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夏休み怪日記  作者: UMA5
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8月21日(金)

8月21日(金)天気 くもりのち雨


 今日ははくちょう公園に行ってきました。ブランコで遊んでいると、斜めの高い位置で止まって、かなり待たされました。落ちるんじゃないかとドキドキしました。




 今日ははくちょう公園に来た。ちょっと離れた公園なので時々遊ぶ場所だ。

 飛翠のお気に入りはブランコだ。他のところより少し座る部分が高いため、足の届かなさがワクワクさせる。つま先立ちで足を地面につけ、後ろに下がりスイングを開始した。

 だんだんと振り幅が大きくなり、動きも速くなっているように感じる。飛翠はブランコで風を感じる瞬間が大好きだった。

 もっと振り幅を大きくしようと、足の曲げ伸ばしを繰り返す。


(90度まで行きたいな。)


 流石にそこまでいくことはないのはわかるが、空と並行になりたい気持ちがあった。

 ブランコは揺れ続け45度は超えただろうころ、ブランコが前いっぱいに揺れ、次は後ろに下がるだけになった時、その動きがピタリと停止した。


「え?」


 後ろに下がるものだと、体を下げていたのに、ブランコが止まってしまったため、慌てて体の位置を前に戻す。


(座りこぎでよかったあ。立ち漕ぎしてたら落ちてたよ。)


 とはいえ、今飛翠を支えているのは鎖を掴む腕と、椅子にひっかけた足だ。他は普通に重力に引っ張られ、今にも落ちてしまうのではないかとヒヤヒヤしている。


(これ、続くようなら飛び降りたほうがいい? いやでも私ブランコ飛び降りたことないし、この高さはやばい。)


 力一杯漕いでいたため、ブランコはなかなかの高さになっている。そこから飛び降りる自信は飛翠にはなかった。

 硬い鎖や椅子に捕まっているため、腕や足が痛くなってきた。だが、落ちるわけにもいかず、掴む力をより強める。


(早く終わって。)


 おそらく数十秒の出来事だったのだろう。飛翠には数十分のことのように思えたそれは、唐突に終わりを告げ、後ろに下がり出す。

 飛翠は地面が近くなると速やかに足を下ろして、滑り落ちるようにブランコから降りた。

 振り向くと後ろ側でも一番高い角度でピタリと止まっていた。


「お、降りてよかったあ。」


 飛翠は疲れと緊張の途切れから大きく息を吐いた。


(ブランコの怪異さんがいたのか。いや、でも申し訳ないけど乗るのは無理だな。)


 ブランコのまわりの柵に座る。乗るのは無理でも観察ならできるだろう。

 せめてこの怪異が出てくる条件は知りたいと、飛翠はブランコの観察を続けるのだった。

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