあとのムルズでの各種戦闘や、迷宮攻略、なによりも『地虫窟』でも使っていましたので、かなりレベルも上がっているかと」



 みんなの靴下、アラの下着って、あ、あったなそんなのが、男の俺だと目にすることがないから意識になかったわ。


「素材にしますのね、まあしかたありませんわね。確かにこれを使えば、より良いものができるでしょうし」


 そういってハルが椅子に座って靴を脱ぎ、更に靴下も脱ぐと白い生足が……


「ほら、貴女達も普段から履いているのでしょう、数日は不便ですけれど、新しい装備のためですもの我慢なさいな」


「そうですね、早めに提出した方が完成も早いでしょうし、この靴下でしたら洗濯してなくても大丈夫ですし」


「は、はい」


「これで旦那様のご装備にも浄化効果の付いたものが、私が肌身離さず纏い育てていた装備をもとにした、新しい装備を旦那様が纏われるのですね」


 ハルに言われてトーウやミーシアも靴下を脱いで生足になるけど、普段ブーツを履いてるから、これだけでも結構……


 サミューは、あ、下にストッキング履いてるんだったか、いやでもこれはこれで。


「ちょっと待っててね、すぐ脱ぐからね」


「アラ、何を考えてますのこんなところで、非常識ですわ」


「アラちゃん、向こうで着替えましょうね」


「え、だって、男の人はリャーしかいないよ」


「だからですわ、破廉恥でしてよ」


「アラちゃん、もうお姉さんになってきたんですからね」


 その場でズボンのベルトを外そうとしていたアラにハルが慌て、サミューが隣の試着室に連れて行ったけど、そっかアラはあれも装備してたんだ。しかし二人が反応してくれてよかった、どうしても小さい頃の感覚が俺も本人も抜けてない気がするけど、今のアラの見た目は、小学校高学年か中1かくらいだもんな。


「はいリャー、これも使って」


 隣室から戻ったアラが笑顔で脱いだばかりのソレを差し出してくるけど、これは直視しちゃダメな奴だよな。だってさ……


鬼の下着 LV87

付加効果 雷撃生成 避雷 不破(大) 不汚(中) 効果波及 浮遊(小)

付与効果 形状変化 防御補正(大)


不穢の靴下 LV58~88×5

付加効果 不汚 防破 浄化

付与効果 色調変化 疲労耐性


「お姉さんに直接渡しなさい」


「はーい、どーぞ」


「へーこれはすごいね。もともと人気があるから、戦闘用じゃないのになかなか手に入らない『魔道具』がこれだけ、しかもなんかすごく育ってるけど、いったいこれを装備して何をしてきたのかな」


「迷宮沈静化を3、4回くらいかな」


「は、3回、4回、はあ、それならまあこのくらいレベルが上がっててもおかしくはないけど。まあいいわ、これだけ育ってて、あの糸と組み合わせれば、全部の衣服には無理だけど、下着類と靴下が数着と戦闘用の服には、多少落ちても効果をつけれるかな。『効果波及』もあるから、装備品にもいくらか効果を回せそうだし、うーん、伯爵家から持ってきたものとか、神殿で用意してくれてる素材で継ぎ足せそうなものがあれば、足してもいいかも。これはお姉さんがいい感じにしておくね」


 そうか『効果波及』って、確かその装備に付いてる効果を他の装備品にも多少つけてくれるってやつだっけ、常時着てるだろう下着についていれば、普通の服を着ていても多少の防御を期待できるのか。『浄化』とか『不汚』が付いてれば、ずっと着てても汚れないし、臭くもならないから洗濯要らずなんだから、常に効果の付いた下着を着てられるから。


「さてと、服はこのくらいにして、坊やの装備から見ていこうかな」


「ああ、分かった頼む」


 俺の普段使ってる装備品を並べていくけど、あれなんかお姉さんの表情が。


「ねえ坊や、なんで防具や『魔道具』はすごくレベルが上がってるのに、二本の剣はそこそこ程度しかレベルが上がってないのかな」


 お姉さんがジト目で言ってくるけど、確かに『斬鬼短剣』も『鬼活長剣』もレベルが多少上がった程度だな。確かムルズに向かう少し前にライワ領で作ってもらってからだから、そこそこ日数が経ってるはずなんだけどな。


鬼活長剣 LV32

付加効果 魔力斬 鬼族の祝福

付与効果 聖 浄化(不死者・呪) 麻痺 鬼 


斬鬼短剣 LV38

付加効果 生物切断能力大上昇 魔力斬

付与効果 鬼


(仕方あるまいて、防具などは装備して戦っておるだけでも、それなりにレベルに影響しおるし、攻撃を受け止めた回数や威力などでもレベルが上がるが、武器に関しては直接殺傷した数が最も影響しやすいからの。お主の場合じゃと、雑魚の魔物や盗賊などはそれなりの数を切って、それでいくらかは武器のレベルが上がっておったが、ボスやそれに匹敵するような相手の場合じゃと、牽制やからめ手での戦い、あるいは囮などばかりじゃったからの。『鬼活長剣』では威力・切断力が足りず、『斬鬼短剣』では長さがないゆえ、大物に致命傷を与えるのは難しいからの)


 そう言われてしまうと確かにな。


「いえ、普通の武芸者や冒険者として考えるなら、この間の装備更新からこのくらいレベルが上がってれば、相当の激戦をこなしたんだろうって思うけど、ただの下着があそこまでレベルが上がってたり、何回も迷宮攻略をしてるって話を聞いちゃうとね。うーん、これだと、二つを混ぜて切り裂きのできる長剣を作るっていうのはもう少し先かな」


 ああ、そういえばそんな予定があったな。すっかり忘れてたような……


「これはとりあえず整備して、刃を研いでおくかな。さてとそれ以外の装備だと坊やのは」


 お姉さんが、俺の装備品に目を向けるけど、『長命の魔法輪』と『聖者の救世手』は、『勇者の武具』だから出してないんだよな。


長命の魔法輪 LV97

付加効果 超再生


聖者の救世手 LV34

付加効果 魔法複製 範囲内探知 複数同時照準 範囲内魔法転送 一斉発動


 これ以外だと……


感知の鬼百足甲 LV67

付加効果 周辺察知 周囲知覚 対魔法・対毒防御

付与効果 鬼


軽速の足環 LV89

付加効果 重量大幅軽減 運動能力外部補助(強)


雷炎の指輪 LV51

付加効果 雷撃 火撃


氷水の指輪 LV45

付加効果 氷撃 水撃


風砂の指輪 LV45

付加効果 風撃 土撃


空泳の飾鱗LV33

付加効果 飛行・浮遊・跳躍補助 泳力上昇


魔法浸透の指輪LV60

付加効果 体内浸透 防具透過 回復魔法強化 局所集約 熟練度上昇


海蟲の髪留め LV22

付加効果 鑑定

付与効果 無食長命(弱) 看破(弱)


換装のベルトLV25

付加効果 防具収納 装備変換 アイテムボックス併用可能


薬殺投針LV4×2


引き戻しの指輪 LV22

付加効果 所持品登録(LV×5) 登録品引戻


「うーん、ずいぶん指輪が多いわね、一つ一つだとそうでもないだろうけど、複数の指に付けてると剣を振ったりするときに邪魔に感じたりしない」


「それは、まあ、確かにそうだな」


 もともと日本にいた頃は指輪なんて付けたことがないからか、たまに違和感は感じるよな。こう握っててもすっぽ抜けそうな時があったりさ、とはいえ『魔道具』はスキルやステータスがしょぼい俺にとっては生命線みたいなものだからな。


「せっかくだかから、ここら辺の指輪を一纏めにした方が邪魔になりにくいかもね。これだけ育ってるのばかりなら、効果を消しあったりはしないだろうから、効果が弱まりそうなのは『引き戻し』くらいかな」


 ひき戻しの指輪か、それならほとんど使う機会がないし、戦闘中に武器を弾き飛ばされたりした時の対策用だから、消えなければ登録数が減っても問題はないか。


「それなら、それで頼めるか」


「それじゃあ、形はどうしようか。腕輪とかにするか、それとも鎧の小手とかに組み込むか、一長一短だけどね。腕輪にした場合だと、装飾品をつけても小手なんかは戦闘時に装備するだろうから、二重に物を腕にはめると違和感を感じることがあるけど、普段から付けてても見た目は変じゃないから、町中で過ごすときとか目立った武装をしづらい場所でも使えるかな。小手に組み込めば、戦闘時には使いやすいから、戦場や迷宮でしか使わないって言うならこっちのほうがいいかも」


 ガチの戦闘用にするか、護身用を兼ねたものにするのかって感じか。これなら迷う必要はないな。


「腕輪のほうにして貰いたい」


 みんなみたいに、地力の戦闘力が高ければ籠手でもいいんだろうけど、俺の場合はいざって時に身を守る力がないからな。


「そう、分かったわ、あとは『空泳の飾鱗』を『軽速の足輪』に組み込めば、効果が相乗するかな」


 軽速の足輪にあの鱗か、確かに効果的には似てるから、お互いに効果を高めれそうだな。


「それと、防具一式は思ってたより育ってるわね、剣や盾ではじくより体で受け止めることが多いのかな。少し削って『瘴気蜈蜙』やほかのボスの殻を足して補強すれば、自動修復系統の効果やほかにも幾つかは付くと思うけどあとは裏面にあの糸で織った布を張れば、衝撃対策にもなるかな」


 多分、防具に関しては、俺の技術的な未熟ってのと、どうせ回復するからって考えてるせいなんだろうな。


「それで頼む」

数話ほど続きます。

ちなみに、各装備の成長度合いなどに就いては、作者の感覚によるものです。明確な基準や計算によるものではありません。なので、あれだけ使ってるのに育ってないとか、ほとんど目立ってないのに育ってるというところは多々あるかと思いますが、お見逃しください。

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― 新着の感想 ―
勇者様の指輪シリーズに、モールス信号で使ってた指輪が無いですねぇ。でも、あれは毒姫や鴉お嬢がお揃いと喜んでたから、そのままの形で残したほうが良さそうですね(^^)
ついにずっと活躍していた『軽速の足輪』先輩に強化が……。 勇者の武具を除外した装備ランキングだと、確実にTier1に入ってくる名装備。ステータスの低いリョーの近接戦を支える立役者。とても序盤のゴブリン…
装備更新のお話好きです。 勇者様の新腕輪、浸透の力を使って敵の体内に直接魔道具の炎やら雷をぶちこめたりしませんかね。? 触れたら防具貫通で体内から爆破。強すぎちゃうかな??
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