683 装備更新 2 アラ ミーシア
「それじゃあ、次はお嬢ちゃんの装備にしようかな」
「はい、これをお願いします」
流血の細剣 LV102
付加効果 回復大阻害 ライフドレイン(大) MPドレイン(大) 魔力斬
付与効果 鬼族の祝福 鬼
蜻蛉殻の胸当て LV87
付加効果 視力上昇 速度上昇
付与効果 硬化 腕力上昇 対魔法防御上昇 対火・風・鬼防御 防御膜(弱) 再生(弱) 鬼 聖 浄化
百足盾 LV54
付与効果 対魔法・対毒防御
加剛の自射弓 LV67
付加効果 加剛 威力増加 命中補正 連射補正 射程延長 スキル強化 次矢生成 MP威力化 自動射撃
ミスリルの訓練細剣 LV12
付加効果 自動修復(中)
力の動籠手 LV48
付加効果 腕力上昇 精密意思操作 外的可動運動補助
付与効果 拳打
引き戻しの指輪 LV34
付加効果 所持品登録(LV×5) 登録品引戻
空泳の飾鱗LV41
付加効果 飛行・浮遊・跳躍補助 泳力上昇
換装のベルトLV33
付加効果 防具収納 装備変換 アイテムボックス併用可能
海蟲の髪飾り LV49
付与効果 無食長命(弱) 速度上昇 腕力上昇 剛腕 刺突補正
「ええっと、坊や、前も思ったんだけれど、いったいこの子にどんな虐殺をさせればこんなことになるのかな。特に細剣のレベルの上がり方が信じられないくらいなんだけど」
いや、それに関しては俺も言いたいことがあるけどさ、だってアラは強いから……
(まあ、『流血の細剣』に関しては、ハルがお主から魔力吸収を行う際に使ったことがあるのが、影響して居るじゃろうがの。二つ職を得た『勇者』に剣を突き刺し継続的にダメージを与えておったとなればの、ドレイン系が成長して居るのもその影響じゃろうて)
あ、そうなのね、『勇者』ってそんなに経験値がいいんだ……
いや、まあ、俺の血液だけであの神官長さんがムルズに関する対応方針を変更するくらいだから、下手なボスモンスターよりも価値はあるんだろうけどさ。
「うーん、『力の動籠手』は『加剛の自射弓』を使う時に装備するのよね、それなら『引き戻しの指輪』をくっつけちゃうかな」
「ええとね、『加剛』を使って強い矢を飛ばすときはそうだけど、走り回っていっぱい放つときは使わないから」
アラの場合だと、軽装備だと速度上昇のバフがあるから、『力の動籠手』を常時装備するわけじゃないんだよな、あれを使う時は一撃必殺とかになるだろうし、数を飛ばすときは別な装備になるか。
「そうね、引き戻しの対象が矢だけなら、『加剛の自射弓』に組み込んでもいいかもね。『次矢生成』と組み合わせれば、矢が切れることはほとんどなくなるかもしれないわ」
そういえば連射系のスキルを使うと『次矢生成』で矢を作るのが間に合わなくなるんだっけ。
「可能なら、彼女の装備は軽装と重装を使い分けられるようにしてほしい」
「ああ『換装のベルト』があるからね。うーん、とりあえず軽装は今の装備の強化かな、感じ的には坊やと同じように少し削って『極蚕糸』の布を裏に『瘴気蜈蜙』を表に補強するとして、重装は、坊や達の装備を改良する際に出る破片とかを使って『瘴気蜈蜙』の殻を主に用意するかな。武器はどうするかな、というか『ミスリルの訓練細剣』とかなんでこんなの使ってるの、せっかくのミスリルなのに刃を潰した切れない剣にするとか、無駄じゃないこれ」
「無駄って、そこまでか」
「そりゃそうよ、ミスリルの特性は丈夫で固いのに非常に軽いこと、それこそ剃刀みたいに薄い刃の剣を作っても、鋼鉄の剣と打ちあえるくらいよ、そんな装備だから、職人は少しでも鋭く切れ味のいいものにしようと、どれだけ薄い刃を作れるかを競ったりするくらいよ。逆に軽いから、純ミスリルで大型武器や打撃武器を作っても重さがないから威力が出にくいの、そういうのを作るなら、心材に重量のある金属を使って外身をミスリルにしたり、でなきゃ武器や防具の表面に薄く張り付けて補強にミスリルを使ったりするかな。切ることが出来なくて打撃にしか使えない純ミスリルの剣なんて、素材にしかできないわよ」
「ええとね、それはおじいちゃんに貰った練習用の剣だから、それでいいの」
「お爺ちゃんって、お嬢ちゃんのお爺さんなら、ダークエルフの戦士の人かしら」
「ああ、おじいちゃんとアラは呼んでいるが、血縁者というわけではなく、アラのことを気に入った高齢の剣客で『剣狂老人』という人物が練習用に渡してきたものだ」
「え、」
あれ、お姉さんが固まったな。そういえば貰った時に価値を聞いたけどとんでもなく高価なんだっけミスリルって、それをくれたって言えばそりゃ驚くか。
「け、『剣狂老人』って、あの高名な大剣豪の、あ、あの方が、この子のために、あの剣を……」
ああ、そういえばあの爺さんは剣士としてはかなり有名なんだっけ。うん、スキルや剣術だけはすごいもんな、性格や言動はアレだけどさ。
「ごめん、坊や、お願いだからさっきの私の言ったことは忘れて、不見識だったわ」
「分かった、ああ、そういえばミスリルと言えば、こんなのがあるが素材に使えるか」
ここ最近削っては直してを繰り返していた『ミスリルの訓練細剣』のかけらの入った小袋を取り出す。
「これは、ミスリルの欠片、しかも『自動修復』の効果付きじゃない、これならお嬢ちゃんの武器になら効果を付けられるわよ、あれだけ成長している剣なら十分余力があるはずだもの。多分他にも効果をつけようと思えばできるから、何か候補が思いついたら教えて頂戴。あ、そうだお嬢ちゃんは魔法も使うんだから、あの素材がいいかも、神殿が用意してたあの訳の分からない体液、混ぜ物されてて『鑑定』でも何なのかわからないけど、魔法系に関してはかなり高性能だったから、いっそお嬢ちゃんたちの服にも……」
途中からお姉さんが、考えこんじゃってるが、最低でも『自己修復』が付くわけか。アラは丁寧に剣を使ってるけど、それでも使用頻度が高いし一度の戦闘で大量に魔物を倒すこともあるから、破損の恐れが減るのはいいかもしれないな。
「お嬢ちゃんは、とりあえずこれでいいとして、次はどの子にするかな」
「ミーシア、貴方になさい」
「え、わ、私ですかハル様」
「ええ、現状ですと前衛の強化が重要でしょうし、ここ最近の戦闘で手に入ってきたものでは、虫の殻など貴方達前衛が使う防具に関するもののほうが、多かったでしょう。でしたらまずは貴方達の装備のことを話した方がいいでしょうに。それにリョーやアラの装備と素材が似通うことも多いでしょうから、先に話しをまとめた方が向こうもやりやすいでしょうから」
「わ、分かりました。お、お願いします」
鬼の大剣 LV64
付与効果 耐久上昇 氷 石 魔力斬 鬼族の祝福 聖 浄化 鬼
複獣の消撃大楯 LV11
付加効果 消撃
付与効果 硬化 魔法拡散 対魔法防御上昇 対火・風・鬼防御 再生(小)腕力・速度微上昇 高揚(小)威圧
感知の鬼鎧 LV98
付加効果 周辺察知 周囲知覚 対魔法防御
付与効果 鬼
重砕の破城鎚 LV57
付加効果 重量任意倍化 重量威力化 硬質化 先端障壁化
巨球の鎖 LV42
付加効果 巨大化 延長
魔法浸透の指輪LV58
付加効果 体内浸透 防具透過 回復魔法強化 局所集約 熟練度上昇
引き戻しの指輪 LV29
付加効果 所持品登録(LV×5) 登録品引戻
海蟲の髪留 LV28
付与効果 無食長命(弱) 鋼殻 突進補正 回復魔法補正
薬殺長針×16
百足殻のナイフ×8
黒霊鉄のナイフ×20
うん、これだけでもシャレにならないくらいに育ってるけど、それに合わせて『獣態』用の装備がな
大鬼の角牙面 LV87
付加効果 咆哮スキル強化
付与効果 鬼 牙強化(微)
感知の鬼獣鎧 LV67
付加効果 周辺察知 周囲知覚 対魔法防御
付与効果 鬼
鋼鉄の獣爪 LV77
付与効果 魔力斬 鬼族の祝福(小)聖(小)浄化(小)鬼
戦車突撃用 LV32
戦車射撃用 LV38
付与効果 火炎投射 雷撃
「坊や、何も言わないでおこうと思ったけど、やっぱりおかしいわよこれ、坊やの装備はあれくらいしか成長してないのに、なんであっちのお嬢ちゃんや、このクマのお嬢ちゃんの装備はこんなに成長してるのよ。何個も『迷宮』を攻略したって言っても、無茶苦茶よ、他にも何かしてるでしょ」
「そうだな、『活性化』した『迷宮』の鎮圧に参加したり、盗賊の本拠地を襲撃したときには彼女に活躍してもらったが」
そういえば俺と別行動してる時も、盗賊というか浸透してきてた遊撃隊の撃破とかしてたんだっけ。
「そう、もう何もかも無茶苦茶よね。いいわ仕事のことを考えないと。この中で考えると…… ねえ、『重砕の破城鎚』はどんなふうに使ってるのかな」
「え、えっと棍棒みたいにおっきく振り回してます、は、破城鎚は丸太みたいで重たくて太くて長いから、思いっきり横に振れば一度で十匹くらい魔物を、な、殴れますから、そ、それに、家とか柱とかも、殴れば壊せます」
「そ、そう、まさかと思ったけど、やっぱりこれで殴ってるのね、普通は複数人で抱えて突くんだけどね。まあいいわ、じゃあ、もしも同じくらい長くて重い剣があったら、破城槌は使わなくても大丈夫かな」
「は、はい、だ、大丈夫だけど、こ、壊しちゃうんですか」
「そうね、これを素材にすれば他の装備を強化できると思うわよ、先端の補強に使われてる金属や、取っ手に使ってる金属を使えば、剣や『巨球の鎖』に『重砕』を付けれるわよ。もともとの破城鎚が大きいし、このレベルなら盾と鎧にも効果を付けれるかな。でもって、『巨球の鎖』を強化するときに削った破片を使って剣と盾に『巨大化』を付ければ、最初のうちはそこまでじゃなくても、育てていけば石柱みたいに長くて重い剣を振れるようになるわよ。盾の方もレベルは低いのに、なんでか効果の容量があるから、付けられそうだし」
「す、すごいです、あ、で、でも、育つ前に魔物に囲まれたりしたら……」
「ミーシア、それなら俺の持っているもう一本の『重砕の破城鎚』を使えばいい、俺はほとんど使ったことがないからレベルは最初のままで、今回の場には出してないが『アイテムボックス』には入っている」
結局、橋の上に置いて重さで落とすぐらいしか使い道なかったもんな。
「え、い、いいんですか」
「ああ、ほとんど使い道がないからな。とはいえ何かあるかもしれないから、ミーシアの破城鎚の素材の一部で『重砕』とできれば『巨大化』の付いたものを何か頼めるか」
「坊やには合わない気がするけど、まあいいわ、用意しておくわね」
「そうだ、なんで鎧や盾にも効果を付けるんだ、『重砕』は攻撃向けの効果じゃないのか」
武器の重量を増やして攻撃の威力を上げるっていうのが『重砕』の効果だよな。防具が重くなったらそれだけ動きにくく、いやミーシアなら関係ない気もするけど。
「まあ、もともとは伯爵様の『勇者の武具』である『剣士の重圧剣』が基だから、そう考えちゃうんだろうけど。守るのでも有効よ、重すぎると動きに支障が出るし、衝撃を受け流すとかには向かないだろうけど、ずっしりと構えて攻撃を受け止める防ぎ方をする壁役なら、重いっていうのは吹き飛ばしにも耐えやすくなるわよ。それに盾だって相手を殴りつける戦い方に使ったりできるし」
なるほど、堪えるには重たいほうがいいのか。
「わかった、それで頼む」
「お、お願いします」
「あとはまあ、防具類は坊や達のと同じように補強するとして、『獣態』用はどうしようかな、爪にも『重砕』をつけるとして、他は、いえ、鎧や面にも付けちゃっていいかも、お嬢ちゃんは大型のクマだったよね、それなら突進での体当たりもするだろうから、重ければそれだけ威力になるし『重砕の破城鎚』には『先端障壁化』も付いてるからぶちかましにはちょうどいいし。そういえば、伯爵家から持ってきた素材に『ナースホルン』や『グレート・ミノタウロス』の皮の残りがあったからそれも使っちゃえば突進や突撃に補正がかかるかな。後は戦車の突撃用の方には破城鎚の残った木材に『帝王具足蟲』と『瘴気蜈蜙』の殻を使ってみたら面白くなりそうね。大重量で突進していくとか衝撃がすごいでしょうね」
うーん、あの戦車がそんな風に強化されて、今のミーシアが『獣態』で引っ張ったら、それだけで小規模な街くらいなら廃墟にできちゃうんじゃないかな。改造ブルドーザーで町を破壊しまくったなんて事件が海外であったよね、あんな感じになりそうな気が……
「あとできそうな事は、そうね剣士のお嬢ちゃんの細剣を加工したとき、破片が出たらそれを組み合わせようかしら、武器全部に付けるのは難しいかもしれないけれど、主装備の剣とあとは爪か角牙面のどっちかに付けれれば、ドレイン系の効果が少しでも有れば、敵を叩けば回復出来て継戦能力が上がるから、壁役前衛にはちょうどいいと思うわ。それに肉食獣系の子がドレイン系を使ってれば『捕食者』を取りやすくなるっていうし、お嬢ちゃんもいつか取れるようになれば強くなれるわよ」
「あ、あの、も、もってます、ほ『捕食者』の職」
「え、もう持ってるの、そ、そう、あの職も、一部の獣人種族にとっては、強くなるための関門の一つだったりするのだけれど、国や部族によっては貴人の子に取らせるために、大量の魔物を駆り集めて与えたりするくらいなのに、地力で取っちゃうくらい、魔物を食い殺してきたのね、そう、いえいいわ、気にしないから」




