7月20日(月)
7月20日(月) 天気晴れ
今日はいつも遊んでいるてんびん公園に行きました。ここに怪異がいるのは知っていました。1人でシーソーを遊んでいるといつのまにか、相手がいるようにギッタンバッタン揺れます。たくさん遊んで楽しかったです。
月曜日に学校に行かないと、いよいよ夏休みという実感が強くなる。
今日はもう暑かった。空の青さと太陽の光が、今日は夏だ、暑いのだと言っていた。
天さんも今日は冷やし甲斐があると笑っている。
「今日はどこに向かうんだい?」
「今日はてんびん公園行くんだ!こんなに暑いと友達来てないだろうけど、あそこなら1人でも楽しいし、怪異に会えるし。」
「ああ、てんびん公園か。うん、こんなに暑いと子どもがあんまり来ないからあそこの怪異も困っているだそうしね。行ってきてあげてほしい。」
「困るんだ。」
「ああ、人にそこにいると、そこにあると知ってもらわなければ怪異は存在できない。あそこの怪異は条件も特殊だ。1人でシーソーを遊ぶと出てくる怪異。逆にいえば、1人でシーソーを遊ぼうとする子がいないと出て来れない。いつまでも出て来れなければ人から忘れられ、存在できなくなる。…それは、いやだからね。」
天さんの表情が暗くなる。
「そっか、じゃあ、シーソーの怪異とたくさん遊んで、忘れられない思い出作ってくるよ。」
飛翠は今日の日差しよりも明るい笑顔で言ってみせた。
「ふふ、素敵だね。いってらしゃい。」
「いってきます!」
飛翠はさっそくてんびん公園に向かう。想像通り、人は全くいなかった。
飛翠はまっすぐシーソーに向かっていく。
「怪異さん。私、中川飛翠です。前に、1人で公園で遊んでた時、一緒に遊んでくれたこと、覚えてます。とても嬉しかったんです。私、この夏休み、忘れられない思い出をたくさんつくるんです。今日も一緒に遊んでください!」
そういってシーソーに乗る。するとシーソーがひとりでに動き始めた。
目に見えなくとも、そこにいるのがわかった。
飛翠たちは一日中、一緒に遊び続けた。




