第7話
第7話
食堂へ着くと再び
彼が扉を開けてくれた。
見ると日本には無い長いテーブル
そして何脚あんの?
と言わんばかりの椅子。
彼が椅子のひとつをひいてくれた。
流石にこれは分かる。
「しゅう君、ママの隣に座れる?」
と聞くと
「……シュートここに座ると良い。」
と彼が言ってくれ
「あ、ありがとうございます。」
とペコッと頭を下げてお礼を言っていたら
「おじちゃん、ありがとー!」
「こら!失礼でしょ!ご、ごめんなさい!」
「……ダリオと呼んでくれ。」
息子は首を傾げつつ
「ダリオおじちゃん?」
「……ダリオと呼び捨てで構わない。」
息子よ、どーしても
おじちゃんと呼びたいのか。
ママは魂が抜けそうだよ、勘弁して。
「分かった!ダリオ!」
「……せめて、さん付けしよう?ね?」
「え?でも。」
チラチラ、ダリオさんを見るしゅう君。
「良い。俺が許可したのだからな。
さ、娘さんをこっちに座らせてくれ。」
席を1つ開けて彼は椅子を引いてくれた。
その席はクッションが置いてあり
娘を座らせるには不安定に見えた。
「あの、すみませんが娘が
落ちないようにしても良いですか?」
「……あぁ、構わないぞ?」
リュックからチェアベルトを取り出し
クッションの下にひいて固定した。
……ベルトの長さ足りて良かった。
リュックはメイドさんに渡されてしまった。
捨てられないと良いけど。
「……そのリュックは彼女の目に入る所で
持っていてくれ。」
彼はとても気遣ってくれる。
悪い人ではないのよね、やっぱり。
そして、出てきたご飯は
シチューとパンだった。
豪華なメニューが出てくると
思ってただけに肩の力が抜けた気がした。
あ、しまった!
「あの、すみませんけど
リュック返して貰っても良いです?」
メイドは不審な顔をして渡すのを渋ったが
「……何をしてる?彼女に渡してくれ。」
彼にそう言われて渋々と私に渡してくれた。
メイドはそこに留まって私の手をじっと見ていた。
そんなに見なくても凶器なんか出さないっての。
まぁ、気持ちは分かるけどさ。
もっとさり気なく出来ないの?
なんて思いつつ目的の物を取り出した。
「ゆーちゃん、マンマ食べようね〜」
そう言って除菌シートで柚乃の手を拭き
「しゅう君もキレイキレイしよーね。」
そう言って柊人の手も拭いた。
巾着から柊人用のカトラリーセットと
プラスチックケースに入った
柚乃の離乳食用のスプーンを取り出し
リュックを閉めてから
メイドさんに渡そうとした。
メイドさんは信じられない物を見る眼差しで
こちらを見ていた。
「……はぁ。ボンヤリするな。
彼女のカバンを受け取ってくれ。」
彼に促されてハッとしたメイドは
リュックを受け取って下がった。




