第32話
第32話
集中しなきゃ。
「……みんな集中が切れてきたな。」
「この辺で終わろうかぁ〜。おーい。終わり〜!」
あれ?終わっちゃった。
あ、柊人は遊んでるし柚乃はいつの間にか寝てる。
結局、能力は覚醒してんのか、どーかも分からなかったなぁ。
「焦るな。能力が分からなくても守る。」
ハッとした。
そーだよね。
柊人の能力なら自分を守れるし、柚乃だって守れない訳じゃない。
ダリオさんという強い味方がいる。
「ありがとうございます。少し不安になってたみたいです。」
「不安になるのは当然だ。」
そう言って彼は先頭を歩き出した。
「全く、坊ちゃんは素直じゃないですねぇ。」
「え?」
「まぁまぁ、気にしなくて良いよ。」
んん?よく分からないけど。
まぁ、いっか。
ごちゃごちゃ考えるのはクセだし治らないけど今はご飯に目を向けよう。
あの味気ない野菜スープを食べるのは本当は苦手だけど。
今は目立つのは避けたいし。
「マーマ。」
「!?ゆーちゃん、ママ呼んだ?」
二パッと笑う可愛い娘。
「マーマ!」
〜ッ!!ママと初めて呼ばれた!
思わずほっぺを擦り寄せてグリグリしちゃったよ。
傍から見たら顔溶けてただろなぁ……。
「ママズルい!しゅうだよ!ゆーちゃん!」
「?マーマ!」
可愛い!もう2人共かわいい!
「あらあら子供の成長はあっという間ですわね。」
「初めて呼ばれたんですよ。」
「まぁ!おめでとうございます!ユーちゃんはママを呼べて偉いですね〜?」
そんな会話をしながら食堂へと向かった。




