第30話
第30話
意図せずして柚乃の力をお披露目することになったなぁ。
「口の固いやつを連れてこよう。」
「ダリオ様ご自身で試されてはどうです?ユノちゃんも、そちらの方が宜しいのでは?」
「……俺は良い。」
あ、やっぱりあの仮面は傷か何かを隠すためだったんだ。
そうだよね、仮面じゃ隠しきれてないもんね。
超美形ってこと。
ススッとシルヴィオさんが近づいてきて囁く。
「……ダリオはさ醜い顔と顔の傷を隠すのに仮面してるんだ。」
「……え?顔の傷そんなに酷いんですか?」
小声で話していたのだけどダリオさんが光り輝いた。
柚乃には聞こえてたみたい。
今は私の腕の中だもんね。
ダリオさんは慌てて私達に背中を向けてヴェレーナさんに顔を確認してもらってるみたい。
あ、ヴェレーナさんが首を振ってる。
古傷は治せないのかぁ。
どこまで古いとダメなのか分かんないけど。
「古傷は治せないのか。」
「どこまで古いと治せないのかは分かりませんね。
相手に治す気がないとダメなのかもしれませんし。」
シルヴィオさんはそう言うと驚いた顔でバッとこっちを見た。
「なるほどな。ん〜サユさんと話してると視界が広がるわ。」
「ウィンク……お上手ですね。モテそう。」
「あ、分かる〜?俺、結構モテんのよ?」
チャラいのに割と人見てるもんな、この人。
忍者には必要スキルなんだろなぁ。
情報集めるのに先ずは人の懐に入れなきゃだもんな。




