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46 食事

今回サミューさんはかなり変態チックに飛ばしてるかも……

それとユニーク総合が一万五千を超えましたー

 村人たちにビビられながら村を抜けてから、一気に『軽速』を発動させて走り出す。


 うん、今まで毎日のように使ってきたから道具のレベルも上がってるし、どんどん使いやすくなってきたな、連続使用時間も伸びたし、運動補助機能もアップしてるから。


 最初の頃のままじゃ、全力疾走する馬車を追いかけるなんて無理だったろうしなー


 全力疾走で道を進む、見えた、ミーシアはもう人型に戻ってるみたいだな。ここなら村からは大分距離あるし、あの村人の様子じゃ追ってくる気にはならないだろうから、一安心だよなうん。


「ご主人様、ご無事でしたか」

「リャーこっちだよー」

「リョー様、だ、大丈夫ですか」


 みんな元気そうだな、よかったよかった。


「俺は何ともないが、皆は大丈夫か」


「わたくし達は何ともありませんけれどもリョー、あなたの格好が言葉をすべて裏切っていますわよ」


 う、まあ、こんなにズタボロになってちゃ、袋叩きにされてから『超再生』使ったってのがモロバレだよね。


「今は痛くないからな」


「あそこで何が有ったのかしら、食堂の店主から聞いて来たのでしょう」


 うん、そうだけどな、下手にマイラスの事を話すとサミューがまた不安になりそうだし、ガルの事も詳しくハルに話すと傷つきそうだよな。うーん、でも実際ハルが狙われてたのはみんな気付いてるだろうし、まったく話さない訳には行かないよな、少しぼかすか。


「ああ、数日前に大きな冒険者パーティーが、あの村に滞在した時に問題を起こしたらしい、その際に死人が出て、一人は黒羽の鳥人が使った火炎魔法に焼かれたらしい」


「そ、その者は何をしたのですか、どのような者が……」


 やっぱり誤魔化すのはムリかな、答えるしかないか。


「内容は解らないが、村娘が無礼討ちにあったらしい」


「そうですの」


 うーん空気が重いなー、どうしよう。


「ご主人様、それよりも食事になさいませんか、アラちゃんもミーシアちゃんもお腹が空いているみたいですし」


 あれひょっとして俺を待ってて、皆も飯食べてないのか、うんミーシアが悲しそうに馬車のなかを見てるよ、これは間違いないな。


「そうだな、食事にしよう」


 うーん少し冷めてるし、揺れる馬車の中にあったから結構零れてるし、まあ食べるか。


 サラダを一口、うんシャキシャキしてて新鮮だわ、ホットミルクは殆ど零れてるか、パンは冷たくてもうボソボソしてるな、まあ仕方ないかスープはと、えっと。


 スープを掬ったスプーンの先を見つめて固まった俺の視線の先には。


 スープの中に浮かぶ小さな虫の姿が……


(なあラクナ、これ食べたら終わりだったよな)


(そうじゃな、小虫といえども生き物じゃからの、一匹でも口にすればお主の『魔力回路』はダメになるじゃろうの)


 やっぱそうだよね、はあ、この世界じゃまだ農薬や殺虫剤はそんなないだろうし、虫が入るなんてのは珍しくないんだろうな。地球だって国によっては、虫がついてるのは無農薬の証拠とか言う所もあるらしいけど、俺にとっちゃなー


(この虫を取り分けて食べればどうだ)


 うん、この食事内容で汁物が無いのはちょっときつい。


(止めておくのじゃな、虫の体液が混じっておるやもしれぬしの、この程度の事で危険を冒す必要はあるまい)


 そうだよな、仕方ない、少し残ったミルクで何とかするか。


(しかし、これだと何を食べるにしても安心できないな、いつ虫が入るか解らんからな)


 下手すると立ち寄った定食屋のサービスとかで、野菜スープに肉が入れられたりした日にはシャレにならないよな。


(なあ、お前の『鑑定』スキルでどうにかならないのか)


(無理じゃのう、料理の名前や毒の有無程度ならば可能じゃが、材料や調理法、混入物などを調べるのなら『料理解析』が必要じゃのう)


 うーん、戦闘には役に立ちそうもないけど、必要かな。


(どうすれば取れるんだ)


(料理系や食材系のスキルの熟練度を上げていく事じゃな、お主には『野菜鑑定』が有るからの、それの熟練度を上げながら他のスキルを得るよう努力するのじゃな)


 戦闘スキルが覚えられない分、生活スキルは覚えやすいんだよな、やってみるしかないかな。


 しかし料理か、なんか生産系チートに成れたりするのかな、料理人としてあっさり大成したりして。


 まっ、そんなことは無いか、それよりも料理をするとなれば……


 いつの間にか隣に座っていたサミューをちら見する。やっぱりサミューに教えてもらうしかないかな、『料理』に『茶』に『菓子作成』があるもんね、でもなー下手に弱みを作ると迫られそうだし、うーん。


「どうしましたかご主人様、わたしの顔に何かついていますか」


「いや、なんでもない」


 誤魔化す様にカップに入ったミルクを飲んだけど、しまった全部飲んじゃった、まだパンは結構残ってるのに、魔法で水でも出すかな。


 とりあえずチーズを口に運ぶ、うん、これも旨い、トラブルさえなければいくつか買ってきたんだけどなー


「ご主人様は乳製品がお好きですよね」


「そうだな嫌いではないな」


 日本にいた頃もよく食べてたし、肉類が取れない今じゃ唯一の動物性タンパク質だもんね。後は豆類くらいしかタンパク源が無いもんな。


「ミルクもよく飲みますよね」


 そうだな、好きだけど、常温で何日も持ち歩くのはちょっと怖いからなー、店なんかで飲むだけで我慢するしかないよな。


「そうだな、嫌いじゃない、たまにしか飲めないのが残念だが」


 うん、日本みたいに毎朝や風呂上がりの度に飲めたらなー


「ご主人様次第ですが、毎日飲めるようになるかもしれませんよ」


「おお、それはいいな」


 乳牛でも買うのかな、山羊なんかでもいいのかも、結構コクが有って旨いんだよな。


 馬車の移動速度が多少減ってもそれは良いかもしれない、最悪ミーシアの非常食にもなるだろうし。


「ええ、ご主人様に協力して頂く必要がありますし、あとは一年弱ほど待って頂く必要もありますが」


 なんだろう、家畜を買うのに手続きが必要なのかな。しかし一年弱ってずいぶんかかるんだな。


「そうなれば何時でも何処でも『迷宮』の中でも好きな時に飲めますよ」


 ん、家畜を『迷宮』に持ち込むのか、それは結構危険じゃないか。


「さすがに、人目のあるところだとちょっと恥ずかしいですが、それがご主人様のお望みでしたら」


 あれ、なんか変な話だよねそれ、牛さんの話をしてたはずだよね。なのに、えっと一年弱って事は11とか10ヶ月って事か、でもってどこでも飲めて、サミューが恥ずかしいって……


 おい、このド変態メイド、俺に何を飲ませるつもりだ、そ、それはお前の母……


 どんだけの特殊プレイだよおい。


「ご心配なく、出は良い方だと以前に言われましたから」


 そりゃあそれだけデカけりゃあね、って、じゃなくて、誰に言われてたってんだよそんな事を。


「却下だ、却下」


 ホントに何を言い出すんだ、このエロメイドは、俺の協力ってそう言う事か、言い方変えただけで狙ってる事いつもと一緒じゃねえか。


「ほんと貴方たちは、見ていて飽きませんわ」


 あ、ハルが笑ってる、俺らのバカトークで落ち込んでたのが持ちかえしたか、まさかサミューはこれを狙ってたのか、いやまさかな、そんなはずないか。


 しかし、奴ら他の村や町でも同じことしてそうだよな、となると途中の村なんかには寄らずに、真っ直ぐカミヤさんのとこに行った方が良いかな。





「さてと、俺はこのまま伯爵の所に依頼達成の報告に行くが、皆は先にアラの服を買ってきてくれないか」


 やっと、ライワの街についたけど、とりあえずアラの服だけは何とかしないとな、サイズが合わないままだしね。ほんとは装備とかも買い換えたいけどまずは服だよな。


「お待ちくださいご主人様」


 ん、なんだろ。


「伯爵邸に行かれるのなら誰か一人でいいので、従者をお付けになってください」


 そんなものですか、でもなーなんかエラそうじゃね、たかだか冒険者が知り合い尋ねるのにお供を連れてって。


 なんかハルも言いたそうだな。


「サミューの言うとおりですわ、陳情にあがる平民ですら一人くらいは伴を連れるものですわ、ましてリョーは苗字もちの上級僧侶なのですから、一人で行こうものなら甘く見られてしまいますわ」


 そういう物なのか、あれ、ところで。


(ラクナ、苗字もちってのは何だ)


 なんとなく予想は付くけど念のため確認しとかないとね。


(この世界では身分ごとに名の数が替わるのじゃ、奴隷や平民は名のみ、騎士や地方貴族、中級以上の僧侶などはこれに姓がつき、中央貴族や王族、役職持ちの僧侶などになると領土名や役職名が姓の後に付くのじゃ)


 まあ大体予想通りかな、身分制度のはっきりした世界みたいだし。


(後は例外として地方の少数部族などは部族名を名に付ける場合もあるの)


 ヤッカなんかがこの口か、しかしそうなると、下手に苗字を名乗ると俺には身分が有るんだぞーと宣伝してるようなものなのか。宿帳とかに普通にフルネームで書いてたよな、気を付けた方が良いのかな、でも『鑑定』されたら一発でバレルんだし、気にし過ぎなのかな。


 まあ、とりあえずは余計な事考えないで、誰かを連れて行くかか。


 アラはまず服を買う本人だから無理だし、となると子守の出来るサミューも一緒の方が良いよな、後はハルとミーシアか、どっちを連れてくべきかな。


 見た目の迫力ならミーシアだけど、ハルなら貴族の礼儀作法なんかに詳しそうだから何かあった時にアドバイス貰えるかな、どっちでも悪くはないか。


 アラとサミューに付けるなら、ハルは高くても良い服を選ぶかな、予算は心配だけど多少は余裕が出来て来たし、うちの子達には多少は良いもの着せたいしな、よし。


「ミーシア、一緒に来てくれ、ハルとサミューはアラの服を何着か選んでくれ、それと俺の服を二、三着と、全員の余所行き用の服を一着ずつ頼む」


 サミューに金貨を数枚渡してから、ミーシアを呼び寄せる。うんサミューも慣れて来たのかそんなに驚いていないな、俺も一緒にアラの服を見に行きたいけど、決まったのを見るのを楽しみに我慢しよう。




「これはリョー殿でしたか、『寒暑の岩山』ではお世話になりました」


 こいつは、レネルだったか、こいつがいるって事は、まさか。


「マイラスやシルマ殿なら、今はいませんよ」


 周囲を見回したのがバレたか、確かにあの二人の姿は無いな、レネルの後ろにいるのは護衛らしい男が三人いるだけだ。


「冒険者たちへの支払いなどやる事が多いので、彼らはそちらの対応をお願いしています。ライワ伯の所には討伐終了の挨拶に来ただけですから」


 ただ単に、カミヤさんの領内でトラブったから顔出し難いだけじゃねえのか、しかしそうなるとあの二人は今街中にいる可能性が有るか、サミューやハル達と鉢合わせなきゃいいけど。


「そうですか、わたしも伯爵からの依頼を終了したので、その後の報告にあがった次第でして」


「それはすごい、『迷宮ボス』を倒して『鎮静化』されたという事ですね、『迷宮踏破』おめでとうございます、ところであれは手に入りましたか」


 きたきた、やっぱりただの世間話じゃ終わらなかったか。


「いえ、珍しい採集品は何も、ボスもただのゴーレムでしたし岩跳豹の毛皮くらいしか金目のものは取れませんでした」


「そうでしたか、惜しい事をしましたね、こちらは何本か回収できましたので、今日明日のうちにレイドへと向かうつもりです」


 なんだと、あそこにはもうユニコーンはいないはずだろ、どうやって角を手に入れたってんだ、ブラフか、それとも避難した中に漏れが有ったって事なのか。


「それでは、我々はこれで、もし何か機会が有ればまた」


 軽く礼をして帰っていったレネルが見えなくなってから小さな声を後ろにかける。


「ミーシア」


「は、はい」


「今から街に戻ってサミュー達を探せるか」


「ち、近くにいれば匂いでわかると思いますけど、こんなに人が多いと歩き回って探さないと」


「そうか、服屋を中心に探して、見つけ次第この館に連れてきてくれ、伯爵家には俺が話をしておく」


 とりあえず、街中で遭遇だけは避けないとな、しかし、ユニコーンの角か、どうなってるんだ一体。


すいません仕事が立て込んでまして、もしかすると更新がまた遅くなるかもしれません。


H26年11月22日 誤字、句読点修正しました。

H27年2月26日 誤字修正。

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